高校選抜大会トラック競技が3月27日(月)から福岡県久留米市の久留米競輪場(400m)で行われている。トラック初日は各予選が、2日目3月28日は予選と5種目の決勝が行われた。



女子2kmインディヴィデュアル・パーシュート

予選記録をさらに上回る2分38秒229の好記録で優勝したのは池上あかり(祐誠)。大会記録は2015年3月に梶原悠未(埼玉・筑波大坂戸)が出した2分36秒166だ。池上は「一昨日のロードレースではラスト2kmで後輪がパンクしてしまったのでその悔しさを晴らせました」と喜ぶ。

女子2kmインディヴィデュアル・パーシュート 1位 池上あかり(祐誠)2分38秒229女子2kmインディヴィデュアル・パーシュート 1位 池上あかり(祐誠)2分38秒229 photo:Hideaki TAKAGI女子2kmインディヴィデュアル・パーシュート 表彰女子2kmインディヴィデュアル・パーシュート 表彰 photo:Hideaki TAKAGI


1位 池上あかり(祐誠)2分38秒229
2位 松井優佳(南大隅)2分44秒226(予選時)
3位 高橋吹歌(筑波大坂戸)2分43秒607
4位 石上夢乃(横浜創学館)2分44秒457(予選時)
5位 高尾貴美歌(鹿町工)2分49秒859
6位 新井美菜(川越工)2分50秒715
7位 菅原ななこ(東北)2分51秒799
8位 太郎田水桜(東京成徳)2分53秒941

男子3kmインディヴィデュアル・パーシュート

予選トップタイムの河野翔輝(榛生昇陽)が決勝では2秒4のタイム差をつけ優勝。「ベストタイムは34秒台ですが、今日は序盤に突っ込んでしまい後半上げられませんでした。今年はもっとタイムを上げたいです」と河野。決定戦で唯一タイムを上げたのは3位の松田祥位(岐阜第一)で3分35秒911と大会通じ一番時計。「大きな大会に呼ばれていたのですがけがで出場できず、練習も2週間ほど前に再開したばかりなので」と同校の松村光浩監督。

男子3kmインディヴィデュアル・パーシュート 1位 河野翔輝(榛生昇陽)3分37秒477(予選時)男子3kmインディヴィデュアル・パーシュート 1位 河野翔輝(榛生昇陽)3分37秒477(予選時) photo:Hideaki TAKAGI男子3kmインディヴィデュアル・パーシュート 表彰男子3kmインディヴィデュアル・パーシュート 表彰 photo:Hideaki TAKAGI


1位 河野翔輝(榛生昇陽)3分37秒477(予選時)
2位 佐藤健(九州学院)3分38秒961(予選時)
3位 松田祥位(岐阜第一)3分35秒911
4位 青木瑞樹(倉吉西)3分40秒040(予選時)
5位 角田光(白河実業)3分43秒371
6位 高木渓一朗(日出総合)3分43秒572
7位 塩崎隼秀(松山城南)3分44秒137
8位 枠元一葵(福井科技)3分44秒193

1kmタイムトライアル

最初に8秒台を出したのは16組中13組目出場の磯島成介(八戸工)で1分08秒274.この記録を誰も破ることができず磯島が優勝。アジア選手権同種目3位の山根慶太(倉吉西)は遠征後に体調を崩したが4位に踏みとどまった。

1kmタイムトライアル 1位 磯島成介(八戸工)1分08秒2741kmタイムトライアル 1位 磯島成介(八戸工)1分08秒274 photo:Hideaki TAKAGI1kmタイムトライアル 表彰1kmタイムトライアル 表彰 photo:Hideaki TAKAGI


1位 磯島成介(八戸工)1分08秒274
2位 武田亮(昭和一学園)1分08秒39
3位 晝田宗一郎(岡山工)1分08秒961
4位 山根慶太(倉吉西)1分09秒064
5位 清水大樹(横浜)1分09秒231
6位 石井洋輝(白河実業)1分09秒624
7位 芝田順之介(筑波大坂戸)1分09秒786
8位 枝村弘樹(都城工)1分09秒830

男子ポイントレース 24km

ゴールポイントが”倍点”の新ルールで行われたポイントレース。大きな逃げは続かず序盤から僅差の戦いが続く。ゴールを残した時点でのポイントはロード2位の依田翔大(甲府工)が14点でトップ。次は11点以下で並ぶ。最終周回にその依田は集団後方に回り倍点の10点は平安山良希(北中城)が獲得して2位に。ゴール2位6点獲得の小林右京(日出総合)が合計17点で優勝。

優勝した小林はこう語る。「自分の脚質から逃げて取ろうと思っていました。最後は先生が叫んでくれてそれを聞いてゴールポイントを取りに行きました。全国大会での入賞もなかったので優勝は嬉しいです。冬場の練習は重ねてきたのでメンタルは負けていなかったと思います。自分はロードが好きなので全日本などでいい結果を出したいです」

ポイントレース ゴール倍点先頭は2位の平安山良希(北中城)、優勝は右の小林右京(日出総合)ポイントレース ゴール倍点先頭は2位の平安山良希(北中城)、優勝は右の小林右京(日出総合) photo:Hideaki TAKAGIポイントレース 表彰ポイントレース 表彰 photo:Hideaki TAKAGI


1位 小林右京(日出総合)17点
2位 平安山良希(北中城)15点
3位 依田翔大(甲府工)14点
4位 小笠原匠海(八王子桑志)11点
5位 片桐東次郎(昭和一学園)10点
6位 長松空吾(別府商・別府翔青)9点
7位 山岸大地(保土ヶ谷)9点
8位 仮屋和駿(和歌山北)9点

女子スクラッチ 6km

この日一番会場が沸いたのは女子スクラッチのラスト1周だ。序盤にアタックして独走を続けていた成海綾香(南大隅)に後方から追い上げる集団との差が急激に縮まった。
終盤になっても膠着状態が続いたがロード覇者の石上夢乃(横浜創学館)らのアタックをきっかけに差が詰まりはじめ最終周回は2km覇者の池上あかり(祐誠)先頭で成海を追い上げる。最終4コーナーで成海をとらえた集団は松井優佳(南大隅)が代わって先頭に立つがこれをロード2位の中冨尚子(千原台)がフィニッシュライン直前でとらえ優勝。

優勝した中冨は語る。「今まで3回2位が続いたので4度目の正直でやっと優勝でき嬉しいです。松井さんが、逃げていた成海さんと同じ高校なので追いついた場合は松井さんが行くと思ったので、その後ろについていたのが良かったのだと思います。今年は、一番好きなロードで優勝したいです」

いっぽうで会場を沸かせた成海はこう語る。「ゴールスプリントにするよりは逃げたかったので。それで負けたなら独走力がないということだし。何もしなく負けるよりもいいかと思いました。みんなの応援が聞こえたのが励みで勝ちたかったですが。今回はいい勉強になりました」

女子スクラッチ 序盤から逃げ続けた成海綾香(南大隅)女子スクラッチ 序盤から逃げ続けた成海綾香(南大隅) photo:Hideaki TAKAGI女子スクラッチ 中冨尚子(左端、千原台)が優勝女子スクラッチ 中冨尚子(左端、千原台)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI

女子スクラッチ 表彰女子スクラッチ 表彰 photo:Hideaki TAKAGI1位 中冨尚子(千原台)9分16秒
2位 松井優佳(南大隅)
3位 太郎田水桜(東京成徳)
4位 高尾貴美歌(鹿町工)
5位 小口加奈絵(作新学院)
6位 新井美菜(川越工)
7位 池上あかり(祐誠)
8位 成海綾香(南大隅)

photo&text:高木秀彰