フランドル地方を横断する211kmで行われたデパンヌ・コクサイデ3日間レース第2ステージは集団スプリントに持ち込まれ、エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ)がキッテルとクリストフを下した。
カチューシャ率いるメイン集団が逃げを追う photo:Tim de Waele
デパンヌ・コクサイデ3日間レース2016第2ステージ image:Driedaagse De Panne-Koksijde
逃げグループを形成する8名 photo:Tim de Waeleデパンヌ・コクサイデ3日間レース第2ステージは、フランドル地方の内陸に位置するゾッテヘムから北海に面したコクサイデを目指す211km。中盤にかけてヘント〜ウェヴェルヘムの定番坂「ケンメルベルグ(700m/17%)」を含めて5つの坂を越え、風が吹く平野をコクサイデへと向かう。
カチューシャやエティックス・クイックステップが集団前方に位置 photo:Tim de Waele逃げグループを形成したピム・リヒハルト(オランダ、ロット・ソウダル)やジャンフランコ・ジリオーリ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)ら8名を、リーダーチームのカチューシャとスプリンターチームが率いて追撃。最大7分まで広がったタイム差は中盤の急坂連続区間で縮小していく。
ケンメルベルグをクリアするエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) photo:Tim de Waeleレースを動かす大きなアタックは生まれないが、急坂とその後の横風区間によってメイン集団の人数は確実に減少。約70名に縮小したメイン集団が逃げを追いかけ、独走に持ち込んでいた元オランダチャンピオンのリヒハルトを残り15kmで飲み込んだ。
スプリントを繰り広げるエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ)やマルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ) photo:Tim de Waeleエティックス・クイックステップとカチューシャ、チームスカイが人数を揃えて集団先頭に上がり、エーススプリンターのポジションキープに勤しむ。残り3kmの時点でエティックス・クイックステップは6名、チームスカイとカチューシャ、ロット・ソウダルはそれぞれ3名を揃えて勝負に挑んだ。
集団スプリントで勝利したエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) photo:Tim de Waele主導権を握ったエティックス・クイックステップは、トニー・マルティン、マキシミリアーノ・リケーゼ、ファビオ・サバティーニを先頭で走らせてキッテルをリードアウト。サバティーニの懸命なリードアウトが終わると残り280mでキッテルが発進する。位置取りに失敗したリーダージャージのクリストフは後方からの追撃を強いられた。
総合リードを広げたアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) photo:Tim de Waele最終ストレートを先頭で突き進んだキッテルだったが、そのスリップストリームから残り100mで脱したヴィヴィアーニが並ぶ。「右斜め前から向かい風が吹くテクニカルなスプリントで、残り100mまで動かないことが重要だと分かっていた。スプリント開始のタイミングはバッチリだった」というヴィヴィアーニがフィニッシュ手前でキッテルを差し切った。
「イアン(スタナード)とクリスティアン(クネース)に守られて走り、最後はアンディ(フェン)とダニー(ファンポッペル)がキッテルの番手という完璧なポジションまで連れていってくれた。最終ストレートに差し掛かった時点で最高の位置取りだったと思う」というヴィヴィアーニがキッテルとのスピード勝負で勝利。今シーズン2勝目をあげた。
「トラック世界選手権以降、結果を残せていなかった自分にとって、これは大きな勝利。明日のステージでも勝利を狙うし、次なる目標であるシュヘルデプライスでも結果を残したい」と語るヴィヴィアーニは、シュヘルデプライスに集中するためにロンド・ファン・フラーンデレンを欠場する予定だ。
敗れたキッテルは「早めの仕掛けが必要だと判断してロングスプリントに持ち込んだ。ヴィヴィアーニに負けることは恥ではないけど、チームが強力なリードアウトでお膳立てしてくれていただけにとても残念だ。でもチームと自分が良い状態にあることを確認できた」とコメント。キッテルはシュヘルデプライスで再びヴィヴィアーニと対決する。
クリストフはステージ3位に終わったものの、ボーナスタイム4秒を加算して総合リード拡大に成功。アレクセイ・ルトセンコ(カザフスタン、アスタナ)から5秒、リエーベ・ヴェストラ(オランダ、アスタナ)から10秒のリードを得て最終日に挑むことに。デパンヌ・コクサイデ3日間レースの最終日は111.5kmのロードレースと14.2kmの個人タイムトライアルが行われる。
選手コメントはチーム公式サイトより。
デパンヌ・コクサイデ3日間レース2016第2ステージ
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) 5h01’04”
2位 マルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)
3位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)
4位 アモリー・カピオ(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
5位 アドリアン・プティ(フランス、コフィディス)
6位 ライモント・クレダー(オランダ、ルームポット・オラニエ)
7位 パオロ・シミオン(イタリア、バルディアーニCSF)
8位 マルク・サロー(フランス、FDJ)
9位 エリック・バスカ(スロバキア、ティンコフ)
10位 イワン・サヴィツキー(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)
125位 小石祐馬(日本、NIPPOヴィーニファンティーニ) +13’13”
個人総合成績
1位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) 9h23’24”
2位 アレクセイ・ルトセンコ(カザフスタン、アスタナ) +05”
3位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、アスタナ) +10”
4位 マッズ・ペデルセン(デンマーク、ストルティングサービス) +43”
5位 バート・ファンレルベルク(ベルギー、トップスポートフラーンデレン) +45”
6位 ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +46”
7位 リック・ツァベル(ドイツ、BMCレーシング) +48”
8位 トニ・マルティン(ドイツ、エティックス・クイックステップ) +49”
9位 ミカエル・モルコフ(デンマーク、カチューシャ) +50”
10位 アモリー・カピオ(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
ポイント賞
1位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)
山岳賞
1位 ロイック・フリーゲン(ベルギー、BMCレーシング)
スプリント賞
1位 ダニー・ファンポッペル(オランダ、チームスカイ)
チーム総合成績
1位 アスタナ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele








「イアン(スタナード)とクリスティアン(クネース)に守られて走り、最後はアンディ(フェン)とダニー(ファンポッペル)がキッテルの番手という完璧なポジションまで連れていってくれた。最終ストレートに差し掛かった時点で最高の位置取りだったと思う」というヴィヴィアーニがキッテルとのスピード勝負で勝利。今シーズン2勝目をあげた。
「トラック世界選手権以降、結果を残せていなかった自分にとって、これは大きな勝利。明日のステージでも勝利を狙うし、次なる目標であるシュヘルデプライスでも結果を残したい」と語るヴィヴィアーニは、シュヘルデプライスに集中するためにロンド・ファン・フラーンデレンを欠場する予定だ。
敗れたキッテルは「早めの仕掛けが必要だと判断してロングスプリントに持ち込んだ。ヴィヴィアーニに負けることは恥ではないけど、チームが強力なリードアウトでお膳立てしてくれていただけにとても残念だ。でもチームと自分が良い状態にあることを確認できた」とコメント。キッテルはシュヘルデプライスで再びヴィヴィアーニと対決する。
クリストフはステージ3位に終わったものの、ボーナスタイム4秒を加算して総合リード拡大に成功。アレクセイ・ルトセンコ(カザフスタン、アスタナ)から5秒、リエーベ・ヴェストラ(オランダ、アスタナ)から10秒のリードを得て最終日に挑むことに。デパンヌ・コクサイデ3日間レースの最終日は111.5kmのロードレースと14.2kmの個人タイムトライアルが行われる。
選手コメントはチーム公式サイトより。
デパンヌ・コクサイデ3日間レース2016第2ステージ
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) 5h01’04”
2位 マルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)
3位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)
4位 アモリー・カピオ(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
5位 アドリアン・プティ(フランス、コフィディス)
6位 ライモント・クレダー(オランダ、ルームポット・オラニエ)
7位 パオロ・シミオン(イタリア、バルディアーニCSF)
8位 マルク・サロー(フランス、FDJ)
9位 エリック・バスカ(スロバキア、ティンコフ)
10位 イワン・サヴィツキー(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)
125位 小石祐馬(日本、NIPPOヴィーニファンティーニ) +13’13”
個人総合成績
1位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) 9h23’24”
2位 アレクセイ・ルトセンコ(カザフスタン、アスタナ) +05”
3位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、アスタナ) +10”
4位 マッズ・ペデルセン(デンマーク、ストルティングサービス) +43”
5位 バート・ファンレルベルク(ベルギー、トップスポートフラーンデレン) +45”
6位 ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +46”
7位 リック・ツァベル(ドイツ、BMCレーシング) +48”
8位 トニ・マルティン(ドイツ、エティックス・クイックステップ) +49”
9位 ミカエル・モルコフ(デンマーク、カチューシャ) +50”
10位 アモリー・カピオ(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
ポイント賞
1位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)
山岳賞
1位 ロイック・フリーゲン(ベルギー、BMCレーシング)
スプリント賞
1位 ダニー・ファンポッペル(オランダ、チームスカイ)
チーム総合成績
1位 アスタナ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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