UCI(国際自転車競技連盟)は2017年度のUCIワールドチームの上限数を現行ルールと同じ18チームに設定すると発表した。格下げの危機にあったディメンションデータのUCIワールドツアー残留が確実なものになった。



マーク・カヴェンディッシュ(イギリス)擁するディメンションデータマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)擁するディメンションデータ photo:Tim de Waele


ボーラ・ハンスグローエに移籍するペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)ボーラ・ハンスグローエに移籍するペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ) photo:Kei TsujiUCIは当初UCIワールドチーム(UCIワールドツアーライセンス保有チーム)の上限を段階的に減らすことを発表し、2017年の上限を18チームから17チームに。将来的に16チームまで減らすことを明言していた。

バーレーン・メリダで再びタッグを組むフィリップ・モデュイ監督と新城幸也、ブレント・コープランドGMバーレーン・メリダで再びタッグを組むフィリップ・モデュイ監督と新城幸也、ブレント・コープランドGM photo:Makoto.AYANO2017年はティンコフとIAMサイクリングが解散し、代わってヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)率いるバーレーン・メリダとペーター・サガン(スロバキア)率いるボーラ・ハンスグローエの2チームがUCIワールドツアー入りを目指している。そのため上限17チームに対してライセンス獲得を目指すチームが18チームに。UCIワールドツアーランキング最下位のディメンションデータがライセンスを獲得できず、UCIプロコンチネンタルチームに格下げすることが確実視されていた。

今回、スイスのジュネーブで開かれたPCC(プロサイクリング協議会)の会議を経て、UCIは2017年と2018年も継続的にUCIワールドチームの上限を18チームに設定すると発表した。2019年は上限を17チームに設定し、2020年までに段階的に16チームまで上限を減らす予定だ。

UCIのブライアン・クックソン会長はプレスリリースの中で「新しいUCIワールドツアー規定が合意に達したことを嬉しく思う。チームのライセンスについてよりクリアなガイドラインを設定することがUCIワールドチームに資金的な安定をもたらし、継続的にUCIワールドツアーが世界に拡大することを期待している」とコメントしている。

また、2017年はUCIワールドツアーレースが27戦から37戦に増加する。本来UCIワールドチームはUCIワールドツアーレースへの出場が必須だが、新たに加わる10戦(カデルエヴァンス・グレートオーシャンロードレース、ツアー・オブ・カタール、アブダビツアー、オンループ・ヘット・ニュースブラッド、ストラーデビアンケ、ドワーズ・ドール・フラーンデレン、ツアー・オブ・ターキー、エシュボルン・フランクフルト、ツアー・オブ・カリフォルニア、ライドロンドン・サリークラシック)に関しては、主催者がすべてのUCIワールドチームに出場権を与えるものの、出場の選択はチーム側が行う。ランキングシステムの複雑化が予想されており、12月6日にスペイン・マヨルカで開かれるUCIワールドツアーのセミナーで最終的なUCIルールが発表される。

text:Kei Tsuji

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