西村大輝(シマノレーシング)が、7月末からトレーニーとして加入してきたNIPPOヴィーニファンティーニと2年間のプロ契約を締結。エリートカテゴリー初年度となる2018年からUCIワールドツアーも含めた世界のトップレースを転戦していくこととなる。



夏からNIPPOヴィーニファンティーニのトレーニーとして転戦した西村大輝。ツアー・オブ・チャイナ2(UCI2.1)ではUCIポイントを獲得した夏からNIPPOヴィーニファンティーニのトレーニーとして転戦した西村大輝。ツアー・オブ・チャイナ2(UCI2.1)ではUCIポイントを獲得した (c)NIPPO Vini Fantini
NIPPOヴィーニファンティーニとプロ契約を結んだ西村は1994年10月20日生まれの22歳。昭和第一学園在籍時に全日本選手権ジュニアロードやアジア選手権ロードレースを制して頭角を現し、シマノレーシングに加入したものの、1年目に腰のヘルニアを発症。その後、3度の手術を経験し、2年以上自転車から離れる苦しい時期を余儀なくされていた。

しかしリハビリやトレーニングの末に2016シーズンから復帰し、今年は全日本選手権ロードレースで5位に入るなど活躍。そこでの積極的な走りを評価したNIPPOヴィーニファンティーニにトレーニーとして迎えられ、ヨーロッパやアジアのレースを転戦。ツアー・オブ・チャイナ2(UCI2.1)では総合20位で完走し、海外レースで自身初のUCIポイントを獲得するなどコンディションを上げていた。

西村大輝のコメント
来季からNIPPOヴィーニファンティーニに加入できることが決まり、とても嬉しい気持ちでいっぱいです。 7月末日より、トレーニーとしてレースに出場させて頂き、今までには全く経験したことのないハイレベルなレースを走りました。世界で活躍するプロ選手たちのレースを直に体験して感じたことは、「一刻も早くヨーロッパへ渡らなければいけない」といった危機感にも近いようなものでした。

来季からはイタリアを拠点に世界中のレースを飛び回り、所属チームのカテゴリーもコンチネンタルチームからプロフェショナルコンチネンタルチームへと格上げになります。 今までとは走るレースのレベルや住む場所、話す言葉まで全てが異なったものとなり、今からチャレンジ精神を掻き立てられる思いです。

そして、今回NIPPOヴィーニファンティーニへ移籍するにあたり、快く僕を送り出して下さった現所属チームのシマノレーシングには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。2013年の10月から腰のケガにより、三度の手術を受け2年6ヶ月もの間、全く走れなかった僕を温かく見守って下さり、三度目の手術後も数ヶ月間痛みが引かずに精神的にも限界を迎え、本気で選手を止めようと相談しに行った際に「まだ諦めるのは早いぞ」と、チームには迷惑を掛けっぱなしであった僕の背中を押して下さった野寺監督。実力的には、まだまだ足りていない僕をチームに迎えて下さった大門監督。たくさんの方々のサポートを受けてようやく手にした世界への挑戦権なので、その想いに応えるためにも全力で戦い抜きます。

全日本選手権2017 5位に入った西村大輝(シマノレーシング) 全日本選手権2017 5位に入った西村大輝(シマノレーシング) photo:Hideaki.Takagi
福島晋一監督のコメント
西村選手の加入は、非常に喜ばしいです。引退する前のツール・ド・北海道で、同じレースを走りましたが、彼からは確かな才能を感じました。そのあと、故障により引退の狭間から、再び競技界に戻ってきたこの経験を生かせば、素晴らしい選手になれると思います。中国のレースでは毎日、追いこんでヘロヘロになりながらも、よく走り切りました。力を使い切ることを勧められる選手と、勧められない選手がいますが、彼には使い切った後に湧いてくる力を体感して欲しいと思います。身体も心も幹を太くして、大きな選手になるのを手伝いたいと思います。

コメントはNIPPOヴィーニファンティーニのリリースより。

最新ニュース(全ジャンル)