土曜のクリテリウム、日曜のロードレースと共に過去最高の観客動員数を記録したジャパンカップより、今大会を走ったプロバイクを紹介。Vol.1では新城幸也、ランプレ・メリダ、キャノンデール・ガーミンのバイクをピックアップします。



新城幸也(日本ナショナルチーム/ユーロップカー) コルナゴ V1-r

新城幸也(日本ナショナルチーム/ユーロップカー)のコルナゴ V1-r新城幸也(日本ナショナルチーム/ユーロップカー)のコルナゴ V1-r
今回は日本ナショナルチームの一員として出場。日曜のロードレースでは自身初のジャパンカップ表彰台獲得で宇都宮をわかせた新城幸也(ユーロップカー)。今シーズンはコルナゴがフェラーリと再びタッグを組み開発した1台で、軽量かつエアロ性能にも優れるオールラウンドモデル「V1-r」をメインに使用している。

メインコンポーネントは、カンパニョーロSUPERRECORD EPS。クランクは新型の4アーム仕様で、フロントディレーラーには、チェーンキャッチャーが取り付けられている。コンポーネントと同様にホイールも同じくカンパニョーロのサポートを受け、ワイドリムを新たに採用しフルモデルチェンジとなったBORA ULTRA 35をチョイス。組み合わせるタイヤはトラディショナルなトレッドパターンを持つハッチンソンのプロ供給専用モデル「PRO TOUR SUPERLIGHT」だ。

セライタリアSLRも新城が長年使い続けるパーツの1つだセライタリアSLRも新城が長年使い続けるパーツの1つだ ハンドルは長年使用し続けるデダ・エレメンティのステム一体式モデル「ALANERA」ハンドルは長年使用し続けるデダ・エレメンティのステム一体式モデル「ALANERA」

ホイールはワイドリムを採用しフルモデルチェンジとなったBORA ULTRA 35ホイールはワイドリムを採用しフルモデルチェンジとなったBORA ULTRA 35 メインコンポーネントは、カンパニョーロSUPERRECORD EPSメインコンポーネントは、カンパニョーロSUPERRECORD EPS

タイヤはトラディショナルなトレッドパターンを持つハッチンソンのプロ供給専用モデルPRO TOUR SUPERLIGHTタイヤはトラディショナルなトレッドパターンを持つハッチンソンのプロ供給専用モデルPRO TOUR SUPERLIGHT フロントディレーラーにはチェーンキャッチャーが装着されているフロントディレーラーにはチェーンキャッチャーが装着されている


デダ・エレメンティのステム一体式ハンドル「ALANERA」と、セライタリア「SLR」サドルは、共に新城の定番のセットアップ。その他、サイクルコンピューターはシグマ、ペダルはルックKeO Blaed 2、ボトルケージはタックスDevaとなっている。



ランプレ・メリダ メリダ SUCLTURA CF4、REACTO EVO

ヤン・ポランク(スロベニア、ランプレ・メリダ)のメリダ SUCLTURA CF4ヤン・ポランク(スロベニア、ランプレ・メリダ)のメリダ SUCLTURA CF4   
ディエゴ・ウリッシ(イタリア)ら多くの選手がエアロロードのREACTO EVOを使用したディエゴ・ウリッシ(イタリア)ら多くの選手がエアロロードのREACTO EVOを使用した スタジエのエドワルド・ラヴァージ(イタリア)を現所属チームのバイクを駆った。スタジエのエドワルド・ラヴァージ(イタリア)を現所属チームのバイクを駆った。


ロードレースでディエゴ・ウリッシ(イタリア)が2位、ヤン・ポランク(スロベニア)が5位と今シーズンの勢いそのままにジャパンカップでも結果を残したランプレ・メリダ。バイクはポランクが新型となった「SUCLTURA CF4」を、ウリッシ、ヌエーレ・モーリ(イタリア)、フェン・チュンカイ(台湾)の3名がエアロロード「REACTO EVO」を選択。また、スタジエのエドワルド・ラヴァージ(イタリア)は現所属チームのコルパックが使用するリドレーのオールラウンドモデル「HELIUM」を駆った。

コンポーネントは、シマノDUAR-ACE Di2をメインとし、クランク周りはスペインのローターを採用。ポランクのバイクには楕円チェーンリング「Q-Rings」と、シャフトにセンサーを内蔵した新型パワーメータ―「inPower」がアッセンブルされていた。なお、ポランク以外の来日メンバーは真円チェーンリング「no-Q」を選択している。

シートクランプは万全を期して2重にシートクランプは万全を期して2重に ハンドルとステムはFSAで統一ハンドルとステムはFSAで統一

エリートの新型ボトルゲージ「CUSTOM RACE PLUS」のプロトタイプが取り付けられていたエリートの新型ボトルゲージ「CUSTOM RACE PLUS」のプロトタイプが取り付けられていた ワイドリムを採用したフルクラムの新型ホイールSpeed 40Tワイドリムを採用したフルクラムの新型ホイールSpeed 40T

センサーをシャフトに内蔵したローターの新型パワーメーター「InPower」を使用センサーをシャフトに内蔵したローターの新型パワーメーター「InPower」を使用 ポランクは楕円式チェーンリングQ-Ringsをチョイスポランクは楕円式チェーンリングQ-Ringsをチョイス


ホイールはフルクラムで、従来よりラインアップされる「Racing Speed XLR」の50mmハイトと35mmハイトに加え、40mmハイトのワイドリムを採用した新型の「Speed 40T」も使用されていた。なお、ホイ―ルのデカールは全てチームカラーの1つであるグリーンの特別仕様に換装済み。タイヤは市販品よりもソフトなコンパウンドを使用したプロ供給専用のコンチネンタルCOMPETITON PROLTDだ。

ハンドル、ステム、シートポストはFSAのカーボン製最上位グレード「K-Force」シリーズをメインとしながら、好みに合わせてアルミ製ハンドルを選択するライダーも。また、シートクランプは万全を期して2重に。ポランクのバイクにはエリートの新型ボトルゲージ「CUSTOM RACE PLUS」のプロトタイプが取り付けられていた。



キャノンデール・ガーミン キャノンデール SUPERSIX EVO Hi-Mod

ルーベン・ゼプントケ(ドイツ、キャノンデール・ガーミン)のキャノンデール SUPERSIX EVO Hi-Modルーベン・ゼプントケ(ドイツ、キャノンデール・ガーミン)のキャノンデール SUPERSIX EVO Hi-Mod
ネイサン・ハース(オーストラリア、キャノンデール・ガーミン)は1人だけ何故か旧型のバイクを使用ネイサン・ハース(オーストラリア、キャノンデール・ガーミン)は1人だけ何故か旧型のバイクを使用 もちろん、サイクルコンピューターはガーミン。意外にも多くの選手が大型ディスプレイを備えるEdge1000を使用もちろん、サイクルコンピューターはガーミン。意外にも多くの選手が大型ディスプレイを備えるEdge1000を使用


2度のジャパンカップ覇者であるネイサン・ハース(オーストラリア)をエースに、若手中心のメンバー構成で来日したキャノンデール・ガーミン。もちろんバイクはキャノンデールで、多くのメンバーが新型となった「SUPERSIX EVO Hi-Mod」を駆った。

コンポーネントは、シマノDURA-ACE Di2をメインとし、クランクはキャノンデール純正のHollowgram SiSL2に、FSAのチェーンリングという組み合わせとしている。一方で、何故か1人だけ旧型フレームを使用していたハースのバイクには、機械式のDURA-ACEがアッセンブルされていた。細かな部分では、ヘッドチューブにあるブレーキケーブルの挿入口に蛇腹状のアウターケーブルを配し、レバーの引きを軽くしている。

ホイールはマビックCOSMIC CARBON 40TホイールはマビックCOSMIC CARBON 40T ハースのバイクにはファンからもらったステッカーが貼られていたハースのバイクにはファンからもらったステッカーが貼られていた

タイヤもマヴィックのサポートを受けるものの、トレッドパターンは市販品にはないものだタイヤもマヴィックのサポートを受けるものの、トレッドパターンは市販品にはないものだ クランクはSRM仕様のHollowgram SiSL2クランクはSRM仕様のHollowgram SiSL2


サイクルコンピューターはもちろんガーミンEdgeシリーズとされており、意外にも多くの選手が大型ディスプレイを備えるハイエンドの「Edge1000」をチョイス。ただ、パワーメーターはサポートを受けるガーミンのペダル式モデル「Vector」ではなくSRMを装着する。

ホイ―ルはマヴィックのサポートを受け「COSMIC CARBON 40T」をメインとした。一方、タイヤもマヴィックのサポートを受けるものの、トレッドパターンを見るに他社製品をロゴを張り替えて使用しているよう。また、ブレーキパッドはマヴィックが純正としているスイスストップではなく、見た目から察するにシマノ製と思われる。

シマノのクリート固定ボルトをゼッケン台座用として使用するシマノのクリート固定ボルトをゼッケン台座用として使用する ハースのバイクには機械式のコンポーネントが取り付けられていたハースのバイクには機械式のコンポーネントが取り付けられていた

マヴィック純正のスイスストップではなく、シマノ製と思わしきブレーキパッドを使用するマヴィック純正のスイスストップではなく、シマノ製と思わしきブレーキパッドを使用する レバーの引きを軽くするために、蛇腹式のアウターケーブルを配したレバーの引きを軽くするために、蛇腹式のアウターケーブルを配した


ハンドル、ステム、シートポストはチームカラーのグリーンを差し色としたFSAのカーボン製最上位グレード「K-Force」シリーズで統一。その他、サドルはフィジーク、ボトルゲージがアランデールとしている。



text&photo:Yuya.Yamamotono