マリアローザが苦しむ中、終盤のアップダウンで抜け出し、最大勾配18%の激坂で独走に持ち込んだディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)が勝利。トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)が総合首位に返り咲いた。



賑やかなカタンツァーロのスタート地点賑やかなカタンツァーロのスタート地点 photo:Kei Tsuji


5月10日(火)第4ステージ ☆☆☆ カタンツァーロ〜プライア・ア・マーレ 200km5月10日(火)第4ステージ ☆☆☆ カタンツァーロ〜プライア・ア・マーレ 200km image:Giro d'Italia異例の休息日(移動日)を終えてイタリア半島の爪先に位置するカラブリア州でジロは再始動する。カタンツァーロからティレニア海に沿って西海岸を北上し、観光地プライア・ア・マーレにフィニッシュする200kmコースには標高400mクラスの3級山岳が2つ設定されている。

カタンツァーロをスタートしていくカタンツァーロをスタートしていく photo:Kei Tsujiティレニア海沿いに戻ってからはフィニッシュ地点プライア・ア・マーレに向けて断続的にアップダウンが続き、残り9kmで最大勾配18%のフォルティーノ通り(カテゴリー無し)をクリア。スプリンターにもチャンスがあるステージと見られたが、蓋を開けてみると総合順位に変動をもたらすほどの破壊力を持っていた。

マリアローザで第4ステージを走るマルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)マリアローザで第4ステージを走るマルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ) photo:Kei Tsuji内陸のカタンツァーロをスタートしてすぐアタック合戦は活発化。ニコラ・ボエム(イタリア、バルディアーニCSF)、ジョセフ・ロスコプフ(アメリカ、BMCレーシング)、マティアス・ブランドル(オーストリア、IAMサイクリング)、マテイ・モホリッチ(スロベニア、ランプレ・メリダ)の4名が抜け出したところで一旦は落ち着きを見せる。タイム差は順調に3分まで広がったが、逃げに選手を送り損ねたNIPPOヴィーニファンティーニがメイン集団を牽引して逃げを追い始めた。

逃げるジョセフ・ロスコプフ(アメリカ、BMCレーシング)ら4名逃げるジョセフ・ロスコプフ(アメリカ、BMCレーシング)ら4名 photo:Kei Tsujiイタリア=日本チームの牽引(もちろん山本元喜もローテーションに合流)によってタイム差は30秒まで縮まり、吸収まであと一歩のところまで行くとエドゥアルド・グロス(ルーマニア、NIPPOヴィーニファンティーニ)がカウンターアタック。

グロスが単独で追走する展開になったものの、結局は逃げグループにジョインすることができず吸収。エティックス・クイックステップがメイン集団をコントロールを開始し、長く続いた追走にようやく終止符が打たれた。最初の1時間は平均スピード50.1km/hをマークしている。

タイム差は3分と4分を行ったり来たり。メイン集団は最初の3級山岳ボニファーティ(6.5km/平均5.9%)を平穏にクリアしたものの、続く3級山岳サンピエトロ(5.3km/平均6.8%)でジャイアント・アルペシンのペースアップが始まる。

逃げグループを早くも登りで吸収したメイン集団からはダミアーノ・クネゴ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)が飛び出して頂上を先頭通過。フィニッシュまで50kmを残したこの3級山岳で、ジャイアント・アルペシンの思惑通りマリアローザのマルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)は脱落した。

チームメイトの力を借りたキッテルは登りで失った1分半のタイムをを下りで挽回し、メイン集団への復帰を果たす。しかしその後のアップダウンでキッテルは再び脱落。マリアローザのキープは果たせなかったキッテルは最終的に8分以上遅れてフィニッシュに辿り着いている。



プライア・ア・マーレに向かって北上するプロトンプライア・ア・マーレに向かって北上するプロトン photo:Kei Tsuji
ダウンヒルをこなすマテイ・モホリッチ(スロベニア、ランプレ・メリダ)ダウンヒルをこなすマテイ・モホリッチ(スロベニア、ランプレ・メリダ) photo:Kei Tsuji下りをこなす山本元喜(NIPPOヴィーニファンティーニ)下りをこなす山本元喜(NIPPOヴィーニファンティーニ) photo:Kei Tsuji
メイン集団のペースを上げるジャイアント・アルペシンメイン集団のペースを上げるジャイアント・アルペシン photo:Kei Tsuji


先頭を逃げるギヨーム・ボナフォンとアクセル・ドモン(フランス、AG2Rラモンディアール)先頭を逃げるギヨーム・ボナフォンとアクセル・ドモン(フランス、AG2Rラモンディアール) photo:Kei Tsujiマリアローザのいないメイン集団はコントロールを失い、ステージ優勝を狙ったアタックが連発する。ギヨーム・ボナフォンとアクセル・ドモン(フランス、AG2Rラモンディアール)がタンデム走行で抜け出すことに成功。ここにアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、BMCレーシング)やティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ソウダル)、ダビ・ロペスガルシア(スペイン、チームスカイ)らが追いついた。

先頭グループを牽引するヴァレリオ・コンティ(イタリア、ランプレ・メリダ)先頭グループを牽引するヴァレリオ・コンティ(イタリア、ランプレ・メリダ) photo:Kei Tsuji断崖を走るアップダウン区間でメイン集団からはクネゴらが抜け出して先頭に合流。ウリッシやゲオルグ・プレイドラー(オーストリア、ジャイアント・アルペシン)を含む先頭グループを、ヴァレリオ・コンティ(イタリア、ランプレ・メリダ)が懸命に牽引してメイン集団を引き離す。11名がリードをもったままフォルティーノ通りの登坂を開始した。

フォルティーノ通りで独走を開始するディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)フォルティーノ通りで独走を開始するディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) photo:Kei Tsuji2km足らずで標高152mまで駆け上がるこの日最後の難所を進むうちに先頭グループは縮小し、頂上手前の急勾配区間でウリッシの先行が始まる。ウリッシはプライドラーとパヴェル・コチェトコフ(ロシア、カチューシャ)を10秒、そしてアスタナのペースアップによって人数を減らしたメイン集団を20秒リードしたまま頂上をクリアした。

アスタナを先頭にフォルティーノ通りを駆け上がるメイン集団アスタナを先頭にフォルティーノ通りを駆け上がるメイン集団 photo:Kei Tsujiプライドラーとコチェトコフがメイン集団に吸収される中、残り9kmを独走で駆け抜けたウリッシ。平坦区間でリードを失いながらも独走を貫き、後続を5秒引き離したまま単独でフィニッシュした。

残り9kmを独走するディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)残り9kmを独走するディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) photo:Kei Tsuji「ジロでのチームの目標はステージ優勝だった。第4ステージで早速目標を達成したことを嬉しく思う」と、ジロでステージ通算5勝目を飾ったウリッシは語る。欠場した2013年を除いて、2011年、2012年、2014年、2015年、そして2016年のジロでウリッシは少なくともステージ1勝している。

「ヴァレリオ・コンティの献身ぶりは素晴らしかった。彼は何も言わずに先頭を引き続けてくれたんだ。終盤はオルランド・マイーニ監督から無線を通して檄が飛んだから、脚よりも耳が痛かったよ」とウリッシは記者会見で笑ってみせた。

メイン集団から抜け出す形でフィニッシュしたドゥムランとステフェン・クルイスウィク(オランダ、ロットNLユンボ)がステージ2位とステージ3位。ボーナスタイム6秒も加算したドゥムランがマリアローザを取り戻した。

「今日はコースがマルセル(キッテル)に厳しすぎるのかチームとして計りかねていた。チームとしてはマリアローザ奪回が目標だったんだ。今朝、スタート地点で揉みくちゃにされるマルセルの姿を見て、イタリアでマリアローザを着ることの意味を知ったよ。明日は自分の番だ」と、再びジロのリーダーの座に就いたドゥムランは語る。マリアビアンカを獲得したボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、エティックス・クイックステップ)とステージ優勝者ウリッシが20秒差でマリアローザを追う展開だ。



独走で逃げ切ったディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)独走で逃げ切ったディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) photo:Kei Tsuji
5秒遅れでフィニッシュするトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)5秒遅れでフィニッシュするトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) photo:Kei Tsujiマリアローザを奪回したトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)マリアローザを奪回したトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) photo:Kei Tsuji




ジロ・デ・イタリア2016第4ステージ結果
1位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)           4h46’51”
2位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)          +05”
3位 ステフェン・クルイスウィク(オランダ、ロットNLユンボ)
4位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)             +06”
5位 ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、エティックス・クイックステップ)
6位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
7位 イルヌール・ザッカリン(ロシア、カチューシャ)
8位 マッテーオ・ブザート(イタリア、ウィリエール・サウスイースト)
9位 エスデバン・シャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ)
10位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、チームスカイ)

12位 ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ)
14位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
16位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール)
20位 ミケル・ランダ(スペイン、チームスカイ)
42位 ライダー・ヘシェダル(カナダ、トレック・セガフレード)         +43”
85位 トビアス・ルドヴィグソン(スウェーデン、ジャイアント・アルペシン)   +3’07”
142位 マルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)     +8’10”
194位 山本元喜(日本、NIPPOヴィーニファンティーニ)           +16’12”

マリアローザ 個人総合成績
1位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)        14h00’09”
2位 ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、エティックス・クイックステップ)    +20”
3位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)
4位 ステフェン・クルイスウィク(オランダ、ロットNLユンボ)          +24”
5位 ゲオルグ・プレイドラー(オーストリア、ジャイアント・アルペシン)
6位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)             +26”
7位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)             +31”
8位 ヤコブ・フグルサング(デンマーク、アスタナ)               +35”
9位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、チームスカイ)             +37”
10位 エスデバン・シャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ)

マリアロッサ ポイント賞
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)      106pts
2位 マーティン・チャリンギ(オランダ、ロットNLユンボ)           80pts
3位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ)            53pts

マリアアッズーラ 山岳賞
1位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)       7pts
2位 ニコラ・ボエム(イタリア、バルディアーニCSF)              7pts
3位 マーティン・チャリンギ(オランダ、ロットNLユンボ)            5pts

マリアビアンカ ヤングライダー賞
1位 ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、エティックス・クイックステップ)  14h00’29”
2位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール)              +37”
3位 セバスティアン・エナオゴメス(コロンビア、チームスカイ)         +1’14”

チーム総合成績
1位 アスタナ                               42h01’56”
2位 エティックス・クイックステップ                       +13”
3位 チームスカイ                                +34”

text&photo:Kei Tsuji in Praia a Mare, Italy
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