竹之内悠(東洋フレーム)が出場したブリコクロス第2戦で、今季初めてマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)とワウト・ヴァンアールト(ベルギー、チベル・セボンオフロードチーム)が激突。独走に持ち込んだファンデルポールが勝利を飾った。



マイケル・ヴァントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)やティム・メルリエ(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン)らが好スタートマイケル・ヴァントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)やティム・メルリエ(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン)らが好スタート photo:CorVos
ベルギーは西フランドル地方の街ミューレベーケで開催されたブリコクロス第2戦に、UCIワールドカップアメリカ2連戦を終え、チベル・セボンオフロードチームの発足加入を発表した世界王者ワウト・ヴァンアールト(ベルギー)とMTBシーズン後の休養期間を終えた欧州王者マチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)が今季初めて揃い踏み。

ラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア)やU23世界王者のエリ・イゼルビッド(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)ら名だたるトップレーサーに加え、欧州遠征の開幕戦を迎えた竹之内悠(東洋フレーム)もスタートラインに並んだ。

「気温は25度ぐらいで、僕も含め各選手はボトルを搭載。かなり日差しが暑く感じました」と竹之内が語るように、シクロクロスとしては非常に暑い天候。起伏の少ない高速コース向けて、マイケル・ヴァントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)やティム・メルリエ(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン)らが好スタートを切った。

フライオーバーで飛ぶマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)	フライオーバーで飛ぶマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) photo:CorVos
ファンデルポールを追うワウト・ヴァンアールト(ベルギー、チベル・セボンオフロードチーム)やエリ・イゼルビッド(ベルギー、マーラックス・ビンゴール)ファンデルポールを追うワウト・ヴァンアールト(ベルギー、チベル・セボンオフロードチーム)やエリ・イゼルビッド(ベルギー、マーラックス・ビンゴール) photo:CorVos第2集団で走るラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア)第2集団で走るラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア) photo:CorVos

欧州遠征初戦を走った竹之内悠(東洋フレーム)欧州遠征初戦を走った竹之内悠(東洋フレーム) (c)BD-Foto's
2周目に入ってイゼルビッドが先頭で加速を続けると、追従できたのはメルリエとクィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・フィデア)、ファンデルポール、ヴァンアールトという4名のみ。この先頭グループからやや時間を置いてファンデルポールがアタックを繰り出した。

欧州王者のアタックは一度ヴァンアールトによって封じ込められたものの、2度目のアタックで単独となることに成功。数秒後方ではヴァンアールトとイゼルビッド、ヘルマンスが必死に追走したが、その差はじわじわと開いていくばかりだった。

ファンデルポールの安定した力強い走りは最後まで衰えず、ロード、MTB、シクロクロスでオランダ王者に輝くマルチタレントが今季CX初勝利。2位にはヘルマンスを千切ったヴァンアールトが入った。

今季初戦で独走勝利を飾ったマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)今季初戦で独走勝利を飾ったマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) photo:CorVos
マチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)をワウト・ヴァンアールト(ベルギー、チベル・セボンオフロードチーム)	とクィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・フィデア)が囲むマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)をワウト・ヴァンアールト(ベルギー、チベル・セボンオフロードチーム) とクィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・フィデア)が囲む photo:CorVos
「今シーズンの初レースで勝利できて嬉しい。このコースで勝つのは簡単ではなく、レース自体かなりハードな展開だったよ。今日のコースコンディションが僕向きだったのはラッキーだった。フィーリングそのものは良いけれど、まだ昨年ほどの力を感じていない。調子を上げるためにはもう数戦レースをこなす必要があると思う」とファンデルポールは語っている。

また、竹之内は序盤のメカトラブルが尾を引き、途中でレースを降ろされる格好に。「レース2日前にベルギーに入り、レースに出場した。まだ時差もあるのであまり無理も出来ないとは思っていたが、レース序盤にバイクトラブルで出遅れ、バイク交換後、遅れを取り戻すためにペースを上げるもハイスピードなレースで手遅れだった。パックで終盤まで展開できそうなレースだっただけに残念だが、また次のレースに向けて準備していこうと思う」と前向きなコメントを残している。

ブリコクロス2018-2019第2戦 結果
1位 マチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) 1:01:23
2位 ワウト・ヴァンアールト(ベルギー、チベル・セボンオフロードチーム) 1:01:31
3位 クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・フィデア) 1:01:38
4位 エリ・イゼルビッド(ベルギー、マーラックス・ビンゴール) 1:02:01
5位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス) 1:02:17
6位 ジャンニ・フェルメールシュ(ベルギー、ステイラーツ・777) 1:02:21
7位 ジム・アールノーツ(ベルギー、テレネット・フィデア) 1:02:23
8位 ダーン・ソエテ(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス) 1:02:32
9位 ティム・メルリエ(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン) 1:02:40
10位 ラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア) 1:02:32
33位 竹之内悠(東洋フレーム) -4LAPS
Text:So.Isobe
Photo:CorVos