オランダで開催されたシクロクロス世界選手権を走ったバイクたちを紹介。スペシャルペイントのフレーム、百花繚乱の特別製タイヤ、ライトウェイトのホイール、供給専用部品などなど、機材ギーク目線でレポート。



マテュー・ファンデルポール(オランダ):キャニオン INFLITE CF SLX

マテュー・ファンデルポール(オランダ)のキャニオン INFLITE CF SLXマテュー・ファンデルポール(オランダ)のキャニオン INFLITE CF SLX photo:So.Isobe
開催国オランダの期待を一身に背負いながらも、深い泥に沈んだマテュー・ファンデルポールのバイクを紹介。所属チームのコレンドン・サーカスはサプライヤーを2018年1月1日からキャニオンにスイッチしており、ファンデルポールを始めメンバー全員がシーズンイン前に華々しくデビューしたINFLITE CF SLXを駆る。

独創的なデザインのフレームは、すべてチームカラーのレッド×ブラック、もしくはファンデルポール専用のシルバー×ブラックにペイント済み。識別シールで判断する限りファンデルポール1人に対して5台が持ち込まれ、1〜4号機がレース用、ロード用ギアとSRM、ロードタイヤが取り付けられた5号機がウォーミングアップ用と分けられていた。

デュガス表記のケーシングに、チャレンジのLimusと思われるトレッドの組み合わせデュガス表記のケーシングに、チャレンジのLimusと思われるトレッドの組み合わせ photo:So.Isobe3台のバイクには通常パターンのデュガスRhino(33c)がセットされていた3台のバイクには通常パターンのデュガスRhino(33c)がセットされていた photo:So.Isobe

46-39Tという歯数の大きな供給専用チェーンリングを使用46-39Tという歯数の大きな供給専用チェーンリングを使用 photo:So.Isobe5号車はロード用コンポーネントを装着したトレーニング用5号車はロード用コンポーネントを装着したトレーニング用 photo:So.Isobe


シマノヨーロッパのサポートを受けているため、コンポーネントはR9170系デュラエースDi2で統一されている。高速化するレースに合わせ、シマノサポート選手は46-39Tという歯数の大きな供給専用チェーンリングを使用中であり、ファンデルポールもこの例に漏れない。ただしディスクブレーキローターとペダルはXTR。

今季、ホイールはC60-TUを使っていたこともあったが、今回の世界選手権は全てC40-TUで統一されていた。コンディションを考慮してタイヤは全てマッド用で、ピットにあった3台はデュガスのRhino、そしてスタートバイクはデュガス表記のケーシングにチャレンジのLimusトレッドを組み合わせたと思われる、見慣れないタイヤを装備していた。タイヤには全て「M.Van der Poel」の文字が入る。



ワウト・ファンアールト(ベルギー):フェルト FRDx

ワウト・ファンアールト(ベルギー)のフェルト FRDxワウト・ファンアールト(ベルギー)のフェルト FRDx
30mmという細身のデュガスRhinoをセットした30mmという細身のデュガスRhinoをセットした photo:So.Isobe男子エリートで3連覇を達成したワウト・ファンアールト(ベルギー)だが、人目から隠れるように選手村最奥部に陣取っていたため機材撮影は叶わず。バイクは2017年1月1日から使用しているフェルトのFRDxで、アルカンシェルがあしらわれた2種類のカラーパターンが存在する。

コンポーネントは少数派のスラム。無線変速・油圧ディスクブレーキを世界で初めて市販化したRed eTap HRDを愛用している。ホイールはスラムグループのジップで、常時202もしくは303Firecrestを選択し、今回の世界選手権では202を使用していた。

昨年大会にスペシャルタイヤを投入し、今シーズン中にもシュワルベパターンのトレッドを貼り付けた特別品を投入するなど、そのタイヤ選択に注目が集まったファンアールト。今回は深く掘れた轍の中でも自由度を得るために30mmという細身のデュガスRhinoを投入し周囲を驚かせた。ハンドル周りやシートポスト類もジップだ。



ラース・ファンデルハール(オランダ):トレック Boone Disc

ラース・ファンデルハール(オランダ)のトレック Boone Discラース・ファンデルハール(オランダ)のトレック Boone Disc photo:So.Isobe
自国オランダでの世界選手権で5位に入ったラース・ファンデルハールら、スヴェン・ネイス率いるテレネット・フィデア勢はトレックのBooneを駆る。同社のエンデュランスロードバイクDomaneと同じくIsoSpeedを前後に搭載したユニークなモデルだ。

コンポーネントはR9170系デュラエースDi2で統一されており、フロントの歯数は46-39T。ペダルとディスクブレーキローターはXTRだ。フィデア勢は全員ボントレガーのaeolus3ホイールで揃え、ファンデルハールのタイヤはデュガスのRhino(32c)。

ステムはアルミ製で、ハンドルは快適性を追い求めたPro IsoCoreステムはアルミ製で、ハンドルは快適性を追い求めたPro IsoCore photo:So.IsobeコンポーネントはR9170系デュラエースDi2。フロントの歯数は46-39TだコンポーネントはR9170系デュラエースDi2。フロントの歯数は46-39Tだ photo:So.Isobe

ベルギーU23王者のタイス・アールツのバイクはナショナルカラー入りベルギーU23王者のタイス・アールツのバイクはナショナルカラー入り photo:So.Isobeトーン・アールツ(ベルギー)はチャレンジ製タイヤを使うトーン・アールツ(ベルギー)はチャレンジ製タイヤを使う photo:So.Isobe


また、ダーン・ソエテやクィンティン・ヘルマンス(共にベルギー)はデュガス、前ヨーロッパ王者で4位に入ったトーン・アールツ(ベルギー)やU23のタイス・アールツ(ベルギー)はチャレンジを使用しており、同チーム内でもタイヤ選択は選手の判断に委ねられているようだ。

ステムやハンドル、サドル、バーテープは全てボントレガーで、ほぼ全員がエントリーグレードのアルミステム、ハンドルは快適性を追い求めたPro IsoCoreという組み合わせ。Di2ケーブルとリアブレーキホースは熱収縮チューブでスマートに組まれていた。



エリ・イゼルビッド(ベルギー):リドレー X-Night SL Disc

エリ・イゼルビッド(ベルギー)のリドレー:X-Night SL Discエリ・イゼルビッド(ベルギー)のリドレー:X-Night SL Disc photo:So.Isobe
男子U23レースで圧勝し、2枚目のアルカンシェルを手に入れたエリ・イゼルビッド(ベルギー)は、ホワイトに2色のブルーを差し色にしたヨーロッパチャンピオンカラーのX-Night SL Discに乗る。普段所属するマーラックス・ビンゴールは長年リドレーを愛用しており、スカイブルーのチームカラーに塗られたバイクも複数台が持ち込まれた。

特徴的な点が、R9170系デュラエースDi2をフロントシングルギアで運用していることだろう。イゼルビッドはスラム供給時代からフロントシングルを愛用しており、クランクセットのみローター。noQの42Tナローワイドチェーンリングを脱落防止ガイドと組み合わせて使用中だ。

DTスイスのSPLINE RC38T dbホイールとチャレンジLIMESタイヤを組み合わせるDTスイスのSPLINE RC38T dbホイールとチャレンジLIMESタイヤを組み合わせる photo:So.IsobeU23ヨーロッパ王者専用カラーU23ヨーロッパ王者専用カラー photo:So.Isobe

ディスクブレーキローターはスイスストップのCATALYST(前後140mm)ディスクブレーキローターはスイスストップのCATALYST(前後140mm) photo:So.Isobeクランクセットはローター。noQの42Tナローワイドチェーンリングを使うクランクセットはローター。noQの42Tナローワイドチェーンリングを使う photo:So.Isobe


ホイールはシーズン毎にフォルツァ、ファストフォワード、そしてDTスイスと変遷を経ており、SPLINE RC38T dbを使用する。タイヤはイニシャル入りのチャレンジLIMESで、ソフトケーシングエディションで揃えていた。またディスクブレーキローターはスイスストップのCATALYST(前後140mm)で、サブバイクにはスラムのローターがセットされていた。

その他ステムやハンドル、シートポストはフォルツァ製で、ステム下にフォーリアーズのマウントをセットしてDi2ジャンクションを固定。高さ合わせを容易にするべくシートポストにはクランプをセットしていた。



ティモ・キーリッヒ(ベルギー):スティーブンス SUPER PRESTIGE

ティモ・キーリッヒ(ベルギー)のスティーブンス SUPER PRESTIGEティモ・キーリッヒ(ベルギー)のスティーブンス SUPER PRESTIGE photo:So.Isobe
ローレンス・スウィークらを擁するエラ・サーカスからは、男子U23レースで10位となったティモ・キーリッヒ(ベルギー)のマシンを紹介する。バイクはスティーブンスのSUPER PRESTIGEで、U23とあってかコンポーネントは旧世代のアルテグラDi2。

クランクセットは通常イーストンのEC90SLだが、低速レースとなることを踏まえてTA製と思われる小さめのチェーンリング(アウターは42T)に換装していた。ホイールはDTスイスのSPLINE RC38T dbで、タイヤは少数派のFMB。”ELITE PROTOTYPE”表記のSSC SUPER MUD(32c)をセットしていた。ハンドル周りやサドル、シートポストなどは全てフィジーク製だ。

イーストンのEC90SLクランクに、TA製と思われる小さめのチェーンリングを取り付けるイーストンのEC90SLクランクに、TA製と思われる小さめのチェーンリングを取り付ける photo:So.Isobeタイヤは少数派のFMB、”ELITE PROTOTYPE”表記のSSC SUPER MUD(32c)タイヤは少数派のFMB、”ELITE PROTOTYPE”表記のSSC SUPER MUD(32c) photo:So.Isobe

ローレンス・スウィーク(ベルギー)は特別塗装のフレームに、DTスイスの新型ホイールCRC 1100 Splineを装備していたローレンス・スウィーク(ベルギー)は特別塗装のフレームに、DTスイスの新型ホイールCRC 1100 Splineを装備していた photo:So.Isobe
また、スウィークは前週のワールドカップからスペシャルペイントのバイクを用意していたが、ファンアールトと同じく選手村でも最奥部に陣取っていたため撮影ならず。レース前に確認したところ、R9170系デュラエースDi2をメインにイーストンクランクとウィックワークスのチェーンリング、そして男子エリートのエース級選手にしか供給されていないDTスイスの新型ホイール「CRC 1100 Spline」を使用していた。



その他目立ったバイクたち

ルシンダ・ブランド(オランダ)のリブ BRAVAルシンダ・ブランド(オランダ)のリブ BRAVA photo:So.Isobe9000系デュラエースのインナーリングを2枚重ねで運用していた9000系デュラエースのインナーリングを2枚重ねで運用していた photo:So.Isobe


女子エリートで3位に入ったルシンダ・ブランド(オランダ)のリブ BRAVA。所属するサンウェブカラーに塗られたバイクは旧世代のデュラエースDi2で組み上げられていたが、ユニークなのは大小のインナーリングをダブルで使用していたこと。

写真から判断するに、歯数はアウター(に使っているインナーリング)が市販品としては存在しない44Tで、インナーは34T。メカニックが出払っていたため詳細や理由は不明のまま。

コーディ・カイザー(アメリカ)のスペシャライズド S-Works CRUXコーディ・カイザー(アメリカ)のスペシャライズド S-Works CRUX photo:So.Isobe
男子U23アメリカ代表選手のムーツ男子U23アメリカ代表選手のムーツ photo:So.Isobeシンプソンズファミリーのバートが乗車中。レースもこのまま走ったシンプソンズファミリーのバートが乗車中。レースもこのまま走った photo:So.Isobe

ライトウェイトホイールにチューンのシートポストといった構成のバイクで女子エリート5位となったエリザベス・ブランダウ(ドイツ)ライトウェイトホイールにチューンのシートポストといった構成のバイクで女子エリート5位となったエリザベス・ブランダウ(ドイツ) photo:So.Isobeカンチレバーブレーキを使って男子エリート13位に食い込んだフランシス・ムレー(フランス)カンチレバーブレーキを使って男子エリート13位に食い込んだフランシス・ムレー(フランス) photo:So.Isobe


また、アメリカチームの男子エリート選手として参加したコーディ・カイザーのスペシャライズド S-Works CRUX(#crosscamocrux)は奇抜なスペシャルペイントで注目を集め、ムーツのチタンフレームにシンプソンズのバートを乗せたU23選手のバイクも。ほぼ最後尾から追い上げて女子エリートで5位となったエリザベス・ブランダウ(ドイツ)は、恐らく参加選手中唯一のライトウェイトホイールユーザーで、カンチブレーキ使用選手として最上位。男子エリートでのカンチブレーキ最上位は巧みなテクニックを披露したベテラン、フランシス・ムレー(フランス)の13位だった。

text&photo:So.Isobe
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