2016/06/03(金) - 01:16
ツアー・オブ・ジャパン5日目。南信州ステージは、レース終盤に内間康平(ブリヂストンアンカー)が単独で逃げるものの、残り600mで集団が吸収。ダニエルアレクサンデル・ハラミリョ(ユナイテッドヘルスケア)が集団スプリントを制して優勝。新城幸也(ランプレ・メリダ)が5位に入った。
南信州ステージの舞台となるのは、長野県南部の飯田市。コースは、10%を越える勾配と、テクニカルな下りを組み合わせた1周12.2㎞。パワーとテクニックを要求される厳しいコースだ。
6月に入り、梅雨入りへのカウントダウンが始まっている時季だが、この日の飯田はそれを感じさせたない青空が朝から広がる。しかし前日同様に風が強く、日差しは夏そのものだが体感温度は低めな一日だ。
飯田駅前をパレードスタート。天竜川の橋に差し掛かったところでリアルスタートが切られると、この日も1周目からレースが動き出す。
6人が抜け出し、メイン集団に50秒の差をつけて先行する。2周目、逃げ集団から木村圭佑(シマノレーシング)、ダミアン・モニエ(ブリヂストンアンカー・サイクリングチーム)の2人が先行。これをラヒーム・エマミ(ピシュガマン・サイクリングチーム)とパトリック・レーン(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ)の2人が追う。
3周目、木村とモニエに追いついたエマミがさらに単独で先行し、他の3人はメイン集団に戻る。エマミは3周目には1分40秒先行して周回を続ける。6周目、2回目の山岳賞を目前に、メイン集団が吸収にかかる。リーダージャージのメヒディ・ソフラビ(タブリーズ・シャハルダリ)が自ら追いかけ、山岳賞通過後にエマミを吸収する。
山岳賞後の下り、「ここで行くしかないと思った」と言う内間康平(ブリヂストンアンカー・サイクリングチーム)が単独アタック。差は最大で3分以上開く。メイン集団は、リーダージャージのメヘディ・ソフラビ擁するタブリーズ・シャハルダリが集団の先頭に立って内間を追走。差は少しずつ縮まり、2分を切ったところで最終周回となる10周目に入る。
ペースが落ちた内間とメイン集団との差は一気に詰まり、タイム差のチェックが入るたびに10秒単位で縮まっていく。周回コースを外れ、ゴールのある飯田市松尾総合運動場前まで1㎞のストレートに内間が先頭で現れる。しかし直後に集団が迫り、残り600mで内間は吸収される。
最後は40人ほどの集団でのスプリント勝負となり、並み居るスプリンターを下して、新人賞ジャージを着るダニエルアレクサンデル・ハラミリョ(ユナイテッドヘルスケア)が優勝した。
「最後は正直追いつくと思っていなかった。このコースは自分に合っていると感じた。明日の富士山ステージが一番きつくて、総合順位に影響があると思っている。明日朝起きた時に足の調子が良い事を願っている。」と、レース後の記者会見で語ったハラミリョは、この勝利で総合順位を41秒差の3位まで上げた。コロンビア出身の25歳。ユナイテッドヘルスケアに加入してから3勝している若手選手だ。
リーダージャージのソフラビは集団内でゴール。総合首位を守ったが「明日の富士山ステージはグルペット」と公言する。
一方、あとわずかで勝ちを逃した内間。「残念ですけれど、これもレースですね」と、レース後に話す。「タイム差はついていたけれど、一気に縮まる事は予想していた。ペースアップしてうまく合わせていきたかったけれど、登りで足にきてしまっていた。今まではこういう走りはあまりしなかったけれど、今日は自分に力があることを確認出来た。まだまだチャレンジしていきたい。」と、前向きにコメントした。
ブリヂストンアンカー・サイクリングチームの水谷監督も「あれだけ大差がついていたし、縮まってきてからもなかなか捕まらなかったので行けると思っていたのですごく残念。それでも、厳しい展開の中で諦めずにアタックして勝負したことは良くやったと思う。」と、内間を評価した。
「チームとしても今日は序盤から積極的に攻めていった。そうしなければダメだと言う事が、内間の走りでよくわかった。同じようなレースを明後日の伊豆ステージでも出来るようにしたい」と、今後の展望を語った。
この日のスプリントでは、新城幸也(ランプレ・メリダ)が5位に入った。「今日はチームメイトが厳しくなっていたので、自分のために走った。逃げに乗りたかったけれどそれが出来ず、最後のスプリントでNIPPOの後ろにつけたので今日は勝てると思った。しかし、スプリントに入ったところで後ろから来た選手と接触して加速が鈍ってしまった。今日のレースはドキドキする展開で面白かった。」と記者会見で語る。
「日に日に調子が良くなってきているのを感じる。富士山ステージはまだ厳しいけれど、伊豆ステージは狙えると思っている」と、負傷からの復調をアピールした。
次は勝負の行方を決する富士山ステージ。この日は終盤にメイン集団がふたつに割れたが、総合優勝を狙っているであろう選手のほとんどは先頭集団でタイム差をつけられる事なくゴールしている。ツアー・オブ・ジャパンは文字通り最大の山場を向かえる。
<結果>
■第5ステージ 飯田(123.6㎞)
1位 ダニエルアレクサンデル・ハラミリョ(ユナイテッドヘルスケア) 3時間18分08秒 37.4km/h
2位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) +0秒
3位 ピエールパオロ・デネグリ(NIPPOヴィーニファンティーニ)
4位 ベンジャミン・プラデス(チーム右京)
5位 新城幸也(ランプレ・メリダ)
6位 キャメロン・バイリー(アタッキ・チームグスト)
7位 ロビー・ハッカー(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ)
8位 ジャイ・クロフォード(キナンサイクリングチーム)
9位 初山 翔(ブリヂストンアンカー・サイクリングチーム)
10位 木村圭佑(シマノレーシング)
■個人総合順位 第5ステージ終了時点
1位 メヘディ・ソフラビ(タブリーズ・シャハルダリ) 12時間57分59秒
2位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) +34秒
3位 ダニエルアレクサンデル・ハラミリョ(ユナイテッドヘルスケア) +41秒
4位 ピエールパオロ・デネグリ(NIPPOヴィーニファンティーニ)
5位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) +52秒
6位 ロビー・ハッカー(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) +54秒
7位 オスカル・プジョル(チーム右京)
8位 アルヴィン・モアゼミ(ピシュガマン・サイクリングチーム) +55秒
9位 キャメロン・バイリー(アタッキ・チームグスト)
10位 ホセヴィセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) +56秒
■個人総合ポイント順位
1位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) 67p
2位 ピエールパオロ・デネグリ(NIPPOヴィーニファンティーニ) 66p
3位 ダニエルアレクサンデル・ハラミリョ(ユナイテッドヘルスケア) 45p
■山岳賞総合順位
1位 ラヒーム・エマミ(ピシュガマン・サイクリングチーム) 14p
2位 メヘディ・ソフラビ(タブリーズ・シャハルダリ) 13p
3位 ベナム・マレキ(タブリーズ・シャハルダリ) 10p
■チーム総合順位
1位 ピシュガマン・サイクリングチーム 38時間56分04秒
2位 タブリーズ・シャハルダリ +03秒
3位 アヴァンティ・アイソウェイスポーツ +31秒
photo&text:Satoru.Kato
photo:Hideaki.Takagi
南信州ステージの舞台となるのは、長野県南部の飯田市。コースは、10%を越える勾配と、テクニカルな下りを組み合わせた1周12.2㎞。パワーとテクニックを要求される厳しいコースだ。
6月に入り、梅雨入りへのカウントダウンが始まっている時季だが、この日の飯田はそれを感じさせたない青空が朝から広がる。しかし前日同様に風が強く、日差しは夏そのものだが体感温度は低めな一日だ。
飯田駅前をパレードスタート。天竜川の橋に差し掛かったところでリアルスタートが切られると、この日も1周目からレースが動き出す。
6人が抜け出し、メイン集団に50秒の差をつけて先行する。2周目、逃げ集団から木村圭佑(シマノレーシング)、ダミアン・モニエ(ブリヂストンアンカー・サイクリングチーム)の2人が先行。これをラヒーム・エマミ(ピシュガマン・サイクリングチーム)とパトリック・レーン(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ)の2人が追う。
3周目、木村とモニエに追いついたエマミがさらに単独で先行し、他の3人はメイン集団に戻る。エマミは3周目には1分40秒先行して周回を続ける。6周目、2回目の山岳賞を目前に、メイン集団が吸収にかかる。リーダージャージのメヒディ・ソフラビ(タブリーズ・シャハルダリ)が自ら追いかけ、山岳賞通過後にエマミを吸収する。
山岳賞後の下り、「ここで行くしかないと思った」と言う内間康平(ブリヂストンアンカー・サイクリングチーム)が単独アタック。差は最大で3分以上開く。メイン集団は、リーダージャージのメヘディ・ソフラビ擁するタブリーズ・シャハルダリが集団の先頭に立って内間を追走。差は少しずつ縮まり、2分を切ったところで最終周回となる10周目に入る。
ペースが落ちた内間とメイン集団との差は一気に詰まり、タイム差のチェックが入るたびに10秒単位で縮まっていく。周回コースを外れ、ゴールのある飯田市松尾総合運動場前まで1㎞のストレートに内間が先頭で現れる。しかし直後に集団が迫り、残り600mで内間は吸収される。
最後は40人ほどの集団でのスプリント勝負となり、並み居るスプリンターを下して、新人賞ジャージを着るダニエルアレクサンデル・ハラミリョ(ユナイテッドヘルスケア)が優勝した。
「最後は正直追いつくと思っていなかった。このコースは自分に合っていると感じた。明日の富士山ステージが一番きつくて、総合順位に影響があると思っている。明日朝起きた時に足の調子が良い事を願っている。」と、レース後の記者会見で語ったハラミリョは、この勝利で総合順位を41秒差の3位まで上げた。コロンビア出身の25歳。ユナイテッドヘルスケアに加入してから3勝している若手選手だ。
リーダージャージのソフラビは集団内でゴール。総合首位を守ったが「明日の富士山ステージはグルペット」と公言する。
一方、あとわずかで勝ちを逃した内間。「残念ですけれど、これもレースですね」と、レース後に話す。「タイム差はついていたけれど、一気に縮まる事は予想していた。ペースアップしてうまく合わせていきたかったけれど、登りで足にきてしまっていた。今まではこういう走りはあまりしなかったけれど、今日は自分に力があることを確認出来た。まだまだチャレンジしていきたい。」と、前向きにコメントした。
ブリヂストンアンカー・サイクリングチームの水谷監督も「あれだけ大差がついていたし、縮まってきてからもなかなか捕まらなかったので行けると思っていたのですごく残念。それでも、厳しい展開の中で諦めずにアタックして勝負したことは良くやったと思う。」と、内間を評価した。
「チームとしても今日は序盤から積極的に攻めていった。そうしなければダメだと言う事が、内間の走りでよくわかった。同じようなレースを明後日の伊豆ステージでも出来るようにしたい」と、今後の展望を語った。
この日のスプリントでは、新城幸也(ランプレ・メリダ)が5位に入った。「今日はチームメイトが厳しくなっていたので、自分のために走った。逃げに乗りたかったけれどそれが出来ず、最後のスプリントでNIPPOの後ろにつけたので今日は勝てると思った。しかし、スプリントに入ったところで後ろから来た選手と接触して加速が鈍ってしまった。今日のレースはドキドキする展開で面白かった。」と記者会見で語る。
「日に日に調子が良くなってきているのを感じる。富士山ステージはまだ厳しいけれど、伊豆ステージは狙えると思っている」と、負傷からの復調をアピールした。
次は勝負の行方を決する富士山ステージ。この日は終盤にメイン集団がふたつに割れたが、総合優勝を狙っているであろう選手のほとんどは先頭集団でタイム差をつけられる事なくゴールしている。ツアー・オブ・ジャパンは文字通り最大の山場を向かえる。
<結果>
■第5ステージ 飯田(123.6㎞)
1位 ダニエルアレクサンデル・ハラミリョ(ユナイテッドヘルスケア) 3時間18分08秒 37.4km/h
2位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) +0秒
3位 ピエールパオロ・デネグリ(NIPPOヴィーニファンティーニ)
4位 ベンジャミン・プラデス(チーム右京)
5位 新城幸也(ランプレ・メリダ)
6位 キャメロン・バイリー(アタッキ・チームグスト)
7位 ロビー・ハッカー(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ)
8位 ジャイ・クロフォード(キナンサイクリングチーム)
9位 初山 翔(ブリヂストンアンカー・サイクリングチーム)
10位 木村圭佑(シマノレーシング)
■個人総合順位 第5ステージ終了時点
1位 メヘディ・ソフラビ(タブリーズ・シャハルダリ) 12時間57分59秒
2位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) +34秒
3位 ダニエルアレクサンデル・ハラミリョ(ユナイテッドヘルスケア) +41秒
4位 ピエールパオロ・デネグリ(NIPPOヴィーニファンティーニ)
5位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) +52秒
6位 ロビー・ハッカー(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) +54秒
7位 オスカル・プジョル(チーム右京)
8位 アルヴィン・モアゼミ(ピシュガマン・サイクリングチーム) +55秒
9位 キャメロン・バイリー(アタッキ・チームグスト)
10位 ホセヴィセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) +56秒
■個人総合ポイント順位
1位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) 67p
2位 ピエールパオロ・デネグリ(NIPPOヴィーニファンティーニ) 66p
3位 ダニエルアレクサンデル・ハラミリョ(ユナイテッドヘルスケア) 45p
■山岳賞総合順位
1位 ラヒーム・エマミ(ピシュガマン・サイクリングチーム) 14p
2位 メヘディ・ソフラビ(タブリーズ・シャハルダリ) 13p
3位 ベナム・マレキ(タブリーズ・シャハルダリ) 10p
■チーム総合順位
1位 ピシュガマン・サイクリングチーム 38時間56分04秒
2位 タブリーズ・シャハルダリ +03秒
3位 アヴァンティ・アイソウェイスポーツ +31秒
photo&text:Satoru.Kato
photo:Hideaki.Takagi
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