DVVフェルゼクリンゲン・トロフェー最終戦で、新世界王者マチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)が圧勝。今季29勝目でシリーズランキングの総合優勝も確定させた。



スタート最前列に並ぶ新世界王者マチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)スタート最前列に並ぶ新世界王者マチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) photo:Nobuhiko.Tanabe
男子エリートレースがスタート。クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・フィデア)が好スタートをみせる男子エリートレースがスタート。クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・フィデア)が好スタートをみせる photo:Nobuhiko.Tanabe序盤、クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・フィデア)がレースを率いた序盤、クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・フィデア)がレースを率いた photo:Nobuhiko.Tanabe


欧州シクロクロスカレンダーも残すはあと僅か。世界選手権1週間後に行われたDVVフェルゼクリンゲン・トロフェー最終戦「クラワテンクロス」の舞台は、ベルギーのリール。湖沿いの940m(1周2980m)にも及ぶ砂区間を備えるコースには、既に平日開催のレースでアルカンシエルデビューウィンを飾っている新世界王者マチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)ら48名の男子エリート選手たちが挑んだ。

スタートこそクィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・フィデア)がホールショットを奪ったが、1周目にファンデルポールがアタックすると後続は追従できず。ヨリス・ニューウィンハイス(オランダ、サンウェブデヴェロップメント)が追いかけたものの、砂区間と細かい切り返しの多いコースはファンデルポールに味方した。

1周目から独走態勢に持ち込んだマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)1周目から独走態勢に持ち込んだマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) photo:Nobuhiko.Tanabe
安定したバニーホップでシケインをクリアするマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)安定したバニーホップでシケインをクリアするマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) photo:Nobuhiko.Tanabe積極的にファンデルポールを追ったヨリス・ニューウィンハイス(オランダ、サンウェブデヴェロップメント積極的にファンデルポールを追ったヨリス・ニューウィンハイス(オランダ、サンウェブデヴェロップメント photo:Nobuhiko.Tanabe


「(シクロクロスとしては珍しく用意されている)中間スプリント賞が今回の目標だった」と言う新世界王者は、途中高速コーナーで前輪のグリップを失い転倒するも、安定した走りを貫いてフィニッシュ。今期29勝目でDVVフェルゼクリンゲン・トロフェーの総合優勝を決めた。

「落車で前輪が振れてしまったけれど、あまりひどいことにはならなくて良かった。先頭を独走していたのであまり集中できていなかったんだと思う。少し明日(スーパープレスティージュ第7戦)」のことを考えてしまっていた。総合優勝するのはいつだって楽しいけれど、コッペンベルグクロスで大負けした時にはもう(総合優勝は)無理だろうと思ったので嬉しいよ。目標の中間スプリント賞も獲得できたし良かった」と、昨年に続くシーズン30勝まで目前に迫った世界王者は語っている。

トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)に声かけするスヴェン・ネイストーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)に声かけするスヴェン・ネイス photo:Nobuhiko.Tanabe2位パックを組むマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)とトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)2位パックを組むマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)とトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア) photo:Nobuhiko.Tanabe

今シーズン29勝目を飾ったマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)今シーズン29勝目を飾ったマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) photo:Nobuhiko.Tanabe
DVVフェルゼクリンゲン・トロフェー2018-2019第8戦表彰台DVVフェルゼクリンゲン・トロフェー2018-2019第8戦表彰台 photo:Nobuhiko.Tanabe
この日、2位争いに加わったのはベルギー王者トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)やマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)など10名。ホールショットを獲り、中盤まで2位を守っていたヘルマンスは激しい落車で後退し、ラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア)はバニーホップをみすしてクラッシュ。後半に入るとアールツとファントーレンハウトが抜け出し、最終周回終盤にファントーレンハウトが先行して2位に入った。
DVVフェルゼクリンゲン・トロフェー2018-2019第8戦結果
1位 マチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) 1h03’29”
2位 マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ビンゴール) +09”
3位 トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア) +13”
4位 ラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア) +14”
5位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、パウエルスサウゼンファストフードサービス)
6位 デーヴィッド・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) +16”
7位 コルヌ・ファンケッセル(オランダ、テレネット・フィデア) +17”
8位 ヨリス・ニューウィンハイス(オランダ、サンウェブデヴェロップメント)
9位 クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・フィデア) +31”
10位 ジム・アールノーツ(ベルギー、テレネット・フィデア) +35”
text:So.Isobe
photo:photo:Nobuhiko.Tanabe in Lille, Belgium