エルサレムのテクニカルコースに明暗分かれたジロ開幕ステージの選手コメントを紹介。早速マリアローザを獲得したトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)は「嬉しい結果だが、首位を毎日守り通すのは現実的ではない」とコメントしている。



最速タイムで優勝したトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)

アルカンシェルを着るトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)がステージ優勝アルカンシェルを着るトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)がステージ優勝 photo:Kei Tsuji
ここ数日イスラエルで過ごすというクールな経験をしているけれど、更に今日はステージ優勝とマリアローザまで付いてきた。調子の良さを感じていたけれど、それが実際レースではどう結果に繋がるかは走ってみないと分からない。ここ数ヶ月ジロのために準備を重ねてきたことが形になって本当に嬉しいよ。

フルームや他の総合勢とここまでのタイム差がつくとは思っていなかった。リードを奪ったことより、自信につながるステージ優勝を飾ったことが嬉しいんだ。世界で最も美しいジャージ2枚、(TTの)アルカンシエルとマリアローザを重ね着できるなんて、これ以上名誉なことはないよ。エルサレムで勝てたことも特別な気分だ。

コースはとてもテクニカルで、コーナリングが得意な自分向きだった。全開でもがいてはリカバリーして、再びもがいてリカバリーの繰り返し。マリアローザを手に入れて嬉しい反面、3週間ずっとキープし続けるのは現実的ではない。毎日守り通すことはチームとしても考えていないので、毎日総合系チームの様子を見ながら走りたい。

ステージ2位:ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)

「リズムを掴みにくいコースだった」ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)「リズムを掴みにくいコースだった」ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) (c)CorVos
テクニカルでリズムを刻みにくい、チャレンジングなコースだった。もう少しスムーズに走りたかったけれど現実的にはいっぱいいっぱい。その時自分がどう走れていたかは結果に現れているよ。今日はトム(デュムラン)が最大のライバルになると分かっていて彼は結果でそれを示した。他にも何人か僕の予想を超えてくる選手もいた。僕はやれるだけのことをやり、僕よりも強い選手が一人いたというだけのこと。

ステージ3位:ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・フィックスオール)

ステージ3位のヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・フィックスオール)ステージ3位のヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・フィックスオール) (c)CorVos今日はマリアローザを獲得するチャンスだっただけに悔しい結果だ。数時間後には今の気持ちが悪夢に変わっていると思う。ここ数ヶ月はこの日だけを考えて練習を重ねてきたのに3位に終わってしまった。僕がやってきたことに自信を持っているし、チームも僕を万全の態勢で支えてきてくれた。第16ステージのTTも自分向きなので気持ちを切り替えていくけれど、本音は今日勝ちたかった。

それでもマリアローザを手にする夢が実現可能なところにまで来ていることを確認できて良かった。世界最強のTTスペシャリスト達の中での自分の立ち位置を把握できたんだ。今日のようなコースでは小さな積み重ねが結果を左右するけれど、僕は最終盤の下りパートで伸び悩みを感じた。素晴らしい走りを見せたデュムランを讃えたい。

ステージ7位:サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)

下見時点で予想よりもずっと厳しいコースで、かなり大きな差が生まれるだろうと考えていた。複数のトリッキーなコーナーで、とてつもなくスリッピーな区間もあった。複数の選手が落車していたので慎重に走ろうと話したんだ。

結果的にはキャリアで初めて個人TTのトップ10に入ることができて本当に嬉しかったよ。TT力の向上に時間を割いてきた結果が付いてきて良かった。予想よりもずっと速く走れたし、他の総合勢にもタイム差を得てしまった。いつもはタイム差を失わないように走るのが精一杯なのに、得意としている短時間高強度の登りが僕に味方してくれたんだ。

ステージ8位、マリアビアンカのマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、クイックステップフロアーズ)

マリアビアンカを獲得したマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、クイックステップフロアーズ)マリアビアンカを獲得したマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、クイックステップフロアーズ) photo:Kei Tsuji
スタートリストを見て自分にもジャージ着用のチャンスがあるかもしれないと思っていた。この結果を予想したとは言わないけれど、望んではいたよ。ジロに向けて身体も絞れていたし、8位になったフレーシュ・ワロンヌの直前には高地トレーニングも行っていた。他にも若くて強い選手が多く難しいチャレンジだとは分かっているけれど、このマリアビアンカをできるだけ長く守り続けたい。

ステージ16位のティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)

今シーズン初めての個人TTだった割には上手くまとめることができた。イスラエルの暑さにも警戒していたし、今大切なのはシチリアに渡る前にタイムを失わないように気をつけること。

試走で落車したクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)

ステージ21位/37秒差 クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)ステージ21位/37秒差 クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Kei Tsuji今回のジロの個人TTステージでトム(デュムラン)に勝とうとは最初から思っていないよ。彼の狙い澄ました勝利には感銘さえ受けてしまう。今日は明らかにトムとローハン(デニス)が強いだろうと思っていたけれど、好結果を叩き出した総合勢が何人もいた。まだまだジロは始まったばかりだし、ひとまずイスラエルで開幕を迎えられて良かった。

もちろんどんな小さな落車であっても痛みを伴うけれど、もっと悪い結果にもなりえた。コスタ(カンスタンティン・シウトソウ)のように、落車がリタイアにつながる可能性もあったんだ。でもこれがロードレースであり、どんなスポーツにも起こりうることだ。

50秒差の47位に終わったファビオ・アル(イタリア、UAEチームエミレーツ)

ステージ47位/50秒差 ファビオ・アル(イタリア、UAEチームエミレーツ)ステージ47位/50秒差 ファビオ・アル(イタリア、UAEチームエミレーツ) photo:Kei Tsuji朝の試走でかなり難しいコースだと感じたので安全策を取った。ともかく今はジロが始まったことにワクワクしているよ。まだ20ステージも残されているから必ずチャンスは訪れる。今回のジロで重要なアシストとなってくれるコンティの好結果を嬉しく思っているよ。

落車したミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)について語るドミトリ・セドウン監督

ミゲルアンヘルがコーナーでクラッシュしてしまったが、最終的に大事には至らなかった。彼は大丈夫だし、良いレースをしてくれた。もちろん予想していた結果とは違ってしまったものの、悲観的になる必要もない。まだレースは始まったばかりなんだ。ビルバオ(ステージ6位)が良いリザルトを残してくれて良かったよ。

text:So.Isobe
photo:Kei Tsuji,CorVos
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