ツール・ド・おきなわ市民210kmで初優勝を成し遂げた紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)によるレポートを紹介。初出場した昨年大会の19位から、身体と機材を完璧な状態に仕上げて臨んだ過程とは?そして独走勝利に持ち込んだ過程とは。"前年比230%"のレースを、優勝者の手記で振り返る。



紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)紺野元汰(SBC Vertex Racing Team) photo:Makoto AYANO誰もが憧れるホビーレースの最高峰「ツール・ド・おきなわ市民210km」。自分も社会人レーサーとなってから1度は取りたいと思っていたタイトルの1つだ。そのタイトルを奪取するために今年は並々ならぬモチベーションでおきなわに現地入りを果たした。まずはレースレポートをお届けする前に私が現地入りをしてからの様子から振り返って行こうと思います。

去年同様に那覇空港に到着したのは金曜日の午前中で、名護には正午過ぎに到着。ニセコクラシックを共に戦った同い年の岡選手と一緒に試走+流しに行く約束をしていたので、スタート/ゴール地点付近のおきなわそば屋さんで合流し腹ごしらえをして試走に向かった。

この日は勝負どころであるラスト30kmの区間を通る約50kmを試走し感触を確かめた。まだ完全ではないが身体が回復しているのは感じられた。その後はホテルにチェックインしおきなわ料理が食べられる居酒屋のようなところで夕食を取り23:00頃に就寝。

スタッフに羽田空港まで送ってもらい、朝食を済ませたスタッフに羽田空港まで送ってもらい、朝食を済ませた 那覇空港には9時半に到着。昨年同様のタイムスケジュールだ那覇空港には9時半に到着。昨年同様のタイムスケジュールだ

昨年初出場したおきなわでは19位。圧倒的なスタミナの必要性を感じた昨年初出場したおきなわでは19位。圧倒的なスタミナの必要性を感じた photo:Makoto.AYANO
レース前日の土曜日は9:00ごろから一緒に泊まっていた方や岡選手と車で序盤の平坦区間~普久川ダムの登りを下見。そのまま学校坂が始まるところで自分と岡選手を降ろしてもらい学校坂~ゴールまでの約70kmを試走した。

羽地ダムまではゆったりとリラックスして走り、調子をチェックするべく羽地ダムの登りで強度を上げてみると感覚はそんなに悪くないが、まだ少し疲労が抜け切っていないか?ただ、距離の長いレースなのでフレッシュ過ぎるよりはちょうどいい感じではあったかもしれない。

岡選手とコースを入念に試走。強度を上げても感触はそんなに悪くない岡選手とコースを入念に試走。強度を上げても感触はそんなに悪くない ホイールにトラブルがあったが、スペシャライズドブースで完璧な状態へと整えたホイールにトラブルがあったが、スペシャライズドブースで完璧な状態へと整えた

大事なレース前日はパスタ。自炊ができるホテルであったこともポイント大事なレース前日はパスタ。自炊ができるホテルであったこともポイント ホテルのバルコニーでパスタパーティーを開いたホテルのバルコニーでパスタパーティーを開いた


ゴール地点に到着しそのまま受付を済ませスペシャライズドさんのブース出展があるので挨拶&機材チェックへ。ちょっとホイールのベアリングにトラブルがあり、ホイール交換をしたら今度はローターが擦ってしまっていたので修正を掛ける。スペシャライズドさんにはご迷惑をお掛けしてしまったが、お陰様でバイクは完璧な状態に仕上げることができた。

ホテルでは自炊ができるので夕食の買い出しへ。大事なレース前日はパスタと決めているので一緒に泊まっていた皆さんにもお付き合い頂く。綺麗なホテルのバルコニーでパスタパーティーのようになり楽しい夕食の時間を過ごす。翌朝の起床時間が4:00の予定だった為21:00には就寝。7時間程ぐっすり眠ることができた。

予定通り4:00に起床し朝食もパスタを作ってカーボローディング。前日までにかなりの量を摂取していた為当日は控えめに。6:45頃ホテルを出発し自走でスタート地点へ向かう。(ちなみにホテルからスタート地点までは約3kmでほぼ下るだけ)自分はシード選手で自動的に前からスタートできるので会場に着いてからは列に並ばずゆっくりとして過ごす。知り合いに荷物を預けスタート地点へ!

ホビーレーサーの頂点を決める戦いが始まります。



まずは自分としてチェックしておきたい有力選手をご紹介。

今年のツール・ド・おきなわに向けて自分の中で全日本選手権の後からマークしていた圧倒的なスプリント力を誇る寺崎武郎だ。JBCFのスプリント対決では勝てた試しがなくスプリントになったら走行距離に関係なくもがけるあの爆発力が恐怖でしかなかった。スプリントが強いだけならまだしもこれで登りも普通にこなせてしまうところがかなり厄介である。間違いなくゴールまで一緒に行ってはいけない選手。

優勝候補のふたり、高岡亮寛(Roppongi Express)と井上亮(Magellan System Japan)優勝候補のふたり、高岡亮寛(Roppongi Express)と井上亮(Magellan System Japan) photo:Makoto.AYANO優勝候補のひとり、岡泰誠(イナーメ信濃山形)優勝候補のひとり、岡泰誠(イナーメ信濃山形) photo:Makoto.AYANO


次にやはり気になるのは去年3連覇を果たした絶対王者、高岡選手。トレーニング中に不慮の事故により背骨にヒビが入ってしまい思うようなトレーニングをできなかったそうだが、頭の良さと自分の身体を知り尽くした選手なので当日には上手く合わせて来ていることを容易に想像が出来た。ツール・ド・おきなわの経験値に関してもこの人の右に出るものは皆無であろう。

3番目にチェックしたい選手としては台湾KOMにてあのUCIプロツアーチームに所属するローレンス・テンダム(サンウェブ)を下して6位に入った山神こと森本選手。登坂能力に関してはロードレースもこなせるヒルクライマーとしてはこの人に敵う選手はいないのでは?2回目の普久川や学校坂でペースを上げられたらかなり厄介。そして最後の羽地ダムに向けての登り区間でも怖い存在である。

そして最後はやはりニセコクラシック覇者の岡選手も注意したいところ。前日の試走では調子を悪そうにしていたが、彼も自分と同じ年齢なので1日経てば復調している可能性は大いに感じられた。チェックすることに越したことはない存在だ。

今年のニセコクラシックでは2位。徐々に成績が出るようになってきていた今年のニセコクラシックでは2位。徐々に成績が出るようになってきていた photo:Satoru Kato6月の全日本選手権を完走し、全ての歯車が噛み合いだす6月の全日本選手権を完走し、全ての歯車が噛み合いだす photo:So.Isobe


去年初めてツール・ド・おきなわ市民210kmに参戦をして強く感じたことは圧倒的なスタミナが必要なこと。そして運やレース感を最大限に発揮し絶対的な勝負強さがなければこのレースでは勝てないと思った。なので、去年のツール・ド・おきなわを終えてからすぐに準備に取り掛かったことは言うまでもない。焦っているわけではなく2017の状態を100%だとしたら200%の状態に持っていかなければ勝つことはおろか勝負にすら絡めないのは明らかであった。

6月に全日本選手権を完走しそこから全ての歯車が噛み合い始めていたのは自分でもよくわかっていた。そこからニセコクラシック2位、UCIグランフォンド世界選手権38位とレベルが高く登りのキツいレースでも結果が出るようになる。

3ヶ月前から本格的なおきなわに向けてのトレーニングを始め8月は主に低強度での乗り込みに重きを置き、9月は世界選手権もあったため少し疲労を抜きつつ高強度のトレーニングを取り入れ、10月で3000km以上乗り込み万全の状態で沖縄入りを果たした。

10月の半ば時点で前年比プラス100%は達成できていることは間違いなく、後はそこにプラス何パーセント上乗せできるかでギリギリの勝負になるのか、それとも圧倒的な力で勝てるのかが分かれるところ。去年のおきなわの感覚で行くと今年は前年比230%の状態でレース当日を迎えられれば圧倒的な力で勝てることまではわかっていた。

しかし、その状態でもし臨むのであればある意味賭けなようなもので、もし調整に失敗すればオーバートレーニングになり体調を崩したりレース当日に運悪くバッドデイに当たる可能性もあった。普通であれば200%の状態で臨むのが理想であるが、そんな生半可な気持ちでおきなわの市民210kmを勝てる訳がないと思い今回は賭けへ出ることに。

正直レース当日になって蓋をあけるまで不安で仕方がなかったが、前日の試走で疲労感などの悪い感触はなかったのでいいイメージでレース当日を迎えられたのは精神衛生面的に唯一の救いだったかもしれない。

朝日を浴びて名護の街をスタートしていく選手たち朝日を浴びて名護の街をスタートしていく選手たち photo:Makoto.AYANO
7:27、定刻通りホビーレーサーの頂点を決めるレースがスタート。アーリーアタックを決めるべく何名かの選手が飛び出して行くが、有力選手が乗るわけもないので静観。

例年通り普久川ダムの登りまでの平坦はゆっくりと進むが、相変わらず危ない選手が多くなんてことないところで落車が頻発する。去年は危険回避のために先頭でローテーションを回して走ったが今年は極力無駄な動きをしたくなかったので危険な箇所の際にパッと前に上がって基本は後方待機を貫いた。もちろん後方といっても先頭が辛うじて見えるあたりではある。

目の前で起こる落車を何回か回避しつつ約70km地点から始まる1回目の普久川ダムの登りへ2番手で突入。やはりここも例年通りペースは上がらずゆったりなペースで進行し危険回避のため頂上手前で先頭に出てダウンヒルへ。VENGEは明らかに速く安心して全開でコーナーを突っ込んで行ける。

無理に攻めた訳ではないが、若干集団がバラけてしまう程。後方にいた選手には少しでもダメージを与えることができたか?そのまま補給所を通過し左折して北上し約40kmの軽いアップダウン区間もペースは上がらない。

普久川ダム2度め  市民210kmの先頭集団は寺崎武郎(バルバ)が先頭を引く普久川ダム2度め 市民210kmの先頭集団は寺崎武郎(バルバ)が先頭を引く photo:Makoto.AYANO普久川ダムの上り。大会提供の水のボトルを受け取った普久川ダムの上り。大会提供の水のボトルを受け取った photo:Makoto AYANO


いよいよ2回目の普久川ダムの登りへ。2回目の普久川では序盤はペースが1回目より少し遅い?くらいだったが中盤以降で森本選手が明らかにペースを上げ始めた。少し後ろ気味にいた自分はペースで踏んで千切れて行く選手をパスし頂上手前で難なく先頭付近へ上がりダウンヒルへ。補給所ではスポーツドリンクを貰いたかったが水になってしまい「取れないよりはマシか」と思い念のためそのまま受け取る。

勝負どころの学校坂へ下りの勢いそのままに突入。選手時代お世話になったYou Canの品川選手に背中を押して貰い先頭へ。

そこから森本選手が自分の前に出て積極的にペースを上げ始めるが…あれ?全然キツくない。去年、井上選手や高岡選手がペースを上げるこの学校坂を死にものぐるいでこなした記憶からは程遠いくらいの楽さ加減。ただ去年より遅いだけか。そう思った。しかし、後ろを振り返るとキツそうな表情を浮かべる選手がいて集団の人数も結構減っていた。

かなり余力を残した状態で学校坂をクリアし、登り切りで井上選手がアタック!これにも難なく反応し速度差が結構あったためそのままパスし井上選手が追いつくのを待つが集団が容認するわけもなく程なくして吸収。

ここまでは序章に過ぎず、これからがアタックの応酬を始める区間だ。と思った矢先、井上選手が前の選手と絡んで落車。混乱に乗じて自らアタックをするが有力選手がほとんど追ってこないのでどうやら巻き込まれたようだ…一瞬待つか?と頭によぎるが、これもレースなのでライバルの高岡選手や森本選手には申し訳ないがそのまま踏み続ける。

やはり高岡選手や森本選手が遅れている。ここに来てビックネームの3名が落車により脱落したことになる。この3名とは直接対決をしたかったのでなんとも複雑な心境になるが、今日自分は勝つためにこのレースに来たので運も実力のうちと言い聞かせる。

白石慎吾(シマノドリンキング)が集団から抜け出しを図る白石慎吾(シマノドリンキング)が集団から抜け出しを図る photo:Makoto.AYANO集団先頭に出て積極的に牽引する紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)集団先頭に出て積極的に牽引する紺野元汰(SBC Vertex Racing Team) photo:Makoto.AYANO

東海岸のアップダウンにも人数を減らさない先頭集団東海岸のアップダウンにも人数を減らさない先頭集団 photo:Makoto.AYANO
ここでマークしておきたい選手に少し変化が出ることに。当初から変わらずマークする選手としてはやはり寺崎選手だが、2003年、2012年の覇者である白石選手がとてもキレのいい動きを何度も仕掛けてくる。

実はこの日走るまで白石選手は全く知らない存在だったが、勝負が始まってから調子の良さとフィジカルの高さにすぐ気付き、スプリント力がある選手かどうかまではわからなかったが確実にチェックしなければならない選手なのはすぐに判断がついた。

登りの度に自分か岡選手、白石選手がペースを上げ集団の人数を絞りにかかるが中々思うように集団は減らない。いわゆる金魚の糞戦法を使う選手が多く、羽地ダムまで破壊力のある登りが少ないため振り切ることが中々出来ない。それでも単発的なアタックを繰り返しダメージを確実に与えて行く。

海岸線でアタックすると誰もついてこず、独走になってしまう。まだまだ先は長い海岸線でアタックすると誰もついてこず、独走になってしまう。まだまだ先は長い photo:Makoto AYANO
慶佐次の補給所でようやくスポドリをゲットし、ボトルケージに収めた瞬間にアタック!誰も反応してこないのか出来ないのかわからないが、単独になったので脚を使わない程度に先行し後ろから数名が抜け出してくるのを待つことに。踏んでないのに全然迫ってこないので完全に泳がされてるか?もちろんここで単独になるつもりはないので有銘の登りで一旦吸収される。

紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)が集団の絞り込みにかかる紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)が集団の絞り込みにかかる photo:Makoto.AYANO
ここで余裕がありそうな(羽地まで残りそうな)選手は白石選手、寺崎選手、松木選手と言ったところで岡選手はこの時点でかなりキツそうだ。

カヌチャの登りでは抜け出すようなアタックはせずシッティングで徐々にペースを上げて行き人数を絞る作戦に。この動きにより数名で抜け出すことに成功し寺崎選手、白石選手、松木選手、田崎選手らを含む5、6名になる。だが、その後の羽地に向かう平坦路で後ろが追いつき再度10数名の集団へ。自分の作戦としては前々から脚が残っていれば羽地ダムで本気のアタックを仕掛けるつもりだったのでなんの問題もなかった。

羽地ダムの上りでアタックに出た紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)と白石慎吾(シマノドリンキング)羽地ダムの上りでアタックに出た紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)と白石慎吾(シマノドリンキング) photo:Makoto.AYANO薄ろを振り返ると苦しそうな表情の選手が多いことに気づく薄ろを振り返ると苦しそうな表情の選手が多いことに気づく photo:Makoto AYANO


いよいよ、最後の勝負どころ羽地ダムの登りへと突入。ここで予想外だったのが先に仕掛けて来たのは白石選手。すかさずチェックしペースが遅いと感じたのでそのまま先頭へ出て固定引きで一気に集団の人数を絞る。

少し余力を残した状態で引き続けカウンターアタックに注意しつつ番腰トンネルを通過し右折。ここでまだ脚に余力があったので初めて本気のアタックを繰り出す。後ろを振り返るとトンネルまで着いて来た5名はキツそうなのでこれは確実に決まると思い迷いを全て捨て独走で行くことを決意。これは前年比230%のコンディション時に実行できる、1カ月前から入念に考えていた作戦。まさか本当にこれを実現できるとは自分でも思ってもみなかった。

羽地ダム上りでペースを上げると、白石真悟、松木健治、寺﨑武郎、田崎友康が着いてきた羽地ダム上りでペースを上げると、白石真悟、松木健治、寺﨑武郎、田崎友康が着いてきた photo:Makoto AYANO
しかし、まだまだ油断はできないのでその後の短いアップダウンとダウンヒルをこなして平坦になる国道へ出た時点で30秒差以内であれば後方を待つ作戦に切り替える予定だったが、国道へ出てモトから告げられたタイムギャップは36秒なのでそこからは無心で踏み続けた。

紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)が独走で国道58号線に出る紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)が独走で国道58号線に出る photo:Makoto.AYANO懸命に紺野元汰を追走する5人が国道58号線を行く懸命に紺野元汰を追走する5人が国道58号線を行く photo:Makoto.AYANO


イオン坂も越えてラスト3km地点でもう一度モトが来てタイム差を告げてもらうと1分にまで広がっていた。この時点で完全に自分の勝利を確信。ラスト300mまでは本気で踏み続けそこからはウイニングランを楽しませてもらう。

ツール・ド・おきなわを、まさか独走して優勝できるとは思ってみなかったので喜びが爆発して何度も何度もガッツポーズを繰り返した。
胸のSBCロゴをアピールしながらウィニングランする紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)胸のSBCロゴをアピールしながらウィニングランする紺野元汰(SBC Vertex Racing Team) photo:Makoto AYANO
雄叫びを上げながらフィニッシュ。感情が爆発した雄叫びを上げながらフィニッシュ。感情が爆発した photo:Makoto AYANO
ゴールの瞬間は本当に最高の気分だったし、ものすごく狙っていたレースを勝つのは人生で初めての経験だったので少し泣きそうにもなったかな?結局泣いてないけど(笑)。その後はゴールして来たライバルと健闘を称え合い無事に帰ってこれたことにも喜びを感じる。インタビューなどでゴタゴタしていたがチームメイトとも合流し優勝したことを告げ喜びを分かち合えた。

実は喜びよりも先にビックネームの3名が遅れたことでレースの戦況が少し変わり、どうしても圧倒的な形で勝利を手にしたくそれを実行できたことに対しての安堵した気持ちの方が大きかったかもしれない。

何はともあれ、チームにようやくビックタイトルをもたらすことができて本当に良かった。完璧にやるべきことを全てこなした人間に勝負強さは宿るんだなと強く感じたレースとなった。

市民210km表彰式  優勝は紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)市民210km表彰式 優勝は紺野元汰(SBC Vertex Racing Team) photo:Makoto.AYANO
チャンピオンジャージを着てチームメイトたちと乾杯!チャンピオンジャージを着てチームメイトたちと乾杯! photo:Makoto AYANO表彰式後に琉球放送のインタビューを受ける表彰式後に琉球放送のインタビューを受ける

イナーメの岡選手を呼びつけ、朝4時まで語り合ったイナーメの岡選手を呼びつけ、朝4時まで語り合った 夜は焼肉屋で祝勝会!煙がすごく、ゴーグルを貸してもらう(笑)夜は焼肉屋で祝勝会!煙がすごく、ゴーグルを貸してもらう(笑)


正直レポートを書いている今でも勝利した実感はあまり湧きませんが、メディアのツール・ド・おきなわの記事を見たり、周りの方から祝福の言葉を頂いて「本当に勝ったのは自分なんだ」と自覚する日々を過ごしている状態です。

この結果は自分にとってゴールではなくようやくスタートラインに立てた段階なのでまだまだ成し遂げたい目標はたくさんあります。直近の目標としては来年のUCIグランフォンド世界選手権での優勝。今は日本人初の世界チャンピオンを取ることが最大の目標です!

レース後はチームメイト、ルームメイト、スペシャライズドの皆さんと地元の焼肉屋さんで祝勝会を開いて頂き、楽しいひと時と有意義な?時間を過ごす(笑)。

その後はホテルに戻り同い年のイナーメの岡選手を呼びつけルームメイトとこれからのことやレースの話で朝の4時まで語り合いました(笑)。翌日、那覇を飛び立つ際に来年もまたこの地に帰ってきたいと強く誓った。



使用機材:スペシャライズド S-WORKS VENGE

紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)とスペシャライズドVENGE紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)とスペシャライズドVENGE photo:Makoto AYANO
ハンドルはドロップ部の落差をつけることを優先してノーマルの丸ハンドルを使用するハンドルはドロップ部の落差をつけることを優先してノーマルの丸ハンドルを使用する photo:Makoto AYANOステムもエアロステムではなくハンドルに合わせたノーマルなものを使用ステムもエアロステムではなくハンドルに合わせたノーマルなものを使用 photo:Makoto AYANO

ホイールはROVAL CLX50、タイヤは限定モデルのROVAL COTTON 24Cを使用ホイールはROVAL CLX50、タイヤは限定モデルのROVAL COTTON 24Cを使用 photo:Makoto AYANO53×39・11-28Tのギアレンジ53×39・11-28Tのギアレンジ photo:Makoto AYANO


紺野が駆ったバイクはスペシャライズド S-WORKS VENGE。もともと同社のS-WORKS TARMACにも乗るが、レース1ヶ月前にVENGEに試乗したところ、エアロ効果によるスピードとバランスの良さ、そしてスルーアクスルとディスクブレーキの安定した制動性やダウンヒルでの速さにメリットを感じ、VENGEを選択するに至ったという。ホイールは同社ROVALのCLX50、タイヤは限定販売されたROVAL COTTON 24Cを使用する。

「最後の勝負所、羽地ダムの登りを経てダウンヒルと平坦でタイム差を稼げたのはエアローロード+DISCロードである速さと安定感抜群のS-WORKS VENGEだったからこそ成し遂げられたのは間違いありません」(紺野)

フレーム:S-WORKS VENGE
ホイール:ROVAL CLX 50 DISC
コンポーネント:SHIMANO DURA-ACE R9150&R9170
ハンドル:DEDA ZERO100 SHALLOW 400mm
ステム:S-WORKS SL STEM 100mm 12°
サドル:S-WORKS TOUPE 143mm
タイヤ:ROVAL COTTON 24C
バーテープ:SUPACAZ SUPER STICKY KUSH BARTAPE

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