ほぼ登りしかない過酷な1日に、エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)が圧勝。リーダージャージを取り戻し、自身初となるワールドツアー総合優勝にあと一歩まで迫った。



ファンが沿道を埋め尽くした街を通過していくファンが沿道を埋め尽くした街を通過していく (c)CorVos
ツアー・オブ・カリフォルニア2018 第6ステージツアー・オブ・カリフォルニア2018 第6ステージ (c)www.amgentourofcalifornia.com7日間で争われるツアー・オブ・カリフォルニア(UCIワールドツアー)は、いよいよ総合成績を決定づけるクイーンステージに直面した。フォルソムを出発した直後にシエラネバダ山脈に取り付き、3級、1級、2級、2級とクリアしつつ標高2,615mの最高標高地点カールソンパス(カテゴリー2級)をクリア。一度1,469m地点まで下ってから1級山岳ダゲットサミット(標高2,235m)を越え、最後に3級山岳サウスレイクタホを目指す。196.5kmで総獲得標高4,876mという過酷なコースがクライマーたちの戦いを見届けた。

この日は序盤に9名の逃げが決まった。メンバーはフローリス・デティエ(ベルギー、ロットNLユンボ)、トムイェルト・スラフテル(ベルギー、ディメンションデータ)、エヴァン・ハフマン(アメリカ、ラリーサイクリング)、ブノワ・コズネフロワ(フランス、アージェードゥーゼル)、シーン・ベネット(アメリカ、ハーゲンスベルマン・アクセオン)、ローソン・クラドック(アメリカ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)、グレゴリー・ラスト(スイス、トレック・セガフレード)、トームス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード)、セルゲイ・トヴェトコフ(ラトビア、ユナイテッドヘルスケア)。

山岳ポイントではランキング3位(13ポイント)のスクインシュと同5位(12ポイント)のハフマンが激しく火花を散らした。最初の3級山岳を2位通過したハフマンがスクインシュを逆転したが、スクインシュは続く1級山岳スライパークロードサミット(登坂距離4.5km/平均勾配7.9%)、続く2級山岳モルモンエミグラントサミット(2.7km/6.9%)を先頭通過し、標高2,432mの2級山岳カークウッドサミット(3.9km/6.3%)でもハフマンを抑えて2位通過。カールソンパスではハフマンの先行を許したが、山岳2ヶ所を残した段階で1ポイント差の暫定首位に立つ。

逃げたトムイェルト・スラフテル(ベルギー、ディメンションデータ)ら9名逃げたトムイェルト・スラフテル(ベルギー、ディメンションデータ)ら9名 (c)CorVos
最後まで粘ったトームス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード)が吸収されていく最後まで粘ったトームス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード)が吸収されていく (c)CorVos
メイン集団ではエガン・ベルナル(コロンビア)の必勝態勢を敷くチームスカイがコントロールを担い、ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ)の総合リードを守りたいBMCレーシングがその後ろをマーク。山岳ポイント争いを繰り広げる逃げグループとのタイム差を1分程度まで縮めて後半の1級山岳ダゲットサミット(登坂距離12.7km/6.1%)に突入した。

序盤からチームスカイがペースアップを始め、中腹付近で逃げグループをキャッチしたことで山岳ポイント争いが終わり、スクインシュの山岳賞が確定する。昨年大会で総合7位に入ったラクラン・モートン(オーストラリア、ディメンションデータ)が単独アタックするも十分なリードは稼げなかった。

セバスティアン・エナオ(コロンビア、チームスカイ)の牽引によって総合6位のラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)が千切れ、ヴァンガーデレンのアシストも不在に。総合5位のタオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ)の揺さぶりによって総合バトルのゴングが打ち鳴らされた。

セバスティアン・エナオ(コロンビア、チームスカイ)の牽引で集団が一気に縮小セバスティアン・エナオ(コロンビア、チームスカイ)の牽引で集団が一気に縮小 (c)Amgen Tour of California
タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ)がエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)の最終アシストを務めるタオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ)がエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)の最終アシストを務める (c)Amgen Tour of California
フィニッシュまで14kmを残してアタックしたエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)フィニッシュまで14kmを残してアタックしたエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) (c)CorVos
ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)はベルナルのアタックに反応できなかったティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)はベルナルのアタックに反応できなかった (c)CorVos
ヴァンガーデレンとベルナル、総合3位ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)、総合4位アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)だけが残り、間髪入れずにベルナルがアタック。14km以上を残したアタックにヴァンガーデレンは追従できなかった。

緩斜面でアウターギアを踏むベルナルは一瞬でリードを稼ぎ出し、ヴァンガーデレンとの総合タイム差23秒をひっくり返した。苦しいヴァンガーデレンは一時千切れたイェーツやマルティネスと共に追走したが、その差は開いていくばかり。ダゲットサミット頂上でリードは1分まで広がった。

続く下りと平坦で後続グループは6人(ヴァンガーデレン、マルティネス、イェーツ、ゲオゲガンハート、マイカ、ブランドン・マクナルティ)がまとまったが、お見合いによって数の利を活かせない。1分20秒差を得たベルナルはゴールまで続く最後の3級山岳(1.7km/5.9%)に到達。苦しい表情を見せながらも最後まで重いギアを踏み切った。

チームをアピールしてフィニッシュするエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)チームをアピールしてフィニッシュするエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) (c)CorVos
ステージトップスリーが表彰台に上がるステージトップスリーが表彰台に上がる (c)CorVos山岳賞を確定させたトームス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード)山岳賞を確定させたトームス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード) (c)Amgen Tour of California

エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)と女子レースで総合首位に立ったケイティ・ホール(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)と女子レースで総合首位に立ったケイティ・ホール(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア) (c)CorVos
21歳の若き総合エースがチームロゴをアピールしてフィニッシュした1分半後、ヴァンガーデレンもゴール。ベルナルは自身初のワールドツアー総合優勝に王手を掛けた。

「僕がアタックした時点でフィニッシュまでは10km以上あった。僕を助けてくれたチームメイトと同じように、平坦区間では全力でプッシュした。残り100mで総合優勝できるんだと分かったよ。屈強なチームメイトを持てたことを誇りに思うし、スタッフも含めて全ての人に感謝したい。今回の勝利は僕だけではなく、彼らの勝利だ」とリーダージャージを奪い返したベルナルはチームの働きを賞賛する。

一方、敗れたヴァンガーデレンはシンプルにベルナルを称えた。「ベルナルが動いた峠で全開に達してしまった。今日みたいな日にはライバルを称えるしかない。彼は輝かしい未来を持つヤングタレント。僕と彼では登りで釣り合わなかった。次のレースで活躍することを目標にしたい」。

また、ダゲットサミットで登坂勝負に持ち込まれた女子レースの第2ステージでは、昨年大会の最終日に逆転で総合優勝を逃したケイティ・ホール(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)が圧勝。昨年のリベンジ達成にあと一歩のところまで迫っている。

ステージ結果
1位エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)5h30’58”
2位アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)+1’28”
3位タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ)+1’30”
4位ブランドン・マクマルティ(アメリカ、ラリーサイクリング)+1’33”
5位ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、サンウェブ)+1’38”
6位マティアス・フランク(スイス、アージェードゥーゼル)
7位ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)
8位ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)+1’45”
9位エドワルド・ラヴァージ(イタリア、UAEチームエミレーツ)+1’46”
10位ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)+1’50
個人総合成績
1位エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)22h26’40”
2位ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)+1’25”
3位ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)+2’14”
4位アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)+2’16”
5位タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ)+2’28”
6位ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)+3’01”
7位ブランドン・マクマルティ(アメリカ、ラリーサイクリング)+3’28”
8位ローレンス・デプルス(ベルギー、クイックステップフロアーズ)+3’50”
9位クリスティアン・デュラセク(クロアチア、UAEチームエミレーツ)+3’59”
10位マティアス・フランク(スイス、アージェードゥーゼル)+4’01”
ポイント賞
1位エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)36pts
2位カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)33pts
3位フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)30pts
山岳賞
1位トームス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード)34pts
2位エヴァン・ハフマン(アメリカ、ラリーサイクリング)33pts
3位エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)26pts
ヤングライダー賞
1位エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)22h26’40”
2位ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)+2’14’
3位タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ)+2’28”
チーム総合成績
1位チームスカイ67h32’44”
2位トレック・セガフレード+8’18”
3位BMCレーシング+9’26”
女子レース第2ステージ結果
1位ケイティ・ホール(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)3h06’41”
2位タイラー・ウィレス(アメリカ、トレック・ドロップス)+25”
3位カタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム)+1’01”
4位エリカ・マグナルディ(イタリア、ビーピンク)+1’02”
5位ブロディ・チャップマン(オーストラリア、ティブコSVB)+1’06”
6位カロリーナ・ロドリゲス(メキシコ、アスタナ)+1’10”
7位サラ・ポワドゥヴァン(カナダ、ラリーサイクリング)+1’33”
8位レア・トーマス(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)+2’14”
9位ジュリエット・ラボウ(フランス、サンウェブ)+2’18”
10位マルセラ・プリエト(メキシコ、スワピット・アゴリコ)+2’21”
35位樫木祥子(チームイルミネイト)+9’18”
女子レース総合成績
1位ケイティ・ホール(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)6h13’39”
2位タイラー・ウィレス(アメリカ、トレック・ドロップス)+29”
3位カタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム)+1’07”
4位エリカ・マグナルディ(イタリア、ビーピンク)+1’12”
5位ブロディ・チャップマン(オーストラリア、ティブコSVB)+1’16”
6位カロリーナ・ロドリゲス(メキシコ、アスタナ)+1’20”
7位サラ・ポワドゥヴァン(カナダ、ラリーサイクリング)+1’43”
8位レア・トーマス(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)+2’24”
9位ジュリエット・ラボウ(フランス、サンウェブ)+2’28”
10位マルセラ・プリエト(メキシコ、スワピット・アゴリコ)+2’31”
text:So.Isobe
photo:CorVos,Amgen Tour of California
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