UCI(国際自転車競技連盟)は10月13日付のプレスリリースにおいて、2017年1月1日からのロードレースにおけるディスクブレーキの試用再開を決定したと発表した。



パリ〜ルーベにディスクブレーキを投入したディレクトエネルジーパリ〜ルーベにディスクブレーキを投入したディレクトエネルジー photo:Makoto Ayano再びプロロードレースの現場にディスクブレーキが戻ってくる。ディスクブレーキの試用は2015年8月に開始。2016年にUCIはトライアルの範囲を拡大し、すべてのチームがすべてのレースで使用することを容認。正式なディスクブレーキ導入に向けてモニタリングを続けていた。

その中、4月のパリ〜ルーベでフランシスコ・ベントソ(スペイン、モビスター)が落車し、前走者のディスクブレーキのローターと接触し深い傷を負ったことを受けて試用は全面的禁止に。しかしその負傷は本当にディスクブレーキが原因だったのか、そしてディスクブレーキは危険を増やす要因になり得るのか、など、選手やメディアを巻き込んでの議論が巻き起こり、結論が出ずにいた。

プレスリリースによれば今回の試用再開はチーム、選手、自転車産業という3者の協議によって決定されており、すべてのプロチームをまとめるAIGCP(国際プロ自転車競技チーム協会)と、選手をまとめるCPA(プロ選手連盟)の合意を得たもの。

ディスクブレーキは来年1月1日から試用が可能だが、ブレーキローターの外周部に90度角を含んではならず、更に面取り加工を施していることが条件に挙げられている。解禁後は各月毎に協議の場が設けられ、安全性について議論されていくという。

text:So.Isobe