中国、貴州省で開催されている女子ステージレースの2日目に、日本ナショナルチームとして参加中の梶原悠未がスプリント勝利。2ヶ所の中間スプリントも先頭通過し、総合リーダーから2秒遅れの総合2位にジャンプアップした。



第2ステージがスタート第2ステージがスタート (c)Panorama Guizhou
「パノラマ貴州国際ウィメンズロードサイクリングレース」は、その名の通り中国南西部の貴州省を舞台にした5日間のステージレース。3日目に終了したツール・ド・舟山を終えた日本ナショナルチーム(唐見実代子、梶原悠未、金子広美、上野みなみ、福田咲絵、中井彩子)や、アメリカのチームイルミネイトの一員として樫木祥子が、そしてマースランドスターインターナショナルの中原恭恵が参加した。

第2ステージは前日と同じく登りを含む17kmの周回コースを8周する135kmで争われた。スプリントポイントでのボーナスタイムが総合順位を左右する可能性が高く、途中2か所ともに狙い通り梶原悠未(日本ナショナルチーム)が先頭通過。最後はアタックを封じ込めて集団スプリントに持ち込み、梶原が勝利。ボーナスタイムを得て総合首位のシェイラ・グティエレス(スペイン、サイランスプロサイクリング)まで2秒差の総合2位へとジャンプアップしている。また、前々日からストレス性胃腸炎を抱えていた中原恭恵は途中リタイアを選んでいる。

スプリント勝利を飾った梶原悠未(日本ナショナルチーム)スプリント勝利を飾った梶原悠未(日本ナショナルチーム) (c)Panorama Guizhou
ステージ表彰を受ける梶原悠未(日本ナショナルチーム)ステージ表彰を受ける梶原悠未(日本ナショナルチーム) (c)Panorama Guizhou
以下はJCFに掲載された柿木孝之コーチによるレポート。

「1回目のスプリントポイントでは梶原が総合リーダーのシェイラ・グティエレス(スペイン、サイランスプロサイクリング)を差し切り1位通過し3秒獲得する。そこからはハイテックを中心にアタックが続き、第1ステージとは異なり非常に厳しいレースになっていく。金子、唐見を中心に不利な状況にならないよう前で動き後手を踏む展開にならず、梶原は2回目のスプリントポイントも再び1位通過する。その後もアタックが頻発して、集団は縦に伸びた状態で進み、集団が分断する場面でも唐見、金子が梶原に脚を使わせないよう対応をし続ける。ラスト周回もアタックがかかり続けるが集団をまとめ、最終局面では中井が梶原を連れて前に上がり、梶原は列車を乗りかえながらラスト300mのコーナーを2番手で曲がる。梶原はまわりを確認しながら落ち着いてスプリントして優勝した。

このステージは厳しいアタック合戦となり、数名の逃げが決まる可能性もあったが、唐見と金子の対応により梶原を温存することが出来たのは大きかった。ゴール前の連携、アタックの対応など日本チーム全体としての連携には課題はまだあるが、一人一人がチームのために動き、繋げていく意識が高くなっているのを感じる。第3ステージは平坦コースであるが、今日のステージのようにハイテック、セルヴェット・ストラダリらが波状攻撃をかけ続けると厳しいレースになることが予想されるが、よりチームでの連携を改善してステージ優勝を狙う」。
第2ステージ結果
1位 梶原悠未(日本ナショナルチーム) 3h41’05”
2位 ハンナ・ツェラク(ベラルーシ、ミンスクサイクリングクラブ)
3位 ブライオニー・ヴァンヴェルゼン(オランダ、ドルチーニ・ヴァンアイクスポーツ)
4位 アルギロ・ミラキ(ギリシャ、セルヴェット・ストラダリ)
5位 ジュタティップ・マネーファン(タイ、タイウィメンズサイクリング)
6位 ソフィア・ロドリゲス(スペイン、ソペラウィメンズチーム)
23位 金子広美(日本ナショナルチーム) +03”
24位 唐見実代子(日本ナショナルチーム)
32位 福田咲絵(日本ナショナルチーム)
42位 樫木祥子(チームイルミネイト)
51位 中井彩子(日本ナショナルチーム)
55位 上野みなみ(日本ナショナルチーム) +6’41”
DNF 中原恭恵(マースランドスターインターナショナル)
個人総合成績
1位 シェイラ・グティエレス(スペイン、サイランスプロサイクリング)
2位 梶原悠未(日本ナショナルチーム)
3位 ハンナ・ツェラク(ベラルーシ、ミンスクサイクリングクラブ)
4位 ダニエラ・ガス(ドイツ)
5位 ブライオニー・ヴァンヴェルゼン(オランダ、ドルチーニ・ヴァンアイクスポーツ)
6位 アルギロ・ミラキ(ギリシャ、セルヴェット・ストラダリ)
ポイント賞
1位 梶原悠未(日本ナショナルチーム) 36pts
text:柿木孝之
photo:JCF

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