バーレーン・メリダがツール・ド・フランスの出場予定メンバーを発表。ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア)を中心に据える8名のメンバーの中に新城幸也は含まれなかった。「シーズン後半に向けて気持ちを新たに頑張ります」と新城は語っている。


ステージ16位/2分04秒差 バーレーン・メリダステージ16位/2分04秒差 バーレーン・メリダ photo:CorVos

バーレーン・メリダのエースを担うのは、全グランツール総合優勝達成者の33歳ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア)。過去2年間ジロ・デ・イタリアにフォーカスしていた「メッシーナのサメ」は2年ぶりのツール出場となる。ミラノ〜サンレモで劇的な逃げ切り勝利を飾ったニバリは、アルデンヌクラシック後に高地トレーニングをこなしたが、6月のクリテリウム・デュ・ドーフィネでは精彩を欠いて総合24位。なお、ツールで総合優勝を飾った2014年はドーフィネを総合7位で終えていた。

「久々のツール出場を楽しみにしている。今年のコースは序盤から自分好みであり、落ち着いて、できる限り全ての準備をこなしてきたことを自信に変えて走りたい」と、総合優勝した2014年と同様に石畳ステージを含む3週間の戦いに向けてニバリは意気込む。

集団を振り切って勝利したヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)集団を振り切って勝利したヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) photo:LaPresse - D'Alberto / Ferrari / Alpozzi

ニバリを山岳ステージで支えるのは、ジロからの連戦出場となるドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア)や登坂力に秀でたイサギレ兄弟(スペイン)、ベテランのフランコ・ペリツォッティ(イタリア)ら。平坦ステージではクリスティアン・コレン(スロベニア)やハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア)がアシストを担い、集団スプリントではソニー・コルブレッリ(イタリア)が勝負に絡んでくるだろう。「今回のメンバーはチーム史上最強の布陣であり、登りからタイムトライアルまで、どんなステージにも対応できる。ツールを観戦するすべてのファンを魅了する走りができると思う」とニバリは自信を見せる。

その一方で、これまでツールに7回出場(2009年、2010年、2012年、2013年、2014年、2016年、2017年)し、3年連続のツール出場が期待されていた新城幸也は選出されなかった。バーレーン・メリダで2年目を迎えた今シーズン、新城は1月のツアー・ダウンアンダーで初戦を迎え、日本ナショナルチームから出場した3月のツール・ド・台湾で総合優勝。イツリア・バスクカントリー、ブラバンツペイル、ツアー・オブ・クロアチア、エシュボルン・フランクフルトを経て5月のツアー・オブ・ジャパンに出場したが、第3ステージの落車負傷でリタイアを喫している。2週間も経たないうちに出場した6月のクリテリウム・デュ・ドーフィネでニバリのアシストを担い、6月24日に閉幕したイタリアのアドリアティカ・イオニカレースでは連日攻撃的な走りを見せていた。

「残念です。自分の練習コースを通るツールという、自宅から一番近い地元開催ツールですからね…。出場の可能性を信じて、チームの指示通りに走ってきたので、本当に残念ですが、結果を出せなかった自分の責任です。(シーズン)後半に向けて、気持ちを新たに頑張ります。皆さん、ツールを楽しんでください!」と新城はコメント(TEAMユキヤ通信より)。今後のレーススケジュールは後ほど発表される。

イサギレ兄弟(スペイン、バーレーン・メリダ)イサギレ兄弟(スペイン、バーレーン・メリダ) photo:Kei Tsuji / TDWsportガビリアとサガンを下したソニー・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ)ガビリアとサガンを下したソニー・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ) photo:CorVos
ニバリのために集団前方で位置取りする新城幸也(バーレーン・メリダ)ニバリのために集団前方で位置取りする新城幸也(バーレーン・メリダ) photo:CorVos
ツール・ド・フランス2018バーレーン・メリダ出場メンバー
名前 年齢 出場回数 総合最高位
ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア) 6回 1位
ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア) 1回 33位
ゴルカ・イサギレ(スペイン) 5回 32位
ヨン・イサギレ(スペイン) 4回 41位
フランコ・ペリツォッティ(イタリア) 3回 35位
クリスティアン・コレン(スロベニア) 7回 69位
ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア) 4回 94位
ソニー・コルブレッリ(イタリア) 1回 122位

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