2009年9月20日、滋賀県草津市にある立命館大学草津キャンパスにおいてCATEYE Cup秋季Ritsクリテリウム、通称「秋リッツ」が開催され、C1は終盤に飛び出して独走した岡崎陽介(トラクターRC)が優勝。全日本学生ロードレースシリーズ第6戦は中根英登(中京大学)が落車しながらもポイントトップで優勝した。

C1 1周目からアタックを仕掛ける田畔嘉人(フカダまじりんぐ)C1 1周目からアタックを仕掛ける田畔嘉人(フカダまじりんぐ) photo:Kei Tsuji秋晴れの立命館大学草津キャンパスで今年も秋リッツが開催された。リッツは年に二回、春と秋に開催される関西の名物レースで、C1からC5、キッズレースまでカテゴリーは多岐に渡る。今年も全日本学生RCSロードレースシリーズ第6戦が併催された。

コースは立命館大学草津キャンパス構内を回る高低差10mほどの2.1km周回。しかし大学施設の増設工事によって最終ストレートの距離が短縮。そのため、今大会からスタートとゴール地点ともに従来の反対側に移された。

C1 先頭を2人で逃げ続ける秋山尚徳(TEAM DARK BLUE)と小渡健悟(ストラーダレーシング/まんま)C1 先頭を2人で逃げ続ける秋山尚徳(TEAM DARK BLUE)と小渡健悟(ストラーダレーシング/まんま) photo:Kei Tsuji最高カテゴリーのC1は序盤から田畔嘉人(フカダまじりんぐ)らが積極的にアタックを仕掛けたが決まらず、集団一つのまま周回を重ねて行く。何度か複数名の逃げグループが形成されたが、決定的なリードを奪う前に吸収された。

レースが動いたのは中盤。アタックに伴うペースアップで集団が大きく2つに割れ、14名が先行する展開に。メンバー2人(岡崎と大永)を残したトラクターRCが積極的にこの先頭グループのペースを上げると、徐々に後続の第2集団とのタイム差は拡大。ここで出遅れた選手が先頭に追いつくことはもう無かった。

C1 井上人志(クラブシルベスト)らが積極的に追走グループのペースを上げるC1 井上人志(クラブシルベスト)らが積極的に追走グループのペースを上げる photo:Kei Tsuji徐々にリードを広げた先頭グループから飛び出したのは、前週の舞洲クリテJCF登録レースで逃げた秋山尚徳(TEAM DARK BLUE)と、同じ舞洲クリテの実業団レース(BR1)で逃げに乗りながらも落車でリタイアした小渡健悟(ストラーダレーシング/まんま)の2名。

秋山と小渡は12名の追走グループから10秒のリードを得て周回を重ねたが、ゴールまで2周回を残して吸収。すると、諦めない小渡が再び飛び出して独走。これには岡崎陽介(トラクターRC)が合流し、先頭2名で5秒リードして最終周回に突入した。

C1 小渡を千切り、集団を振り切ってゴールする岡崎陽介(トラクターRC)C1 小渡を千切り、集団を振り切ってゴールする岡崎陽介(トラクターRC) photo:Kei Tsujiやがて最終周回でそれまで積極的に逃げていた小渡が千切れ、岡崎の独走状態に。追走グループは追いつかず、岡崎がそのまま先頭でゴール。3秒遅れの2位争いは井上人志(クラブシルベスト)が制した。

C2は人数の多さから年齢別にカテゴリー分け。昨年春リッツのC1で優勝している山崎敏正(クラブシルベスト)は「午後から用事があるので時間の都合により」C2Highに出場。山崎店長は序盤からレースを引っ張り、集団スプリントを制して優勝した。

全日本学生RCS第6戦 先頭グループを形成する中村弦太(京都産業大学)や福田高志(大阪経済大学)や全日本学生RCS第6戦 先頭グループを形成する中村弦太(京都産業大学)や福田高志(大阪経済大学)や photo:Kei TsujiC2Lowは村田拓也(team COLONDACO)が集団スプリントを制し、チームメイトの服部昇平が2位に入ってワンツー勝利を飾っている。

併催の全日本学生ロードレースシリーズ第6戦は、2周回ごとに設定されたポイントの獲得数によるポイントレース形式。

全日本学生RCS第6戦 最終スプリントを制した中根英登(中京大学)全日本学生RCS第6戦 最終スプリントを制した中根英登(中京大学) photo:Kei Tsuji序盤から中根英登(中京大学)や中村弦太(京都産業大学)、福田高志(大阪経済大学)がポイントを重ねていく。レース中盤に中根はパンクと落車に見舞われたが、ニュートラル措置により集団に復帰した。

3倍の高得点が与えられる最終ゴールスプリントを前に、それまでの獲得ポイントは中根が16ポイント、福田が15ポイント、中村が12ポイント。

最後の集団スプリントで松井響(立命館大学)や廣浦典也(京都産業大学)を下し、先頭で15ポイントを獲得したのは中根。チームメイトのいないアウェーの状況で、中根が地元関西勢を打ち破り、完勝した。

その他のレースの模様はフォトギャラリーをご覧下さい。


カテゴリー1(2.1km x 20周)※正式なリザルトが発表されていないため暫定の順位
1位 岡崎陽介(トラクターRC)
2位 井上人志(クラブシルベスト)+03"
3位 近江忠仁(TEAM☆ルパン)
4位 大永剛志(トラクターRC)
5位 太田貴明(ストラーダレーシング)
6位 小嶋洋介(TEAM DARK BLUE)
7位 福田智仁(城東工業高校)
8位 野田明宏(TEAMまるいちエヴァディオ)
9位 笹井秀治(MASSA-FOCUS-OUTDOOR-PRODUCTS)
10位 田畔嘉人(フカダまじりんぐ)

全日本学生RCS第6戦・立命館クリテリウムラウンド(2.1km x 18周)
1位 中根英登(中京大学)31pts
2位 福田高志(大阪経済大学)22pts
3位 中村弦太(京都産業大学)20pts
4位 廣浦典也(京都産業大学)15pt
5位 松井響(立命館大学)12pts
6位 吉浦満(京都大学)10pts
7位 丹後彰馬(京都産業大学)10pts
8位 中村龍太郎(信州大学)8pts
9位 白崎孝紀(同志社大学)7pts
10位 山森雅也(京都産業大学)6pts

カテゴリー2High(2.1km x 12周)
1位 山崎敏正(クラブシルベスト)40'29"
2位 鈴木雅彦(Team-DADDY)
3位 轟和則(CSヤマダ)

カテゴリー2Low(2.1km x 12周)
1位 村田拓也(team COLONDACO)37'49"
2位 服部昇平(team COLONDACO)
3位 長谷川将(リベールレーシング)

text&photo:Kei Tsuji