昨日2月22日から始まったツール・ド・ランカウイ(UCI2.HC)。ゴール手前7km地点で大きな落車が起こり集団は分裂、混沌としたゴールスプリントをスコット・サンダーランドが制した。日本人最高位は黒枝士揮の7位となっている。
マレーシアを舞台にした1222.2kmの戦いがスタートした photo:Le Tour de Langkawi 2017
フィリッポ・ポッツァート率いるウィリエール・トリエスティーナも参戦している photo:Le Tour de Langkawi 2017ツール・ド・ランカウイ初日の第1ステージは、マレーシアの北西に位置するクアラベランからクアラトレンガヌまでの細かいアップダウンが続く124.8km。途中に4級山岳が2つありつつも、最後は街中に引かれた11.5kmの周回ルートを2周してゴールという平坦基調なコースレイアウトとなっている。
小林海(NIPPOヴィーニファンティーニ)が積極的に集団を牽引、タイム差をコントロールしていく photo:SonokoTANAKA序盤からアタックが繰り返される中、始めの25km地点に設定された山岳ポイントにかけて10名の逃げグループが形成。ただ、そのメンバーには強力な選手は含まれておらずタイム差も最大で2分半ほど。集団はスプリンター擁するウィリエール・トリエスティーナやNIPPOヴィーニファンティーニによって先頭とのタイム差1分ほどでコントロールされていく。その集団牽引のローテーションにはNIPPOの小林海、中根英登も積極的に加わりタイムを詰めていった。
山岳ポイントを稼いだ地元マレーシアライダーのマズキ・ファンクルディン(トレンガヌサイクリングチーム) photo:Le Tour de Langkawi 2017
最後まで逃げ続け敢闘賞を取った黄色いジャージのロー・シーコン(タイ、タイコンチネンタルサイクリングチーム) photo:Le Tour de Langkawi 2017
スプリント勝負を制したスコット・サンダーランド(アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス) photo:Le Tour de Langkawi 20172つ目の山岳を越えると先頭集団は2つに分かれてしまい次第に人数を減らしていった。そんな中、地元マレーシアの選手であるマズキ・ファンクルディン(トレンガヌサイクリングチーム)が果敢に山岳ポイントを取りにいき山岳賞を決めている。
完璧にコントロールされたプロトンは、最終的に1名となった先頭を周回コースに入りラスト15kmほどでキャッチ。集団ゴールスプリントに向けて各チームが激しいポジション争いを繰り広げる中、残り7km地点で集団前方において大きな落車が発生してしまう。これにより集団は大きく分裂。スプリントのリードアウトメンバーを欠くチームも多い中、トラック短距離種目のスペシャリストでもあるスコット・サンダーランド(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)がライバルたちにバイク1台分の差をつけて勝利した。
HCレースにおいて自身初勝利となったサンダーランドは「このように強力なチームから出場できて非常に嬉しく思う。今日の勝利はチームメイトたちのおかげであり、とても良いスタートが切れたよ。この後に続くステージでもきっと勝利できると確信しているよ」とコメント。
同じくゴールスプリントにて3位に入ったNIPPOヴィーニファンティーニのニコラス・マリーニ(イタリア)は「チームメートの素晴らしい走りのおかげで、いい状態でスプリントに臨めた。今日は勝者が強かったが、これからのステージでコンディションが上がり、次のチャンスでは勝ちたいと思う」とコメントした。
また愛三工業レーシングの黒枝士揮がアジア人最高位となる7位でゴール、アジアリーダージャージを獲得している。「昨年3位に入っているレースだったので、今日はリベンジをしたい、ステージ優勝したいと思って走った。ラスト7kmの落車で、自分も巻き込まれかけたが、3人のチームメートが足止めされてしまった。そこからは残った2人のチームメートとトップ10入りを目指して連携して走った。感触は良いのでこのあとのステージもいけたらいいなと思う」と語っている。
ゴールスプリントには加わらなかったもののアジア人最高位となる7位でフィニッシュした黒枝士揮(愛三工業レーシング) photo:SonokoTANAKA
アジアリーダージャージを獲得した黒枝士揮(愛三工業レーシング) photo:SonokoTANAKA
ツール・ド・ランカウイ2017第1ステージ結果
1位 スコット・サンダーランド(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)2h54’45”
2位 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ)
3位 ニコラス・マリーニ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
4位 ヤコブ・マレツコ(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ)
5位 トラヴィス・マケイブ(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
6位 マルコ・ベンファット(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)
7位 黒枝士揮(愛三工業レーシング)
8位 イェフゲニー・ギディッチ(カザフスタン、VIO-アスタナモーターズ)
9位 フチョン・サイウドムシン(タイ、タイコンチネンタルサイクリングチーム) +04”
10位 エンリコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF)
個人総合成績
1位 スコット・サンダーランド(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)2h54’45”
2位 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ)
3位 ニコラス・マリーニ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
4位 ヤコブ・マレツコ(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ)
5位 トラヴィス・マケイブ(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
6位 マルコ・ベンファット(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)
7位 黒枝士揮(愛三工業レーシング)
8位 イェフゲニー・ギディッチ(カザフスタン、VIO-アスタナモーターズ)
9位 フチョン・サイウドムシン(タイ、タイコンチネンタルサイクリングチーム) +04”
10位 エンリコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF)
スプリント賞
1位 スコット・サンダーランド(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス) 15pts
2位 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ) 12pts
3位 マサット・アヤズバエフ(カザフスタン、キールックサイクリングチーム) 10pts
山岳賞
1位 マズキ・ファンクルディン(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム) 8pts
2位 マルセロ・フェリップ(フィリピン、セブンイレブン・ロードバイクフィリピンズ) 3pts
3位 フェルナンド・オルジュエラ(コロンビア、マンザナポストボン) 2pts
text:Yuto.Murata
photo:SonokoTANAKA,Le Tour de Langkawi 2017






完璧にコントロールされたプロトンは、最終的に1名となった先頭を周回コースに入りラスト15kmほどでキャッチ。集団ゴールスプリントに向けて各チームが激しいポジション争いを繰り広げる中、残り7km地点で集団前方において大きな落車が発生してしまう。これにより集団は大きく分裂。スプリントのリードアウトメンバーを欠くチームも多い中、トラック短距離種目のスペシャリストでもあるスコット・サンダーランド(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)がライバルたちにバイク1台分の差をつけて勝利した。
HCレースにおいて自身初勝利となったサンダーランドは「このように強力なチームから出場できて非常に嬉しく思う。今日の勝利はチームメイトたちのおかげであり、とても良いスタートが切れたよ。この後に続くステージでもきっと勝利できると確信しているよ」とコメント。
同じくゴールスプリントにて3位に入ったNIPPOヴィーニファンティーニのニコラス・マリーニ(イタリア)は「チームメートの素晴らしい走りのおかげで、いい状態でスプリントに臨めた。今日は勝者が強かったが、これからのステージでコンディションが上がり、次のチャンスでは勝ちたいと思う」とコメントした。
また愛三工業レーシングの黒枝士揮がアジア人最高位となる7位でゴール、アジアリーダージャージを獲得している。「昨年3位に入っているレースだったので、今日はリベンジをしたい、ステージ優勝したいと思って走った。ラスト7kmの落車で、自分も巻き込まれかけたが、3人のチームメートが足止めされてしまった。そこからは残った2人のチームメートとトップ10入りを目指して連携して走った。感触は良いのでこのあとのステージもいけたらいいなと思う」と語っている。


ツール・ド・ランカウイ2017第1ステージ結果
1位 スコット・サンダーランド(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)2h54’45”
2位 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ)
3位 ニコラス・マリーニ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
4位 ヤコブ・マレツコ(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ)
5位 トラヴィス・マケイブ(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
6位 マルコ・ベンファット(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)
7位 黒枝士揮(愛三工業レーシング)
8位 イェフゲニー・ギディッチ(カザフスタン、VIO-アスタナモーターズ)
9位 フチョン・サイウドムシン(タイ、タイコンチネンタルサイクリングチーム) +04”
10位 エンリコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF)
個人総合成績
1位 スコット・サンダーランド(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)2h54’45”
2位 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ)
3位 ニコラス・マリーニ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
4位 ヤコブ・マレツコ(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ)
5位 トラヴィス・マケイブ(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
6位 マルコ・ベンファット(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)
7位 黒枝士揮(愛三工業レーシング)
8位 イェフゲニー・ギディッチ(カザフスタン、VIO-アスタナモーターズ)
9位 フチョン・サイウドムシン(タイ、タイコンチネンタルサイクリングチーム) +04”
10位 エンリコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF)
スプリント賞
1位 スコット・サンダーランド(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス) 15pts
2位 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ) 12pts
3位 マサット・アヤズバエフ(カザフスタン、キールックサイクリングチーム) 10pts
山岳賞
1位 マズキ・ファンクルディン(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム) 8pts
2位 マルセロ・フェリップ(フィリピン、セブンイレブン・ロードバイクフィリピンズ) 3pts
3位 フェルナンド・オルジュエラ(コロンビア、マンザナポストボン) 2pts
text:Yuto.Murata
photo:SonokoTANAKA,Le Tour de Langkawi 2017
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