ツール・ド・ルクセンブルク最終日。アルデンヌクラシックさながらの登坂ゴールでフィリップ・ジルベールが2勝目をマーク。2着に入ったマウリス・ラメルティンクが総合優勝を掴み取った。



大会2勝目を飾ったフィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)大会2勝目を飾ったフィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング) photo:CorVos


逃げ吸収後、ハイペースで進む中アタックが連発する逃げ吸収後、ハイペースで進む中アタックが連発する photo:CorVosフィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)とマウリス・ラメルティンク(オランダ、ルームポットオレンジペロトン)が頭一つ抜け出すフィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)とマウリス・ラメルティンク(オランダ、ルームポットオレンジペロトン)が頭一つ抜け出す photo:CorVos総合優勝を果たしたマウリス・ラメルティンク(オランダ、ルームポットオレンジペロトン) 総合優勝を果たしたマウリス・ラメルティンク(オランダ、ルームポットオレンジペロトン)  photo:CorVos最終日を迎えたツール・ド・ルクセンブルク(UCI2.HC)。首都からほど近いメルシュの街をスタートし一旦北上、ドイツ国境沿いで折り返して南下し、ルクセンブルク市街地の周回コースを4周する178.2kmがその舞台。総合成績5位までが13秒以内につけており、フィニッシュは平均勾配9%の登坂上にある。逆転優勝の可能性を残しながらレースが幕開けた。

この日序盤のアタック合戦から抜け出したのは、第1ステージで優勝しているアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)やプリミン・ラング(スイス、IAMサイクリング)ら5名。すぐさま8分差を築き上げたが、後半になって集団が加速すると徐々にリードを失っていく。集団ではオリカ・グリーンエッジやBMCレーシングらが追撃を担った。

周回コースに突入すると逃げメンバーは全員吸収され、ここから激しいアタック合戦が勃発する。しかし集団がハイペースで進んだためどの動きも失敗に終わり、いくつにも分断された状態で最終周回の登り勝負が始まった。

するとマルコ・マルカート(イタリア、ワンティ・グループグベルト)やフィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)と総合首位マウリツ・ラマーティンク(オランダ、ルームポットオレンジペロトン)らが抜け出す形となり、「総合逆転ではなく、ステージ優勝だけに集中した」と言うジルベールが抜け出して2勝目。タイム差無しの2位に入ったラマーティンクが総合優勝に輝いた。

今大会ステージ2位を3回と安定して上位に食い込んだラメルティンクは1990年生まれの25歳。アルデンヌクラシックを得意とし、今年のブラバンツペイルでは7位、アムステル・ゴールドレースでは16位に入っており、得意のパンチ力を今回の総合優勝に繋げた。



ツール・ド・ルクセンブルク2016第4ステージ結果
1位 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)
2位 マウリス・ラメルティンク(オランダ、ルームポットオレンジペロトン)
3位 ディラン・テウンス(ベルギー、BMCレーシング)
4位 マルコ・マルカート(イタリア、ワンティ・グループグベルト)
5位 デュイン・フーブ(オランダ、ルームポットオレンジペロトン)
6位 アレックス・キルシュ(ルクセンブルク、ストルティングサービスグループ)
7位 ディオン・スミス(ニュージーランド、ワンプロサイクリング)
8位 クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク、オリカ・グリーンエッジ)
9位 トッシュ・ファンデルサンド(ベルギー、ロット・ソウダル)
10位 ピーター・ヴァンスピイブロック(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
4h17’44”

+01”

+03”


+06”
+08”



個人総合成績
1位 マウリス・ラメルティンク(オランダ、ルームポットオレンジペロトン) 
2位 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)
3位 アレックス・キルシュ(ルクセンブルク、ストルティングサービスグループ)
4位 アントニー・テュルジ(フランス、コフィディス)
5位 クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク、オリカ・グリーンエッジ)
6位 ピーター・ヴァンスピイブロック(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
7位 マルコ・マルカート(イタリア、ワンティ・グループグベルト)
8位 デュイン・フーブ(オランダ、ルームポットオレンジペロトン)
9位 ガエタン・ビール(ベルギー、ワンティ・グループグベルト)
10位 ニコラ・エデ(フランス、コフィディス)
16h28’21”
+09”
+19”
+22”
+24”
+28”
+32”
+37”
+48”
+52”


ポイント
1位 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)

山岳賞
1位 ブリース・フェイユー(フランス、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト)

ヤングライダー賞
1位 マウリツ・ラマーティンク(オランダ、ルームポットオレンジペロトン)

チーム総合成績
1位 コフィディス

text:So.Isobe
photo:www.aotdl.com
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