アイアンマン世界選手権の開催を控え、各社が新型バイクを発表するなかピナレロからも新型のトライアスロンバイク「BOLIDE TR」がデビュー。BOLIDE TTをベースにディスクブレーキモデルへとアップデート。エアロ性能を追求し、フレームと統合されたストレージデザインも特徴的な1台に仕上がる。



ピナレロ BOLIDE TR+(829/Carbon Red)ピナレロ BOLIDE TR+(829/Carbon Red) (c)ピナレロジャパン
2017年にデビューしたピナレロのタイムトライアルバイク、BOLIDE TT。ロード世界選手権TT2連覇やグランツールでのTTステージ優勝など輝かしい戦績をしてきたエアロマシンだ。今回BOLIDE TTをベースとしつつ、ディスクブレーキモデルへ最適化するとともに、トライアスロンに欠かせないストレージの装備にも配慮して新開発されたニューバイク「BOLIDE TR」がアイアンマン世界選手権に合わせて発表された。

エアロダイナミクスバイクが直線的なデザインへトレンドを移す中、BOLIDE TTの特徴である曲線を多用したフレームデザインは今作でも受け継がれている。基本的なデザインコンセプトは踏襲しつつも、トライアスロンに最適化したジオメトリーから再構築された完全新型バイクがBOLIDE TRだ。180kmにも及ぶアイアンマンのバイクパートをより速く快適に走破できるよう、ヘッドチューブを35mm、BBドロップを8mm増やし、より安定性の高い走りを実現している。一方でチェーンステー長はBOLIDE TTと同等とすることで、優れたパワー伝達性能はそのまま引き継いでいる。

ディスクブレーキを搭載するにあたって、コンピュータによるCFD解析を繰り返すことでエアロダイナミクスを最大化したフレーム形状へとアップデート。リアトライアングルやフロントフォーク、ヘッド周りの造形が刷新されており、より乱流の発生を抑える形状へアップデートされている。ディスクブレーキは前後フラットマウント、12mmスルーアクスルと主流の規格を採用する。オイルラインをフル内装化することによって、空力性能にも寄与している。

ブレーキキャリパーが排除されスッキリとした造形になったシートステーブレーキキャリパーが排除されスッキリとした造形になったシートステー (c)ピナレロジャパンフォークエンドには整流効果を生み出すフォークフラップを搭載フォークエンドには整流効果を生み出すフォークフラップを搭載 (c)ピナレロジャパン

フロントフォークがエアロヘッドカバーのように延長し空力性能を高めるフロントフォークがエアロヘッドカバーのように延長し空力性能を高める (c)ピナレロジャパン
ダウンチューブ上部にはフレームと統合したデザインのストレージボックスを配置ダウンチューブ上部にはフレームと統合したデザインのストレージボックスを配置 (c)ピナレロジャパントップモデルのBOLIDE TR+は東レのT1100Gカーボンを使用し優れた剛性を実現トップモデルのBOLIDE TR+は東レのT1100Gカーボンを使用し優れた剛性を実現 (c)ピナレロジャパン

また凹型形状の「Concaveダウンチューブ」、フォークエンドに配された整流効果を生み出すフィン状の「フォークフラップ」、シートポストを後ろから固定する内蔵式のシートクランプなど、DOGMA F10などにも採用されているエアロテクノロジーも漏れなく採用。

アイアンマンをはじめとした長距離レースには欠かせない補給用のストレージボックスも、トップチューブとダウンチューブに装備できる。フレームと一体化した形状とすることで前方投影面積を最小限に抑え、エアロ効果を高めている。それぞれボルトオンタイプとしフレームに完全に固定されるため落下の心配もない。

タイヤクリアランスは最大28mmまで拡大、対応するリム外幅も最大30mmとしワイドリムのエアロホイールにも対応している。国内販売モデルはゼロオフセットの専用シートポストをアセンブル。オプション品として25mmオフセットのシートポストも用意される予定だ。

ピナレロ BOLIDE TR+(830/BOB)ピナレロ BOLIDE TR+(830/BOB) (c)ピナレロジャパン
ピナレロ BOLIDE TR(828/Red)ピナレロ BOLIDE TR(828/Red) (c)ピナレロジャパンピナレロ BOLIDE TR(831/BOB)ピナレロ BOLIDE TR(831/BOB) (c)ピナレロジャパン

フレーム素材に自転車業界ではピナレロのみに独占供給されている東レのT1100Gカーボンを使用したトップグレードの「BOLIDE TR+」、カーボンマテリアルをT700に変更したセカンドグレード「BOLIDE TR」の2種類がラインアップされる。

BOLIDE TR+はフレームセット(税抜119万円)とシマノDURA-ACE Di2完成車(税抜157万円)で販売。BOLIDE TRはシマノULTEGRA Di2完成車(税抜128万円)とスラムFORCE完成車(税抜108万円)にて販売される。サイズは450、485、520、550mmの4種類だ。新型のBOLIDE TR+はオーストラリアのプロトライアスリート、キャメロン・ワーフによってアイアンマン世界選手権でレースデビューを飾るという。進化したエアロマシンを駆るワーフの走りにも注目だ。


Pinarello BOLIDE TR+ - Overview from Pinarello on Vimeo.




ピナレロ BOLIDE TR+
フレーム素材:TORAYCA T1100G UD カーボン
カラー:829/Carbon Red、830/BOB
サイズ(付属ステム長):450mm(100mm)、485mm(100mm)、520mm(120mm)、550mm(120mm)
価格:
フレームセット 1,190,000円(税抜)
シマノDURA-ACE Di2完成車 1,570,000円(税抜)

※フレームセット付属品:ハンドルバー、エクステンションバー(23度アップ)、ゼロオフセットシートポスト

ピナレロ BOLIDE TR
フレーム素材:TORAYCA T700 UD カーボン
カラー:828/Red、831/BOB
サイズ(付属ステム長):450mm(100mm)、485mm(100mm)、520mm(120mm)、550mm(120mm)
価格:
シマノULTEGRA Di2完成車 1,280,000円(税抜)
スラムFORCE完成車 1,080,000円(税抜)

※掲載写真はサンプルで実際に販売される仕様と異なる部分があります。
※トップチューブとダウンチューブのストレージボックスは付属しません。オプション品として25mmオフセットのシートポストなどと合わせて後日発表される予定です。発売時期や価格はまだ未定です。
※デリバリーは2019年2月末頃から順次行う予定です。
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