サイレンス・ロットのチーム公式サイトが伝えたところによると、9月のロード世界選手権メンドリシオ大会で優勝し、新世界チャンピオンに輝いたカデル・エヴァンス(オーストラリア)がチームを離脱する。移籍先は未定だ。

アルカンシェルに袖を通し、感無量のカデル・エヴァンス(オーストラリア)アルカンシェルに袖を通し、感無量のカデル・エヴァンス(オーストラリア) photo:Cor Vosまた一人ビッグネームが移籍マーケットに名乗り出た。ロード世界選手権で独走勝利を飾って時の人となったエヴァンスが、5年間所属していたサイレンス・ロット(来季オメガファーマ・ロット)を離れる。チーム側と双方の合意に達し、来季エヴァンスは別チームで走る可能性が高くなった。

MTB出身のエヴァンスは2001年にサエコでロードに転向。マペイとテレコムを経て、2005年からダヴィタモン・ロット(現サイレンス・ロット)に所属していた。ロット時代に世界を代表するオールラウンダーとして成長を遂げ、ツール・ド・フランスでは2007年から2年連続総合2位。今年のツールは精彩を欠いて総合30位に終わったが、ブエルタでは総合3位に入って自身初のポディウムを経験した。その後のロード世界選手権優勝やジロ・ディ・ロンバルディアでのアシストぶりはご存知の通りだ。

プレスリリースの中でチーム側は「カデルがチームにもたらした成長を誇りに思う。カデルはこの5年間で厳しい時代を乗り越え、世界トップ選手まで上り詰めた。彼のこれからの更なる成長を願う。そしてアルカンシェルを着ての成功を願っている」とコメントしている。

まだ移籍先は未定だが、“マイヨジョーヌを狙えるアルカンシェル”という存在はどのチームも喉から手が出るほど欲しいはず。グランツールでのチーム力不足を繰り返し主張していたエヴァンスは、ビッグチームからのオファーを期待していることだろう。

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos

最新ニュース(全ジャンル)