ブールス・レディースツアーの最終個人TTで、アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)がダメ押しのステージ3勝目で総合優勝を達成。與那嶺恵理はウィグル・ハイファイブとして最後のレースを無事に終えている。
総合リーダージャージを着て走るアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) photo:CorVos
6日間に渡って開催されたブールス・レディースツアー(UCIワールドツアー)もいよいよ最終日。オランダ南部北ブラバント州に位置する街、ローゼンダールを発着する18.6kmの個人タイムトライアルで最後の総合バトルが繰り広げられた。
コースには川沿いの長い直線区間も用意されているが、市街地コースらしい直角コーナーや180度の折り返しが多く含まれるテクニカルなもので、踏み返しでスピードに乗せきるパワーも重要。総合上位につけるオランダ勢がこの日も躍進した。
アンナ・ファンデルブレヘン(オランダ、ブールス・ドルマンス)は32秒差のステージ3位 photo:CorVos
欧州TT王者エレン・ファンダイク(オランダ、サンウェブ)はステージ2位 photo:CorVos
落車で総合2位から転落してしまったルシンダ・ブラント(オランダ、サンウェブ) photo:CorVos
トップタイムを叩き出したアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) photo:CorVos
24分49秒で走ったミーケ・クローガー(ドイツ、ヴィルトゥサイクリング)が長らく暫定首位に座ったが、総合6位のアンナ・ファンデルブレヘン(オランダ、ブールス・ドルマンス)が17秒短縮。しかしそれも束の間、総合4位発進のTT欧州王者エレン・ファンダイク(オランダ、サンウェブ)が10秒上回る。総合2位のルシンダ・ブラント(オランダ、サンウェブ)は落車でタイムを失い総合圏外へと脱落してしまった。
そして最終走者のTT世界王者、アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)がスタートする。中間計測地点で14秒ものリードを奪う圧倒的なスピードで走り、最終的にファンダイクを22秒引き離してフィニッシュ。総合リードを更に引き離すダメ押しのステージ3勝目で、昨年大会に続く2年連続の総合優勝を成し遂げた。
総合トップスリー。アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)をエレン・ファンダイク(オランダ、サンウェブ)とアンナ・ファンデルブレヘン(オランダ、ブールス・ドルマンス)が囲む photo:CorVos
チーム総合優勝を飾ったブールス・ドルマンス。ステージ3勝を飾った photo:CorVos
TT世界王者のアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)と、ロード世界王者のシャンタル・ブラーク(オランダ、ブールス・ドルマンス) photo:CorVos
「ルシンダはコーナーで落車したので自分は落ち着いてこなし、直線で踏み切ることに集中した。緊張してTTに臨んだものの体調も良くて最高の優勝を成し遂げることができた。世界選手権に向けて昨年と同じステップを踏むことができたことも良かった」と語るファンフルーテン。総合成績にもシャッフルが掛かり、2位ファンダイク、3位ファンデルブレヘンと今回の個人TTの結果がそのまま反映されることに。世界選手権を前に表彰台を独占したオランダ勢が今一度好調ぶりをアピールした。
また、與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)はステージ47位でフィニッシュ。目標とした総合40位まで与えられるUCIポイントを獲得し、ウィグル・ハイファイブのメンバーとして最後のレースを終えている。以下は與那嶺のコメント。
チームとして最後のレースに臨んだウィグル・ハイファイブ (c)Velofocus/Wiggle High5
ステージ47位レースを終えた與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ) (c)Velofocus/Wiggle High5
「最後のウィグルでのレースが終わりました。昨晩も色々ありまして、チームメンバーは楽しくやっているのですが。多くを学んだ一年となりました。皆での集合写真。ああ、このチームでの活動も今日で終わり。じんわり心が温かくなりました。
オランダらしいパワーを要するコース。タイムは普通で身体のコンディションも普通。特に何かを得るわけでもなく、個人的なタイムトライアルでした。そして無事にワールドツアーポイントを獲得。これも大切なお仕事。このチームでの活動も今年はこれでおしまい。皆とハグをして、前日は皆と少しだけ呑んで。才能豊かな選手から多くを学ぶことが出来た今シーズン。ありがとうございます。
そして、一年の総決算。いよいよ世界選手権。火曜日からオーストリアで合宿を開始します」。

6日間に渡って開催されたブールス・レディースツアー(UCIワールドツアー)もいよいよ最終日。オランダ南部北ブラバント州に位置する街、ローゼンダールを発着する18.6kmの個人タイムトライアルで最後の総合バトルが繰り広げられた。
コースには川沿いの長い直線区間も用意されているが、市街地コースらしい直角コーナーや180度の折り返しが多く含まれるテクニカルなもので、踏み返しでスピードに乗せきるパワーも重要。総合上位につけるオランダ勢がこの日も躍進した。




24分49秒で走ったミーケ・クローガー(ドイツ、ヴィルトゥサイクリング)が長らく暫定首位に座ったが、総合6位のアンナ・ファンデルブレヘン(オランダ、ブールス・ドルマンス)が17秒短縮。しかしそれも束の間、総合4位発進のTT欧州王者エレン・ファンダイク(オランダ、サンウェブ)が10秒上回る。総合2位のルシンダ・ブラント(オランダ、サンウェブ)は落車でタイムを失い総合圏外へと脱落してしまった。
そして最終走者のTT世界王者、アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)がスタートする。中間計測地点で14秒ものリードを奪う圧倒的なスピードで走り、最終的にファンダイクを22秒引き離してフィニッシュ。総合リードを更に引き離すダメ押しのステージ3勝目で、昨年大会に続く2年連続の総合優勝を成し遂げた。



「ルシンダはコーナーで落車したので自分は落ち着いてこなし、直線で踏み切ることに集中した。緊張してTTに臨んだものの体調も良くて最高の優勝を成し遂げることができた。世界選手権に向けて昨年と同じステップを踏むことができたことも良かった」と語るファンフルーテン。総合成績にもシャッフルが掛かり、2位ファンダイク、3位ファンデルブレヘンと今回の個人TTの結果がそのまま反映されることに。世界選手権を前に表彰台を独占したオランダ勢が今一度好調ぶりをアピールした。
また、與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)はステージ47位でフィニッシュ。目標とした総合40位まで与えられるUCIポイントを獲得し、ウィグル・ハイファイブのメンバーとして最後のレースを終えている。以下は與那嶺のコメント。


「最後のウィグルでのレースが終わりました。昨晩も色々ありまして、チームメンバーは楽しくやっているのですが。多くを学んだ一年となりました。皆での集合写真。ああ、このチームでの活動も今日で終わり。じんわり心が温かくなりました。
オランダらしいパワーを要するコース。タイムは普通で身体のコンディションも普通。特に何かを得るわけでもなく、個人的なタイムトライアルでした。そして無事にワールドツアーポイントを獲得。これも大切なお仕事。このチームでの活動も今年はこれでおしまい。皆とハグをして、前日は皆と少しだけ呑んで。才能豊かな選手から多くを学ぶことが出来た今シーズン。ありがとうございます。
そして、一年の総決算。いよいよ世界選手権。火曜日からオーストリアで合宿を開始します」。
ステージ結果
1位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) | 24'00" |
2位 | エレン・ファンダイク(オランダ、サンウェブ) | +22" |
3位 | アンナ・ファンデルブレヘン(オランダ、ブールス・ドルマンス) | +32" |
4位 | ミーケ・クローガー(ドイツ、ヴィルトゥサイクリング) | +49" |
5位 | タイラー・ワイルズ(アメリカ、アメリカナショナルチーム) | +1'00" |
6位 | リサ・クライン(ドイツ、キャニオン・スラム) | +1'09" |
7位 | リア・キルヒマン(カナダ、サンウェブ) | +1'14" |
8位 | リサ・ブレナウアー(ドイツ、ウィグル・ハイファイブ) | +1'16" |
9位 | リア・トーマス(アメリカ、アメリカナショナルチーム) | +1'25" |
10位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | +1'28" |
47位 | 與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ) | +3'13" |
個人総合成績
1位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) | 14h34'54" |
2位 | エレン・ファンダイク(オランダ、サンウェブ) | +52" |
3位 | アンナ・ファンデルブレヘン(オランダ、ブールス・ドルマンス) | +1'05" |
4位 | タイラー・ワイルズ(アメリカ、アメリカナショナルチーム) | +1'44" |
5位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | +1'45" |
6位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | +2'05" |
7位 | エウジェニア・ブヤーク(スロバキア、BTCシティリュブリャナ) | +2'09" |
8位 | アミー・ピーテルス(オランダ、ブールス・ドルマンス) | +2'11" |
9位 | リア・トーマス(アメリカ、アメリカナショナルチーム) | +2'12" |
10位 | エレナ・チェキーニ(イタリア、キャニオン・スラム) | +2'14" |
ポイント賞
1位 | アマリー・ディデリクセン(デンマーク、ブールス・ドルマンス) | 50pts |
2位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、サンウェブ) | 49pts |
3位 | エレン・ファンダイク(オランダ、サンウェブ) | 48pts |
山岳賞
1位 | エウジェニア・デュヴァル(フランス、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フュチュロスコープ) | 26pts |
2位 | シャンタル・ブラーク(オランダ、ブールス・ドルマンス) | 18pts |
3位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) | 13pts |
ヤングライダー賞
1位 | ジャンヌ・コレヴァール(オランダ、ワオディールス・プロサイクリング) | 14h38'03" |
2位 | マルタ・カヴァッリ(イタリア、ヴァルカーPBM) | +05" |
3位 | ソフィア・ベルティッツォーロ(イタリア、アスタナ) | +23" |
チーム総合成績
1位 | ブールス・ドルマンス | 42h33'40" |
2位 | サンウェブ | +33" |
3位 | ウィグル・ハイファイブ | +58" |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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