5つの1級山岳が詰め込まれたツール・ド・ポローニュ第6ステージで、ラスト20kmを独走したジャック・ヘイグ(オーストラリア、オリカ・スコット)が優勝。サガンの脱落によりディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング)が首位に浮上した。


ポーランド南部のタトラ山脈を走るポーランド南部のタトラ山脈を走る photo:LC / TDWsport
ポローニュ第6ステージはヴィエリチカ岩塩坑からザコパネまでの189km。ポーランド南部に広がるタトラ山脈を走るコースは獲得標高差が3,500mに達する厳しいもので、後半にかけて1級山岳が5つ連続する。

総合争いに大きく影響するこの最終日前日ステージはアントワン・トルホーク(オランダ、ロットNLユンボ)とモレーノ・モゼール(イタリア、アスタナ)、アダム・スタホウィアク(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)の3名逃げで始まった。当初はボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ)も逃げに乗ったが、総合で47秒しか遅れていないため集団に戻っている。

最大5分30秒まで広がったタイム差の貯金を切り崩しながら逃げグループは後半の山岳地帯へ。山岳賞狙いのトルホークが先頭で独走した一方で、BMCレーシングがコントロールするメイン集団からはロブ・パワー(オーストラリア、オリカ・スコット)がカウンターアタック。そのままトルホークを追い抜いて先頭に立った22歳のパワーだったが、フィニッシュまで30kmを残してメイン集団に引き戻された。

ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)による献身的な集団ペースメイクによって残り23km地点でイエロージャージのペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が脱落。続いてサムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)がペースメイクを担ったメイン集団からはジャック・ヘイグ(オーストラリア、オリカ・スコット)がアタックした。

並走するポニーと別府史之(トレック・セガフレード)並走するポニーと別府史之(トレック・セガフレード) photo:LC / TDWsport
バーレーン・メリダがメイン集団を牽引バーレーン・メリダがメイン集団を牽引 photo:LC / TDWsport
メイン集団のペースを上げるサムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)メイン集団のペースを上げるサムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング) photo:LC / TDWsport
すでに総合で1分58秒遅れていたヘイグは食らいつく選手たちをふるい落として30秒のリードを築く。ヘイグを追ったのは13名まで絞られた精鋭集団で、最後の1級山岳に差し掛かるとドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール)やルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)が加速を試みたが決まらない。続くヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)の強力なアタックも、頂上手前のワウト・プールス(オランダ、チームスカイ)のアタックも、決定的なリードを生むには至らなかった。

50秒リードで最後の1級山岳を越えた先頭ヘイグは8km先のフィニッシュラインまで独走した。総合上位陣を含む集団は登りでばらけながらも11名にまとまる。最終的にヘイグは後続に51秒差をつけて独走フィニッシュし、集団スプリントでユンゲルスを下したプールスがステージ2位に入っている。

メイン集団からアタックするワウト・プールス(オランダ、チームスカイ)メイン集団からアタックするワウト・プールス(オランダ、チームスカイ) photo:LC / TDWsport
約20kmにわたって独走したジャック・ヘイグ(オーストラリア、オリカ・スコット)約20kmにわたって独走したジャック・ヘイグ(オーストラリア、オリカ・スコット) photo:LC / TDWsport
UCIワールドツアーレースの難関山岳ステージで逃げ切った23歳のハイグは「第3ステージでもトライしたけど届かなかったので、今日ようやく逃げ切りを達成できてスーパーハッピーだ。ブエルタに向けて良い状態のビッグネームが多く出場しているだけにこの勝利はスペシャル。自分もアンドラでブエルタに向けて高地トレーニングしてきたので、その成果が出たと思う」とコメント。2014年にツアー・ダウンアンダーとヘラルドサンツアーでヤングライダー賞を獲得しているヘイグ。TTも得意とする長身オールラウンダーの名前は覚えておいて損はなさそうだ。

そしてサガンの脱落によってイエロージャージはディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング)の手に。最終ステージを残して30秒以内に総合トップ10の選手がひしめいている。「長くて上りの多いステージだった。疲労が溜まっているけどそれは他の選手も同じのはず。今日は作戦通り終盤にペースアップして集団を絞り込み、サガンを千切ることに成功。競技レベルがとても高いので、明日も厳しい戦いになるだろう」と、総合首位のトゥーンスは語る。地元ポーランドのラファル・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ)が6秒差の総合2位、ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)が10秒差の総合3位に続いている。

独走のままフィニッシュに飛び込むジャック・ヘイグ(オーストラリア、オリカ・スコット)独走のままフィニッシュに飛び込むジャック・ヘイグ(オーストラリア、オリカ・スコット) photo:LC / TDWsport
勘違いガッツポーズをしてしまうワウト・プールス(オランダ、チームスカイ)勘違いガッツポーズをしてしまうワウト・プールス(オランダ、チームスカイ) photo:LC / TDWsport
ステージ優勝を飾ったジャック・ヘイグ(オーストラリア、オリカ・スコット)ステージ優勝を飾ったジャック・ヘイグ(オーストラリア、オリカ・スコット) photo:LC / TDWsport総合首位に立ったディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング)総合首位に立ったディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング) photo:LC / TDWsport

ツール・ド・ポローニュ2017第6ステージ結果
ステージ成績
1位ジャック・ヘイグ(オーストラリア、オリカ・スコット)4:58:55
2位ワウト・プールス(オランダ、チームスカイ)0:00:51
3位ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ)
4位ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)
5位ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)
6位ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
7位イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)
8位ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)
9位アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)
10位サム・オーメン(オランダ、サンウェブ)
88位別府史之(日本、トレック・セガフレード)0:28:07
個人総合成績
1位ディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング)23:41:27
2位ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)0:00:06
3位ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)0:00:10
4位ワウト・プールス(オランダ、チームスカイ)0:00:13
5位ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル)0:00:18
6位アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)0:00:19
7位サム・オーメン(オランダ、サンウェブ)0:00:24
8位ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)0:00:25
9位ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)0:00:28
10位ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ)0:00:29
ポイント賞
1位ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)88ts
2位ダニー・ファンポッペル(オランダ、チームスカイ)76pts
3位ボーイ・ファンポッペル(オランダ、トレック・セガフレード)46pts
山岳賞
1位アントワン・トルホーク(オランダ、ロットNLユンボ)35pts
2位ジャック・ヘイグ(オーストラリア、オリカ・スコット)30pts
3位 マキシム・モンフォール(ベルギー、ロット・ソウダル)30pts
チーム総合成績
1位ロット・ソウダル71:13:50
2位モビスター0:02:09
3位BMCレーシング0:03:09
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