リッチー・ポートの落車リタイアをはじめ、相次いだパンク、落車のトラブル。総合争いにおいて非常に重要な意味を持つ石畳の「ルーベステージ」は、予想通りツールに大きなインパクトを与えた。サバイバルに成功した選手、タイムを失った選手。チームで闘い、エースを護りきったチーム...。7月の石畳はドラマを作り出した。



乾いた天候が続いたためドライでダスティなルーベステージとなった乾いた天候が続いたためドライでダスティなルーベステージとなった photo:ASO
フランス北部ノール・パ・ド・カレ地方にほど近いベルギーはコルトレイク(ルーベのほぼ隣街)に住むフランドル人さえ「北の一帯の今年の夏の天気は異常。雨がまったく降らず、大地は乾ききっている」。

いつもなら「一日のうちに四季がある」と言われるほどの雨の多い地方にもかかわらず、この数ヶ月はお湿りなし。農民は作物の不作に深刻な打撃を受けているという。

舗装区間でもパヴェ区間前の位置取り争いのためにペースが上がり、落車の危険度が高かった舗装区間でもパヴェ区間前の位置取り争いのためにペースが上がり、落車の危険度が高かった photo:ASO
展開の無い退屈な平坦ステージの後に訪れた狂気のステージ。パヴェは乾ききって完全ドライ。プロトンや関係車両が通ると砂塵が舞い、後方に居ては前が見えないほどだ。セクター15から始まる27.1kmのパヴェ区間は4月のパリ〜ルーベよりも視界の効かない状況で、パヴェに不慣れな選手たちを待ち構えた。

7km地点で落車し、鎖骨を骨折したリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)7km地点で落車し、鎖骨を骨折したリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング) photo:CorVos
しかしパヴェに到達する前の、たった10kmで悲劇は起こった。最初の逃げを決めようとする、ハイスピードのアタック合戦の応酬のなか、BMCレーシングのエース、リッチー・ポートは地面に叩きつけられた。医師が寄り添い、ケガの様態を確認。すぐに右の鎖骨が折れていることが判った。チームメイトのサイモン・ゲランスが待つも、リッチーが再び走り出すことはなかった。カメラが容赦なく撮影するなか、号泣するBMCのエース。

その光景はあまりに残酷な、2017年ツールのリプレイだった。昨年のツールでは今日と同じ第9ステージ、アルプスのモンデュシャのダウンヒルのコーナーで高速で路肩に突っ込み、落車。ツールを去った。それからちょうど1年。そのとき以来リベンジに燃えて、すべてを賭けて総合優勝を目指すために調整してきたツールで、再びの落車・離脱。 

「本当にがっかりだ。2年連続でツールをこんな形で終えてしまった。気づいたら地面に倒れ込んでいて、すぐに右肩に激痛が走った。9日間にわたって素晴らしい働きをしてくれたチームメイトたちに感謝している。ここまで良い形でレースを進めていただけに、パリまで走り続けることができずに残念。早く怪我から復活してレースに戻りたい」とポートは言う。

そのまま地元の病院に運ばれたポートについて、チームのテスタ医師は「今判ることは、自転車レースでよくある鎖骨骨折ということ。3、4週でトレーニングに復帰、6、8週目にレースに復帰できるだろう」と発表。しかし2年連続の不運に、ポートの心の傷は昨年よりももっと深いはずだ。

7km地点で落車し、鎖骨を骨折したリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)7km地点で落車し、鎖骨を骨折したリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング) photo:ASO
ポートは6月のツール前哨戦ツール・ド・スイスでは山岳で強さを見せ、万全のコンディションでツールに乗り込んできた。チームメイトのグレッグ・ヴァンアーヴェルマートがマイヨジョーヌをキープしたものの、この日、今後の山岳ではポートに次いで総合争いのリーダーになれるティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ)も複数回の落車の影響を受け、すでに総合上位争いは諦めざるを得ない状況に陥った。

GVAのマイヨジョーヌをキープしつつも、もはやBMCレーシングは総合争いから無関係のチームになってしまった。この後のBMCは、GVAの「クラシックスタイル」の強みを生かしたステージ優勝狙いと、アシスト業務を失ったシュテファン・キュングの逃げ、あるいは個人TTでのステージ優勝のチャンスを次の目標として狙っていくことになる。

チームにステージ狙いのチャンスはまだあるにしろ、リッチーの抜けた穴はツール・ド・フランスにとってあまりに大きい。

乾いたセクター15エスカードゥーヴレを行くチームスカイ。先頭のルーク・ロウが無線でチームメイトのメカトラを伝える乾いたセクター15エスカードゥーヴレを行くチームスカイ。先頭のルーク・ロウが無線でチームメイトのメカトラを伝える photo:Makoto.AYANO
この日のステージは「ツールのパリ〜ルーベステージ」という奇妙なステータスを付け加えられたステージでの優勝と、総合争いの2つのレースが同時に進行した。

パリ〜ルーベで時折語られるTipsに、「パヴェを走るにはある程度の体重が必要」というのがある。「パワーウェイトレシオ」というキーワードでは、体重側に比重が傾き、選手はある程度の体重をつけなくては勝利を狙うのが難しいとされる。引退したファビアン・カンチェラーラやトム・ボーネンなど、本来なら「重戦車」たちの戦場だ。

ツール・ド・フランスに取り入れられたパリ〜ルーベステージ。ファンには新たな魅力に映るツール・ド・フランスに取り入れられたパリ〜ルーベステージ。ファンには新たな魅力に映る photo:ASO走りながらドクターカーから治療を受けるアンドレ・グライペル(ロット・スーダル)走りながらドクターカーから治療を受けるアンドレ・グライペル(ロット・スーダル) photo:ASO


「クラシックの女王」パリ〜ルーベとの違いは、そのレースと同じコースを走るレースであっても、慣れていない選手が走ることになる。タイトルを狙うチーム・選手たちが準備万端に臨むのと違い、嫌がうえでも走らなければならないという状況に、落車やパンクなどのトラブルはより多く発生する。不運の機会は増え、つまり生き残るための技術がより必要になる。

典型的なクライマー体型の選手がほとんどの総合争いの選手たち。走ることに慣れていない、やせ細った選手たちにはパリ〜ルーベの石畳は過酷すぎる。そして少々サディスティックな主催者たちの狙い通り、いやそれ以上に総合争いの選手たちのほとんどが落車やパンクに見舞われ、ピンチを迎えるというステージとなった。各チームのリーダーたちが次々に遅れては、チームメイトの力を借り、遅れては復帰するを繰り返す光景はスペクタクル満載。

パヴェ、舗装区間問わず落車が頻発したパヴェ、舗装区間問わず落車が頻発した photo:ASO激しい落車でジャージを破いて走るアスタナの選手激しい落車でジャージを破いて走るアスタナの選手 photo:ASO


クライマーたちにとってのこの日のフィニッシュは、ただトラブル無く遅れずにフィニッシュにたどり着くことだけ。総合争いのライバルたちから遅れないレースに徹する。アタックを掛けることよりも、トラブルが無いよう、何かあればすぐに元の居場所に復帰できることに全力を尽くす。アシスト選手の力と数の勝負。パヴェ走破力に秀でたエキピエ(アシスト)たちは、エースのそばに居ることで、何かのときに力を発揮すべく備えて走った。

2014年にも採用されたルーベステージで、石畳区間に入る前にそれまでのステージで負った落車による手首の骨折がもとで棄権したクリス・フルーム。弱みを見せる可能性のあった悪夢の場所でのステージで、今年のフルームはむしろ他より抜きん出た力を見せた。

セクター9ベルセーを行くメイン集団、チームスカイのモスコン、クウィアトコウスキー、トーマス、フルームセクター9ベルセーを行くメイン集団、チームスカイのモスコン、クウィアトコウスキー、トーマス、フルーム photo:Makoto.AYANO
落車トラブルに見舞われてもすぐに復帰する。パヴェの走行も問題なく、総合争いの選手たちが含まれるグループから遅れることなく、むしろグループの先頭周辺に居続けた。どころかチーム力を使ってペースアップを試み、時々自身でも先頭に出て、強く踏んだ。他の選手たちのアタックをマークし、ライバルたちを脱落させようとした。チームメイトの数を減らしても不安を感じさせない走り。

チームスカイはペースを上げるそのたびにチームメイトがトラブルに見舞われた。ジャンニ・モスコン、ミカル・クウィアトコウスキー、エガン・ベルナルなどがトラブルに見舞われ、カードを次々に失った。集団後方に5人のスカイのグループができたが、しかし有力グループの先頭でトーマスを伴ったフルームに不安要素は見当たらなかった。

ジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ)がセクター15エスカードゥーヴレでパンクジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ)がセクター15エスカードゥーヴレでパンク photo:Makoto.AYANOセクター4シソワンを行くゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)セクター4シソワンを行くゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) photo:Makoto.AYANO


2人以外の5人は大きく遅れたが、スカイが失ったものは無し。フルームが失ったのはガーミンのサイクルコンピューターのみ。

フルームは言う「かなり混乱したナーヴァスなステージだったけれど、終わってみればいい位置につけていると思う。とてもハッピーだ」。

セクター4シソワンをクリアするクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)セクター4シソワンをクリアするクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Makoto.AYANO
トーマスが総合ではフルームより上の2位につけている。チームとしてもフルームに何かがあればエースをいつでも交代できる、この上ない展開だ。トーマスに対しての59秒は小さく、まだフルームがチームエースのままだ。トーマスはフルームのアシストとして犠牲を払うのではなく、自身のために走れる自由を持っている。ダブルエースという状態。

ニコラ・ポルタル監督は言う。「クリスはグランツール6度の勝者だ。それ以外にも何度もポディウムに登っている。人々は我々がG(トーマス)をサポートすることを信じないようだが、クリスとの間に闘いは無い。まったく心配には及ばない。もしGがクリスのために働かなければならないときは、彼は迷わずそうする。それは疑いなく、100%だ」。

フルームは言う。「複数のカードを持っているのは素晴らしいこと。モビスターも3枚のカードを持っていることを見落としてはいけない」。ダブルエース以上の、トリプルエースになりえるモビスターの脅威。

セクター4シソワンを有力集団でクリアするナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)セクター4シソワンを有力集団でクリアするナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) photo:Makoto.AYANO
この日モビスターはもっともうまく走ったチームと言えそうだ。ナイロ・キンタナは周囲の心配をよそに遅れなかった。春のクラシックではパヴェの走り方に慣れるためにベルギー・フランドル地方のレースに出場している経験も十分活きたのだろう。チームの走りはよくまとまり、トラブルも少なかった。ミケル・ランダの終盤のトラブルも、チーム一体の力でリカバリーに成功。タイム差は最小限に抑えた。キンタナ、ランダ、バルベルデのエース3人が大過なくステージを終えたモビスターは、間違いなくこの日の勝利チームのひとつだろう。

チームメイトとともに復帰を試みるリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)チームメイトとともに復帰を試みるリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) photo:CorVos
しかし総合勢での不運はEFエデュケーションファースト・ドラパックのリゴベルト・ウランに起こった。ラスト30kmでのパンクの不運に、集結してアシストするチームメイトたちの献身にもかかわらず、フィニッシュまでにライバルたちの背中を見ることができなかった。ついた差はトップから1分28秒遅れ。GVAに対して2分53差の総合22位へ、そして総合争いではゲラント・トーマスに対して2分10秒差に。

チームメイトから車輪を受け取るロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)チームメイトから車輪を受け取るロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) photo:ASO
何度もトラブルに見舞われながら、タイムを大きく失わなかったのはステージ36位のロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)だ。パヴェ区間での3度のパンク、合計5度のホイール交換によりそれぞれ1分近く遅れながらも、そのたびに追走に成功し、最終的には総合争いグループから7秒の遅れにとどめた。

「最後までパニックになることなく落ち着いて走ったおかげで致命的なタイムを失わずに済んだ。とてもクレイジーな日だった。このスポーツの美しさを体現するようなステージ。メイン集団から45秒遅れたときはダメかと思ったけど、最終的にトップから34秒、ライバルたちから7秒しか遅れなかったのは奇跡のようだ」とバルデは言う。

その細い身体から、パヴェのレースは苦手と思われることが多いバルデだが、それは違う。シクロクロス競技の経験をオリジンの一つにもち、「イタリアのパリ〜ルーベ」ストラーデビアンケでも表彰台に登った。この日は「ライバルたちの居る集団を絞り込もうと、アタックしようと思っていた」。しかしバルデの身に連続してパンクは起こった。

何度もパンクに見舞われたロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)だったが何度もパンクに見舞われたロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)だったが photo:ASOパンクのたびに見事なリカバリーを見せたロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)パンクのたびに見事なリカバリーを見せたロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) photo:ASO


3度めのパンクはフィニッシュまで残り10kmというタイミングでの大ピンチ。しかしラスト5kmをひとりで追い上げているとき、同じ状況に陥ったランダの復帰を試みるモビスターの一群が後方からやってきて、総合狙いの集団に戻ることができた。

バルデの今ツールはタイム差を失うステージが続いていた。第3ステージのチームTTで1分15秒失い、第6ステージのミュール・ド・ブルターニュの登りフィニッシュの直前でメカトラに見舞われ、31秒を失った。しかし今日は不運が続きながらも最後には幸運に恵まれ、追走を成功させた。「復帰することができたなんて奇跡だ。僕はまだツールに居るんだ!」。

アージェードゥーゼールはパリ〜ルーベ2位のシルヴァン・ディリエらを筆頭に、献身的にバルデを護った。レース後、「チームメイトたちには無限大の感謝! 感謝しても仕切れない」とバルデはコメント。そしてワールドカップサッカーのフランスの優勝に、フランス国旗をまとってはしゃぐ様子をインスタに投稿した。

セクター4シソワンをメイン集団先頭でクリアするトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)セクター4シソワンをメイン集団先頭でクリアするトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ) photo:Makoto.AYANO
終盤のパヴェでは総合争いグループの先頭に立ち、アタックを試みたのがトム・デュムラン(サンウェブ)だ。デュムランは言う。「勝者としてこのステージを終えたかったので残念。勝者といってもステージ優勝者ではなく総合ライバルたちからタイムを奪う勝者という意味。セクター5ではフルガスで行った。そこらじゅうに差ができていて、僕はいいグループに居た。でもその後に向かい風になって、一緒に居た選手たちはペースを落とすことを考え始めたんだ。残念だ。もっと差をつけられたかもしれない。総合争いの選手たちの中では僕はもっとも強かったと思う。いや、少なくとも強い選手の一人だった」。

彼女とともにレース後の時間を楽しむトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)彼女とともにレース後の時間を楽しむトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ) photo:Makoto.AYANO
意外にも、パヴェステージをチャンスの一つと見て攻撃を仕掛けていたデュムラン。レース後、チームバスには(勝利をプレゼントしたい)彼女が待っていた。勝てずとも上機嫌で、バスの外でツール第1週を終えての開放感でファンたちと交流した。一方、総合争いの選手たちのなかでは勝負に出るだろうと言われていたヴィンチェンツォ・ニーバリ(バーレーン・メリダ)は自身は落車せずとも落車による足止めで勝負には出られず、機会を逸した。

レース後に安堵の表情で記者の質問に応えるクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)レース後に安堵の表情で記者の質問に応えるクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Makoto.AYANO
ツール前半戦を締めくくる、もっとも大きな勝負どころと言われた第9ステージ。終わってみればそのとおり、無傷な者は誰も居ない、明暗を分けるステージになった。クラッシュとトラブル祭を見込んだ、センセーショナルなコースプロフィール。宝くじのような運に左右される総合争いのルーベステージは本当に必要なのか、議論は絶えない。

フルームとのチーム内闘争を訊かれるゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)フルームとのチーム内闘争を訊かれるゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) photo:Makoto.AYANOニキ・テルプストラ(オランダ、クイックステップフロアーズ)も落車でチャンスを失ったひとりニキ・テルプストラ(オランダ、クイックステップフロアーズ)も落車でチャンスを失ったひとり photo:Makoto.AYANO


エースのアダム・イェーツを護りきり、フィニッシュに届けた2017年パリ〜ルーべ覇者のマシュー・ヘイマン(ミッチェルトン・スコット)は、リッチー・ポートの落車リタイアを受けて次のようにコメントする。「彼らはこのツールのために何週間も何ヶ月も半年も、色んなことを犠牲にして調整を行っている。時に子供の出産に立ち会えないこともある。個人的にはレースを楽しめたけど、ツールにこういった石畳ステージが本当に必要なのか自分にはわからない」。

デュムランは言う。「危ないと言うなら山岳ステージもキャンセルにすればいい。もっと危ないことが起こることがある」。

ツール・ド・フランスの「パリ〜ルーベステージ」は、今後も数年に一度のペースで大会に強いスパイスを効かせる存在として採用されるだろう。休息日を前に総合争いを大きく揺さぶったステージだが、月曜からのツールはアルプス3連戦へ。目を離せるタイミングは無さそうだ。

パヴェステージを走りきった素顔を披露するクーン・デコルト(オランダ、トレック・セガフレード)パヴェステージを走りきった素顔を披露するクーン・デコルト(オランダ、トレック・セガフレード) photo:Makoto.AYANO

text:Makoto AYANO in Roubaix, France
photo:Makoto AYANO, Kei Tsuji,CorVos