UCIワールドチームのチームバイクを紹介していくシリーズ第3弾。サントス・ツアー・ダウンアンダーを走ったバーレーン・メリダのメリダ、EFエデュケーションファーストのキャノンデール、サンウェブのサーヴェロを紹介します。



バーレーン・メリダ / メリダ Reacto Disc

バーレーン・メリダ / メリダ Reacto Discバーレーン・メリダ / メリダ Reacto Disc photo:Kei Tsuji
バーレーン・メリダはディスクブレーキとリムブレーキが混在するチーム。新城幸也(バーレーン・メリダ)はディスクブレーキのスクルトゥーラでオフシーズンのトレーニングをこなしてきたが、ダウンアンダーではリムブレーキモデルに乗った。チームの中では大柄なスプリンター組がディスクブレーキのリアクト、クライマー組がリムブレーキのスクルトゥーラという住み分け。写真のバイクはフィル・バウハウス(ドイツ)のリアクト。

SRMのパワーメーターにデュラエースのチェーンリングSRMのパワーメーターにデュラエースのチェーンリング photo:Kei Tsujiフルクラムのスピード55Tディスクフルクラムのスピード55Tディスク photo:Kei Tsuji

パーツ構成に大きな変更はなく、シマノ・デュラエースR9170Di2で組み上げ、ホイールはフルクラム(写真はスピード55Tディスク)を継続的に使用する。ディスクブレーキのローター径は標準的な前160mm/後140mmで、前後にディスククーラーと呼ばれる放熱フィンが付く。

ハンドル周りはFSA系列のヴィジョンで揃えられ、ステム一体型ハンドルを使用する選手も多い。サドルはプロロゴでタイヤはコンチネンタル。SRMがオリジンロードカーボンパワーメーターとコンピューターを供給している。ちなみにクランクは1本で3種類の長さ(170、172.5、175mm)に対応する優れものだ。

継続的にプロロゴのサドルを使用する継続的にプロロゴのサドルを使用する photo:Kei Tsuji3種類のクランク長が選択可能なSRMのカーボンクランク3種類のクランク長が選択可能なSRMのカーボンクランク photo:Kei Tsuji
ディスクブレーキのマウント部分には放熱フィンが付くディスクブレーキのマウント部分には放熱フィンが付く photo:Kei Tsujiヴィジョンのステム一体型ハンドルヴィジョンのステム一体型ハンドル photo:Kei Tsuji



EFエデュケーションファースト / キャノンデール SystemSix

EFエデュケーションファースト / キャノンデール SystemSixEFエデュケーションファースト / キャノンデール SystemSix photo:Kei Tsuji
ピンクとパープルの油膜のようなグラデーションカラーが特徴的なEFエデュケーションファーストのキャノンデール・システムシックス。選手たちはトレーニングライドで従来の黄緑色のバイクに乗っていたが、ジャージ発表と同時にニューカラーに乗り換えた。リアエンドまでチームカラーに変更されている。

パワー2マックスのパワーメーターとキャノンデールのホログラムクランク、FSAのチェーンリングパワー2マックスのパワーメーターとキャノンデールのホログラムクランク、FSAのチェーンリング photo:Kei Tsujiリアエンドまでチームカラーリアエンドまでチームカラー photo:Kei Tsuji

主に、スピードが求められる平坦ステージでディスクブレーキ搭載のシステムシックスが、軽量性が求められる山岳ステージでリムブレーキ搭載のスーパーシックスEVO Hi-Modが使用された。この平坦=エアロ&ディスク、山岳=軽量&リムが引き続きメインストリームになりそうだ。

メインコンポーネントはシマノ・デュラエースR9170Di2で、その他のパーツ構成はFSA色が強い。ホイールはヴィジョンでハンドル周りやチェーンリングはFSA、サドルはプロロゴ。パワーメーターはSRMからパワー2マックスに変更している。ボトルケージやボトルはタックス製。

プロロゴの各種サドルを使い分けるプロロゴの各種サドルを使い分ける photo:Kei Tsujiヴィジョンのステム一体型ハンドルヴィジョンのステム一体型ハンドル photo:Kei Tsuji
ダウンチューブにDi2のジャンクションが入るダウンチューブにDi2のジャンクションが入る photo:Kei Tsuji前方から見るとすっきりとしたシルエット前方から見るとすっきりとしたシルエット photo:Kei Tsuji



サンウェブ / サーヴェロ S5

サンウェブ / サーヴェロ S5サンウェブ / サーヴェロ S5 photo:Kei Tsuji
ジャイアントからサーヴェロにバイクサプライヤーを変更し、ガラリと印象を変えたサンウェブ。ダウンアンダーでは多くの選手がエアロロードのS5に乗り、軽量なクライマーはR5をセレクトした。上記の2チームと同様に、エアロロードはディスクブレーキ、軽量バイクはリムブレーキという住み分けだ。なお、チームリーダーのトム・デュムラン(オランダ)はR5、マイケル・マシューズ(オーストラリア)はS5をメインに使用する予定。

引き続きシグマのコンピューターを使用する引き続きシグマのコンピューターを使用する photo:Kei Tsujiパワーメーターはシマノパワーメーターはシマノ photo:Kei Tsuji

フォークからヘッド、ハンドルまで一体型のコックピットが特徴的なエアロロードに組み合わされるのはシマノのパーツ群。メインコンポーネントはシマノ・デュラエースR9170Di2で、ホイールやペダル、パワーメーターもシマノ。ハンドル&ステム(R5の場合)やサドル、バーテープはシマノ系列のPROで統一した。

タイヤはコンチネンタルで、プロトンの中で唯一シグマのGPSコンピューターを使用。BBライトのボトムブラケットに対応するためスポンサー外のローター製BBキットを使用している。

サドルやパーツはPRO製品で統一しているサドルやパーツはPRO製品で統一している photo:Kei Tsuji独特のシルエットをもつコックピット独特のシルエットをもつコックピット photo:Kei Tsuji
エアロロードにディスクブレーキを組み合すのがトレンドエアロロードにディスクブレーキを組み合すのがトレンド photo:Kei TsujiBBライトに合わせてローターのBBキットを使用するBBライトに合わせてローターのBBキットを使用する photo:Kei Tsuji

text&photo:Kei Tsuji

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