リオ五輪ロードレースで負傷したライダーの続報が入ってきた。男子レースで負傷したヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア)やリッチー・ポート(オーストラリア)、ワウト・ポエルス(オランダ)らと、女子レースで大落車に見舞われたアンネミエク・ファンフレウテン(オランダ)の情報をお伝えする。



ツイッターを更新したヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア)ツイッターを更新したヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア) photo:Vincenzo Nibali/Twitterヴィスタチネサの周回コースで落車を喫したセルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア)とゲラント・トーマス(イギリス)ヴィスタチネサの周回コースで落車を喫したセルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア)とゲラント・トーマス(イギリス) photo:Bettini脊柱骨折と脳震盪の重傷を負ったアンネミエク・ファンフレウテン(オランダ)脊柱骨折と脳震盪の重傷を負ったアンネミエク・ファンフレウテン(オランダ) photo:CorVosオリンピック開幕直後の8月6日(土)に開催された男子ロードレースと、翌日の7日(日)に開催された女子ロードレース。フィニッシュ前に設けられたヴィスタチネサの周回コースは、その荒れた路面と急峻なダウンヒルで大きな波乱と多数の負傷者を出した。

男子ロードレースでは、フィニッシュまで僅かに残り10km強というところで、先頭を走っていたヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)とセルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、チーム・スカイ)が落車で負傷し、そのままレースを去ることに。リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)も同じ下りで落車を喫しリタイアした。

アスタナによると、二ーバリは、左鎖骨が2箇所骨折していることが判明。肩峰突起側の骨折箇所はプレートを用いて固定する必要があったため、イタリアへと帰国してからミラノ郊外の病院で手術を受け、無事に成功。術後10日間は絶対安静を要し、全治までに要する期間はまだ分からない。しかし、術後の経過が良好であれば8月9日にも退院する予定だという。ニーバリは術後に自身のツイッターで「少し長い1日だったが、調子は良い。医療スタッフや、ファンのサポートに感謝したい」と語った。

ニーバリと共に地面に叩きつけられたエナオモントーヤは、腸骨稜を骨折し、胸にも外傷を負ったとのこと。しかし、コロンビアの地元メディアEl Tiempoによると、ナショナルチームのドクターは「回復までには、そう多くの時間を要さない見通しだ。合併症の心配も無く、15日もすれば痛みが引いてきて、またバイクに跨がれるだろう」と語っている。

ポートはリオデジャネイロ近くの病院でX線検査を受け、自宅への帰路に。BMCレーシングのマックス・テスタ医師によれば、肩甲骨を骨折し全身に擦過傷を追ったものの、手術の必要は無いとのこと。最短で10日後からローラー台でのトレーニングを再開することができ、全治までには4~6週間を要する見通しだという。

タイムトライアルにエントリーしているワウト・ポエルス(オランダ、チームスカイ)やゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)、ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル、モヴィスター)の3名も落車負傷によりリタイア。現時点でトーマスとオリヴェイラについては予定通り出場となる見込みだが、オランダ地元メディアNOS.nlによるとポエルスはタイムトライアル出場をキャンセルすることとなった。

男子と同じく女子ロードレースでは、フィニッシュまで残り10km強のダウンヒルで、先頭を走っていたアンネミエク・ファンフレウテン(オランダ)が派手に後輪を滑らせ落車。頭から地面へと叩きつけられたことや、落車後しばらく動けなかったことから、その容体が心配された。病院での検査の結果、脊柱に3つの骨折が確認され、脳震盪も酷かったことから、退院にはしばらく時間がかかりそうだ。しかし、ファンフレウテンはレース翌日に自身のTwitterを更新。金メダルを獲得したオランダチームを祝福すると同時に、チャンスを逃したことへの失望感を露わにした。

text:Yuya.Yamamoto

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