最終日を迎えたツアー・オブ・タイランド。丘越えの第6ステージも決着は集団スプリントに。セオドア・イェーツがステージ優勝を果たすと同時に、6日間リーダージャージを着続けたイェフゲニー・ギディッチが総合優勝を果たした。
最終日を迎えたツアー・オブ・タイランド (c)Tour of Thailand
スタート前に4賞ジャージが並ぶ (c)Tour of Thailand
入部正太郎(シマノレーシング)や渡邊翔太郎(愛三工業レーシング)らを含む4名の逃げ集団 (c)Tour of Thailand
総合リーダーのイェフゲニー・ギディッチ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース) (c)Tour of Thailand
メイン集団はNIPPOヴィーニファンティーニが積極的にコントロールした (c)Tour of Thailandランバーンからタイ第2の都市、チェンマイまでをつなぐ130kmがツアー・オブ・タイランドの6日間を締めくくる。序盤に1級山岳が登場するが、コース後半は平坦区間となる。最終日であるが、総合上位勢のタイム差が数秒単位であることもあり、スプリントポイントのボーナスタイムも重要な意味を持ってくる。
そのような思惑を持った選手たちが、序盤から激しくアタック合戦を繰り広げる。30km地点で入部正太郎(シマノレーシング)や渡邊翔太郎(愛三工業レーシング)らを含む4名の逃げ集団が形成され、1分の差を付けることに成功するが、山岳ポイントを欲するクライマーを擁するチームたちのペースアップによって山頂手前で吸収される。
クライマーたちによるペースアップによって長く伸びた集団は、そのままの勢いで下り区間に。79kmの中間スプリントポイント手前では総合ジャンプアップを狙う選手たちが活発にアタックを試みるが、集団はNIPPOヴィーニファンティーニがメインにコントロールし、抜け出しを許さない。
スプリントポイントでは9秒差の総合2位につけるマー・ガンドン(中国、ヘンシャンサイクリングチーム)がトップ通過しボーナスタイム3秒を獲得。そして総合10位につける入部正太郎が3位に入り1秒のボーナスタイムを獲得し、総合成績を7位へと上げる。
フィニッシュ順のタイムボーナスは1位が10秒、2位が6秒、3位が4秒となる。マーが1位に入り、リーダージャージのイェフゲニーが4位以下であれば総合優勝が入れ替わることになる。スプリントポイントを終えたプロトンは一つのままフィニッシュへと進んでいった。
総合成績をかけたラストスプリントを制したのは、セオドア・イェーツ(オーストラリア、ドラパックデヴェロップメントチーム)。2位にはポイントリーダーのジョン・アベラストゥリが入り、中央から仕掛けたマー・ガンドンは3位となった。最終ステージでボーナスタイムを合計7秒獲得したマーだが、逆転には2秒届かず。6日間リーダージャージを着続けたギディッチが総合優勝を果たした。
日本人としては、スプリントに参加した水谷翔(シマノレーシング)が6位に入った。総合成績では入部正太郎がスプリントポイントのボーナスタイムにより7位へジャンプアップ。愛三工業の小森亮平が10位に入った。
セオドア・イェーツ(オーストラリア、ドラパックデヴェロップメントチーム)がラストステージを制した (c)Tour of Thailand
ツアー・オブ・タイランド2017第5ステージ結果
1位 セオドア・イェーツ(オーストラリア、ドラパックディヴェロップメントチーム) 2h55'45"
2位 ジョン・アベラストゥリ(スペイン、チーム右京)
3位 マー・ガンドン(中国、ヘンシャンサイクリングチーム)
4位 サニカワティ・タナウット(タイ、タイコンチネンタルチーム)
5位 アラン・マランゴーニ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
6位 水谷翔(シマノレーシング)
7位 サイウドムシン・フチョン(タイ、タイコンチネンタルチーム)
8位 イェフゲニー・ギディッチ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース)
9位 グェン・タム(ベトナム、ベトナムナショナルチーム)
10位 ムハンマド・アフマッド(マレーシア、マレーシアナショナルチーム)
個人総合
1位 イェフゲニー・ギディッチ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース) 13h37’21”
2位 マー・ガンドン(中国、ヘンシャンサイクリングチーム) +9”
3位 アラン・マランゴーニ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
4位 シャオ・ジンビャオ(中国、ヘンシャンサイクリングチーム) +18”
5位 チャンパッド・クリツァダ(タイ、インフィニティAIS)
6位 キム・オクチョル(韓国、ソウルサイクリングチーム) +20”
7位 入部正太郎(シマノレーシング)
8位 キム・デヨン(韓国、KSPO) +21”
9位 ウラディミール・ロペス(コロンビア、ニンシアスポーツ)
10位 小森亮平(愛三工業レーシング)
ポイント賞
1位 ジョン・アベラストゥリ(スペイン、チーム右京)
チーム総合成績
1位 ソウルサイクリングチーム
text:Naoki.YASUOKA
photo:Tour of Thailand





そのような思惑を持った選手たちが、序盤から激しくアタック合戦を繰り広げる。30km地点で入部正太郎(シマノレーシング)や渡邊翔太郎(愛三工業レーシング)らを含む4名の逃げ集団が形成され、1分の差を付けることに成功するが、山岳ポイントを欲するクライマーを擁するチームたちのペースアップによって山頂手前で吸収される。
クライマーたちによるペースアップによって長く伸びた集団は、そのままの勢いで下り区間に。79kmの中間スプリントポイント手前では総合ジャンプアップを狙う選手たちが活発にアタックを試みるが、集団はNIPPOヴィーニファンティーニがメインにコントロールし、抜け出しを許さない。
スプリントポイントでは9秒差の総合2位につけるマー・ガンドン(中国、ヘンシャンサイクリングチーム)がトップ通過しボーナスタイム3秒を獲得。そして総合10位につける入部正太郎が3位に入り1秒のボーナスタイムを獲得し、総合成績を7位へと上げる。
フィニッシュ順のタイムボーナスは1位が10秒、2位が6秒、3位が4秒となる。マーが1位に入り、リーダージャージのイェフゲニーが4位以下であれば総合優勝が入れ替わることになる。スプリントポイントを終えたプロトンは一つのままフィニッシュへと進んでいった。
総合成績をかけたラストスプリントを制したのは、セオドア・イェーツ(オーストラリア、ドラパックデヴェロップメントチーム)。2位にはポイントリーダーのジョン・アベラストゥリが入り、中央から仕掛けたマー・ガンドンは3位となった。最終ステージでボーナスタイムを合計7秒獲得したマーだが、逆転には2秒届かず。6日間リーダージャージを着続けたギディッチが総合優勝を果たした。
日本人としては、スプリントに参加した水谷翔(シマノレーシング)が6位に入った。総合成績では入部正太郎がスプリントポイントのボーナスタイムにより7位へジャンプアップ。愛三工業の小森亮平が10位に入った。

ツアー・オブ・タイランド2017第5ステージ結果
1位 セオドア・イェーツ(オーストラリア、ドラパックディヴェロップメントチーム) 2h55'45"
2位 ジョン・アベラストゥリ(スペイン、チーム右京)
3位 マー・ガンドン(中国、ヘンシャンサイクリングチーム)
4位 サニカワティ・タナウット(タイ、タイコンチネンタルチーム)
5位 アラン・マランゴーニ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
6位 水谷翔(シマノレーシング)
7位 サイウドムシン・フチョン(タイ、タイコンチネンタルチーム)
8位 イェフゲニー・ギディッチ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース)
9位 グェン・タム(ベトナム、ベトナムナショナルチーム)
10位 ムハンマド・アフマッド(マレーシア、マレーシアナショナルチーム)
個人総合
1位 イェフゲニー・ギディッチ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース) 13h37’21”
2位 マー・ガンドン(中国、ヘンシャンサイクリングチーム) +9”
3位 アラン・マランゴーニ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
4位 シャオ・ジンビャオ(中国、ヘンシャンサイクリングチーム) +18”
5位 チャンパッド・クリツァダ(タイ、インフィニティAIS)
6位 キム・オクチョル(韓国、ソウルサイクリングチーム) +20”
7位 入部正太郎(シマノレーシング)
8位 キム・デヨン(韓国、KSPO) +21”
9位 ウラディミール・ロペス(コロンビア、ニンシアスポーツ)
10位 小森亮平(愛三工業レーシング)
ポイント賞
1位 ジョン・アベラストゥリ(スペイン、チーム右京)
チーム総合成績
1位 ソウルサイクリングチーム
text:Naoki.YASUOKA
photo:Tour of Thailand
Amazon.co.jp