2010年、アスタナのアルベルト・コンタドール(スペイン)はツール・ド・フランス制覇に全てを懸ける。イタリア・ピサで行なわれた記者会見で、コンタドール本人が明らかにした。またコンタドールは、複数のグランツールを同時に狙うチームとしては、アスタナチームがまだ若すぎるとの見解を残している。

アスタナのトレーニングキャンプで走るアルベルト・コンタドール(スペイン)やパオロ・ティラロンゴ(イタリア)アスタナのトレーニングキャンプで走るアルベルト・コンタドール(スペイン)やパオロ・ティラロンゴ(イタリア) photo:Gregor Brown「これまでと違う。チームは生まれ変わったんだ。ジロとツール、もしくはツールとブエルタを同時に狙うことは出来ない。チームとしてツールに集中すべきだ。ツールこそがシーズン最大の目標なんだ。」

コンタドールは今年、2007年に続く2度目のツール制覇を成し遂げた。2008年はツールをスキップしたが、代わりにジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝を果たしている。

アルベルト・コンタドール(スペイン)とジュゼッペ・マルティネッリ新監督アルベルト・コンタドール(スペイン)とジュゼッペ・マルティネッリ新監督 photo:Cor Vos「チームがもっと経験豊富で協調性に富んでいれば、(同時に複数のグランツールを狙うことは)可能かも知れない。ツール後にブエルタ出場の可能性はあるけど、出場しない可能性のほうが高い。」

コンタドールはアスタナで3シーズン目を迎えるが、2010年シーズンのチームはこれまでと大きく異なる。ランス・アームストロング(アメリカ)はチームを離れてレディオシャックを結成。アームストロングは重要なアシストやチームマネージャーのヨハン・ブリュイネールを新チームに引き抜いた。

ブリュイネールに代わってアスタナがチームマネージャーに起用したのは、フランス人のイヴォン・サンケール。ジュゼッペ・マルティネッリとグイード・ボンテンピも監督としてアスタナに加わった。上記の首脳陣3名は、コンタドールのアシスト向きの複数のライダーと契約を交わしている。

「僕は信頼出来るチームメイトに囲まれている。特にベンハミン・ノバル(スペイン)やヘスス・エルナンデス(スペイン)、ダニエル・ナバーロ(スペイン)は名アシストであり、彼らには厚い信頼を置いている。ヴィノクロフも良く知っていて、互いのコミュニケーションはバッチリ。家族ぐるみの付き合いなんだ。」
ピサの斜塔を手で支えるアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)ピサの斜塔を手で支えるアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ) photo:Cor Vosコンタドールがツール総合優勝を達成するためには、強固なチーム体制が必須条件だ。今年のツールでコンタドールは危なげない走りを見せたが、アンディ・シュレク(ルクセンブルク)を始めとする若手の台頭が著しい。

「ライバルは一人だけじゃない。アンディ、ランス・アームストロング(アメリカ)、カデル・エヴァンス(オーストラリア)、アンドレアス・クレーデン(ドイツ)、リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ)。その中でもアンディは一番手強い相手だろう。ライプハイマーを打ち破るのも簡単なことじゃない。彼はツールの勝ち方を心得ているし、個人的にも尊敬出来る相手なんだ。」

コンタドールは1週間に渡るピサでのトレーニングキャンプ後、スペイン・ピントの自宅に戻る。1月にスペインで開催されるトレーニングキャンプで再びチームメイトと顔を合わせ、2月17日〜21日まで開催されるボルタ・アン・アルガルヴェでシーズンインする予定だ。コンタドールのツール前のレーススケジュールには、パリ〜ニース、ボルタ・ア・カタルーニャ、パイス・バスコ、ドーフィネ・リベレが含まれている。




text&photo:Gregor Brown
translation:Kei Tsuji