サイクルモードでブース担当者がイチオシアイテムをピックアップして紹介する第4回目。国内ブランドのエヴァディオ。BH、リドレー、スピードプレイなどプロツアーで戦っているアイテムを豊富に揃えるジェイピースポーツグループ、そしてマニアが喜ぶハイエンドなパーツを揃えるトライスポーツだ。




エヴァディオ (AVEDIO、MAGIC GEAR製造卸メーカー)


日本人レーサーに向けた勝てるフレーム"ヴィーナス"を擁するAVEDIO(エヴァディオ)は、ひと味違うアイデア商品をリリースするパーツブランドでもある。来年に向けてリリースするニューモデルを紹介していただこう。


まるで国宝? エヴァディオ VENUSスペシャルペイント

今回のサイクルモードのショーモデルの中でもっとも目立っていたのがこのスペシャルペイントを施したヴィーナスではないだろうか? 金ラメで綺羅びやかなカラー、そして漆塗りや金屏風の日本の伝統工芸をイメージさせるデザインはとにかく圧巻。

スペシャルペイントのエヴァディオ・ヴィーナスとキャンペーンギャルスペシャルペイントのエヴァディオ・ヴィーナスとキャンペーンギャル (c)Hideaki.Takagi
フレームなどのグラフィックを手がけるワタナベ塗装の渡邉俊也さんフレームなどのグラフィックを手がけるワタナベ塗装の渡邉俊也さん
このスペシャルペイントには1台あたり20万円を越えるコストが掛かっていると言うが、限定で市販化もされるということで、大注目だ。ショーモデル(カンパ・スーパーレコード&ライトウェイトホイール仕様)の価格は完成車で128万円、フレーム単体では368,000円という。どのぐらいの価格で市販されるかは乞うご期待!


軽量カーボンサドルをリーズナブルな価格で

「来年リリースするモデルで、レーシングゼロというサドルがあります。カーボンレールを使っていて軽量ですが、クッション性もあって乗り心地が良い。重さは155g。価格は17,850円です」。(エヴァディオ、犬塚さん)


コンパクトでシャープなデザインのポンプ

「そして今年の夏に販売したハンディポンプ・テレスコープワンミニは使い勝手がとても良いんです。これは全長は18cmとコンパクトなんですが、テレスコープ式なので最大33cmまで伸びます。8気圧まで誰でも楽に入れられると思います」。(エバディオ、犬塚さん)

ハンディポンプは用途別に複数ラインナップしているハンディポンプは用途別に複数ラインナップしている
全長18cmとコンパクト。MAX120TPI。本体重量は78gだ。価格は3,150円


ペダリング時のストレスを排除するサドルバッグ

「もうひとつのオススメ商品はサドルバッグスリムです。シルベストサイクルの山崎店長が考案したアイデア商品です。シートポストに固定する側面はピラー径に合わせた幅にすることで、ペダリングしたときに脚に当たらないのです。容量を確保するために後方に伸ばしているので問題ありません。ハンディポンプもすっぽりと収まります」。(エバディオ、犬塚さん)

ペダリングを妨げないサドルバッグ。アイデア商品だペダリングを妨げないサドルバッグ。アイデア商品だ
サイズは3種類(S、M、L)価格は2,310~2,730円


MAGIC GEAR エコや健康をテーマにしたパーツブランド

「エコや健康をテーマにしたパーツブランドがMAGIC GEAR(マジックギア)です。イメージカラーであるグリーン基調をラインナップに施しています。健康食の"グリーンアップル"のイメージを採用しました。」

マジックギアはリーズナブルなラインナップが魅力マジックギアはリーズナブルなラインナップが魅力
そもそもはエヴァディオはフレームメーカーというイメージが強く、パーツ単体で使われにくいのが現実です。そこで、どのメーカーの自転車にも着けられるようなデザインの部品を中心に展開していくブランドを立ち上げたかったんです。価格もリーズナブルに設定し、お求めやすい価格に抑えています。これから自転車を始める方などにも受け入れられやすいと思います」。(エバディオ、犬塚さん)





ジェイピースポーツグループ (リドレー、スピードプレイ、BH日本総代理店)


リドレーNOAH ジェットフォイルを採用したノアはタイムトライアル仕様に変換できる!

エアロダイナミクスを追求したロード用フレームのなかで、ひときわ強い存在感を示すのがリドレー・ノアだ。フロントフォークとバックステーに設けられたスリット(ジェットフォイル)は乱れた空気を整流する能力をもつ。

ノアの標準仕様。フォークとシートステーに設けられたスリットが攻撃的ノアの標準仕様。フォークとシートステーに設けられたスリットが攻撃的
そのノアには隠された機能があったようだ。「ピラーを前後入れかえることでタイムトライアル仕様として使うことができます。実際のレースを見に行ったら、ディーンというTTバイクを使う選手と、ノアをTT仕様にして乗っている選手の2手に分かれていました。ホビーレーサーの場合、2台も3台も所有できない方が多いと思いますが、それでもTTバイクに乗ってみたいという人にとっては良い提案ですよね」。(ジェイピースポーツグループ、川滝さん)。


スピードプレイ シリアスライダーに支持される素晴らしい調整機能

スピードプレイ・ゼロ。そもそも製作された動機はスキーから流用しただけのビンディングペダルでは納得できなかったということらしい。スプリングでシューズを強制固定するシステムとは逆転の発想から生み出されたペダルといえそうだ。重量はもちろん軽いが、それよりも幅広い調整範囲、膝への負担軽減などが特徴だ。

好調のスピードプレイ。紹介をしてくださったのはジェイピースポーツグループ、佐野さん好調のスピードプレイ。紹介をしてくださったのはジェイピースポーツグループ、佐野さん ツール・ド・フランス観戦からヒントを得て作ったという顔出し看板。これからイベント会場のリドレーブースでよく見られるかも!?ツール・ド・フランス観戦からヒントを得て作ったという顔出し看板。これからイベント会場のリドレーブースでよく見られるかも!?


「特にアメリカのマニアックなライダー達はセッティングならスピードプレイでいい、という流れになっているそうです。他メーカーとのコラボも積極的で、LAKEというシューズメーカーではスピードプレイ対応モデルのシューズや、某メーカーのフィッティングシステムに導入されるようです。これからますます伸びていくブランドだと思います」。(ジェイピースポーツグループ、佐野さん)


BH G5 オールラウンドな運動性能

09年ツール・ド・フランスを沸かせたAG2R。ノチェンティーニが着用するマイヨ・ジョーヌを死守するチームの団結力は、観ていて清々しい気持ちにさせられたはずだ。そのチームバイクがBH・G5だった。ツールで華々しくデビューした新型フレームである。

BH・G5。軽量ながらオールラウンドに使えるロードバイクBH・G5。軽量ながらオールラウンドに使えるロードバイク
「ジオメトリーから考察すると、昨年までのトップモデルのG4はクライマー向きでしたが、このG5はオールラウンダー系ヒルクライマー向けという感じでしょうか。より軽量に仕上がりつつも、オールラウンドに使えるような設計ですね」。(ジェイピースポーツグループ、川滝さん)






トライスポーツ (PARLEE、EDGEコンポーネント、コリマ、ISM日本総代理店)
 

PARLEE マニアックブランド、パーリーが日本上陸!

アメリカンブランドのなかでもひときわ異彩を放つパーリー。かつてはタイラー・ハミルトンがこのブランドのバイクを使っていたことで知られている。クォリティは非常に高く、マニアからも一目置かれているブランドである。

パーリーのカーボンフレーム。超軽量だパーリーのカーボンフレーム。超軽量だ
「品質が非常に良いバイクですが、ハイエンドモデルのZ1は70万円(フレームセット)と高額です。廉価モデルでも31万5,000円と安くはないのですが、価値の分かるマニアの方から多くの問い合わせをいただきます」。(トライスポーツ、坂本さん)

パーリーのカーボンフレーム。超軽量だパーリーのカーボンフレーム。超軽量だ
サイズ展開は豊富で、超軽量。価格の対価は得られそうだ。


EDGEコンポーネント カーボングラファイト採用で地面に叩きつけても平気な強度を実現!

軽量なエッジのカーボンホイール。手に持って驚くべき軽さに、思わず剛性が心配になるが・・・。
「エッジコンポーネントのホイールは軽いんですが、剛性がもの凄く高いんです。地面に叩きつけても問題ないです。スポークテンションは一般的なホイールはだいたい100kgfくらいだそうですが、150kgfくらいまでかけることができます。ちなみにショップの方がそれだけのテンションをかけられるか試してみると、スポークが曲がってしまったそうです」。(トライスポーツ、坂本さん)


コリマ WINIUM+ MCCは次世代のスーパーホイール

カーボンスポーク採用の新型ホイール。これはリム高が低いウィニウム(ペアで950g)。ディープリムのエアロモデルもある(ペアで1050g)。

極端にスポークは少ないがカーボンスポークの強度のおかげだという極端にスポークは少ないがカーボンスポークの強度のおかげだという
カーボンスポークは思いのほか太く、頑丈だったカーボンスポークは思いのほか太く、頑丈だった
「カーボンスポークを使うことでリムを軽量化できました。タイヤが着いた状態でリアで600gほど。コリマの製品自体しっかりしているので、丈夫に仕上がっています。価格もまだ未定ですが、来年4月くらいに正式リリースできそうです」。(トライスポーツ、坂本さん)


ISM 超ユニークなタイムトライアル用サドル

ハワイ・アイアンマンでも多く使われているというISMのサドル。後ろの部分はサドルの規格を通すために付けたという前乗りサドルだ。

ラインナップはかなり豊富なISMのサドルラインナップはかなり豊富なISMのサドル
「前方はカットされている状態ですね。レーシングサドル特有の圧迫感を無くすために開発されたサドルです。TTバイクに前乗りで使います。TTバイクはサドルにちょこんと乗って走りますが、そのイメージでベストな形状なんです。トライアスリートの西内選手が使っていますが、座り心地は良いとのことですよ」。(トライスポーツ、坂本さん)


photo&text:Kenichi.Yamamoto