12月27日付けのガゼッタ・デッロ・スポルト紙がルーカ・パオリーニ(イタリア)のインタビューを掲載。コカインの使用や睡眠薬に依存していた事実を告白した。「スポーツ選手としてだけではなく、人間として生まれ変わった」と語っている。



ヘント〜ウェヴェルヘムで勝利したルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ)ヘント〜ウェヴェルヘムで勝利したルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ) photo:Tim de Waele7月7日のツール・ド・フランス第4ステージ後に行われたドーピング検査で、パオリーニのコカイン陽性が発覚。採取されたサンプルの中からコカインの代謝物であるベンゾイルエクゴニンが検出された。UCIはパオリーニを暫定的に出場停止処分にし、カチューシャはツールのメンバーからパオリーニを外している。

ルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ)ルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ) photo:Kei Tsuji12月16日にUCIはパオリーニの処分をUCIアンチドーピング判事に委ねると発表したばかり。近々パオリーニの処分が発表されると見られている。

陽性発覚当初は自身のTwitterで「コカインを使ったことなんて一度もない」と否定していたパオリーニだったが、処分の決定を待つ中で行われたガゼッタ紙のインタビューで過去のコカイン使用を認めた。同時にパオリーニは睡眠薬に依存していたことも打ち明けている。

「睡眠薬に囚われていた」と当時を振り返るパオリーニ。睡眠薬の依存は、兄弟が亡くなった2004年に始まったと語っている。薬物への依存がやがてコカインにつながった。

7月のコカイン陽性以降、薬物依存症外来に通って解毒とリハビリを続けていたパオリーニは「スポーツ選手としてだけではなく、人間として生まれ変わった。コカインの一件を受けて、人間性を取り戻せたんだ。真人間になるために対価を払わなければならないのであれば、もちろんその事実を受け入れる。全ての責任を負い、言い訳を探すことはしない。他の人々が同じ過ちを犯さないようにこの話を公にしたいと思ったんだ」と、薬物依存を断ち切ったことを強調した。

出場停止処分が下った場合は、引退の道を選択する可能性が高い。現在38歳のパオリーニはその去就について言明していない。

text:Kei Tsuji

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