ブエルタ・ア・サンフアン(UCI2.1)のクイーンステージでルイ・コスタ(ポルトガル、UAEアブダビ)が勝利。中東の新チームUAEアブダビに初勝利をもたらした。



アルト・コロラドの険しい山々を走るプロトンアルト・コロラドの険しい山々を走るプロトン photo:CorVos


スタート前に登場したサンバ美女を囲むイタリアナショナルチームスタート前に登場したサンバ美女を囲むイタリアナショナルチーム photo:CorVosブエルタ・ア・サンフアン第5ステージは距離162.4kmの超級山岳ステージ。標高2565mの超級山岳アルト・コロラドへとフィニッシュする頂上ゴールが用意されており、残る2ステージが平坦基調のスプリンター達の舞台となっているため、実質的な総合優勝争いの場だ。

ヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア)とラムナス・ナヴァルダウスカス(リトアニア)のメリダバーレーン・メリダ勢はポジションを落としたヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア)とラムナス・ナヴァルダウスカス(リトアニア)のメリダバーレーン・メリダ勢はポジションを落とした photo:CorVosレースは連日同様、地元南米の選手を多く含む逃げをプロトンが追う展開で進んだ。途中2か所の2級山岳をトップで通過したジャーマン・ロペス(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)が山岳ポイントを上積みし、山岳賞首位に浮上。後半に逃げは吸収され、レースは超級山岳アルト・コロラドを残すのみとなる。

ブエルタ・ア・サンフアン、クイーンステージを制したのはルイ・コスタ(ポルトガル、UAEアブダビ)ブエルタ・ア・サンフアン、クイーンステージを制したのはルイ・コスタ(ポルトガル、UAEアブダビ) photo:CorVos残り1km、先頭集団はロドルフォ・トーレス(コロンビア、アンドローニジョカトリ)、ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEアブダビ)、バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)の3名となり、トーレスのペースアップに反応できたのはコスタのみ。勝負は一騎打ちとなり、ラスト400m、ハイペースで引き続けるトーレスの背後から、じわじわと加速したコスタが先頭でフィニッシュラインを通過。クイーンステージを制し、UAEアブダビに初の勝利をもたらした。

12秒差の5位でゴールしたバウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)12秒差の5位でゴールしたバウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) photo:CorVosコスタは今日のレースについて「シーズン最初の山岳ステージだったので、ライバルも自分もどれほど登れるのかも分からなかった。2500mという標高は本当に高く、酸素が少なく感じたため、脚が厳しかったが、体の調子は良かった。最後のトーレスの攻撃は厳しいものであったが、最後は僕が一番強いと証明できた」とコメント。

久しぶりに表彰台の中央に立つこととなったルイ・コスタ(ポルトガル、UAEアブダビ)久しぶりに表彰台の中央に立つこととなったルイ・コスタ(ポルトガル、UAEアブダビ) photo:CorVosまた2016年自身の勝利が無かったことについて「毎日レースを戦って2位、3位を獲得することも大切かもしれないが、勝利とはやはり違う。今シーズンの速い段階で勝利を手に入れられて、本当に良かった。落ち着いて今シーズンを過ごせる」と安堵した。

その後追走してきた2人の選手に抜かれたバウケ・モレマはステージ5位となったが、個人TTの貯金で総合首位浮上に成功。残り2つの平坦ステージを問題なくこなせば総合優勝が確定する。モレマは「もちろん、僕の今日の目標はこのジャージを着る事だったから、獲得できて本当に嬉しい」と勝利を喜んだ。

今日のレースについて「勾配はそこまで急ではなかったが、高度が高かったため息をするのが困難だった。残り1kmで3人しかいなかったが、ペースが非常に速く、残り600mを残して2人から脱落してしまった。僕は監督からニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)とナヴァルダウスカス(リトアニア、バーレーン・メリダ)がペースダウンしているのは聞いていたが、ルイ・コスタとは12秒離れてしまっていたので、第3ステージでリードがあったことは本当に幸運だった」と語った。

またステージ66位でゴールした窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)は「明日の平坦ステージに備えて脚を使い切らないようにしましたが、後ろにいても前にいても、脚が疲労していくタフなコースでした。ラスト10kmで千切れましたが、世界トップクラスの選手たちと毎日一緒に走れて楽しいですし、日々勉強になります」と語っている。



ブエルタ・ア・サンフアン2017第5ステージ結果
1位 ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEアブダビ)                   4h15’04”
2位 ロドルフォ・トーレス(コロンビア、アンドローニジョカトリ)             +03”
3位 リカルド・エスケーラ(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)+07”
4位 オスカル・セヴィリャ(スペイン、メデリン・インデル)               +10”
5位 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)                +12”
6位 アーレイ・バーナル(ポルトガル、アンドローニジョカトリ)
7位 エデュアルド・セプルヴェダ(アルゼンチン、アルゼンチンナショナルチーム)     +14”
8位 ラウレアノ・ロサス(アルゼンチン、アルゼンチンナショナルチーム)         +21”
9位 エデュアルド・コルテ(メキシコ、メキシコナショナルチーム)
10位 ヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)           +57”
66位 窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)                   +12’26”

個人総合成績
1位 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)              14h12’30”
2位 オスカル・セヴィリャ(スペイン、メデリン・インデル)               +14”
3位 ロドルフォ・トーレス(コロンビア、アンドローニジョカトリ)            +16”
4位 リカルド・エスケーラ(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)+20”
5位 ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEアブダビ)                     +26”
6位 ラウレアノ・ロサス(アルゼンチン、アルゼンチンナショナルチーム)         +27”
7位 ラムナス・ナヴァルダウスカス(リトアニア、バーレーン・メリダ)          +52”
8位 ヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)          +1’17”
9位 アーレイ・バーナル(コロンビア、アンドローニジョカトリ)            +1’29”
10位 ピーター・セリー(ベルギー、クイックステップフロアーズ)            +1’31”

山岳賞
1位 ジャーマン・ロペス(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)

ヤングライダー賞
1位 アーレイ・バーナル(ポルトガル、アンドローニジョカトリ)

チーム総合成績
1位 バーレーン・メリダ
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