美しいリグーリア海沿いの田舎町ライグエリアを舞台に開催された第46回トロフェオ・ライグエリア(UCI1.1)。上りで縮小した集団によるスプリントで、フィリッポ・ポッツァート(イタリア、カチューシャ)を破ったフランチェスコ・ジナンニ(イタリア、ディキジョヴァンニ)が優勝を飾った。

美しいリグーリア海を望む美しいリグーリア海を望む photo:CorVosジェノヴァの西80kmに位置するライグエリア。サンレモにも近いこの田舎町をスタート&ゴールとするトロフェオ・ライグエリアは、海沿いの平坦路と内陸部の山岳地帯を駆け抜ける。中盤にジネストロ峠やパラヴェンナ峠などが登場する183kmの山岳コースだ。

かつてはライグエリアでシーズンをスタートする選手も多く、優勝者リストにはランス・アームストロング(アメリカ)やダニーロ・ディルーカ(イタリア)、さらにはジュセッペ・サロンニ(イタリア)やエディ・メルクス(ベルギー)らが名を連ねている。

内陸部の山岳地帯を進む内陸部の山岳地帯を進む photo:CorVos2009年2月21日に開催された第46回大会は、マキシム・ベルコフ(ロシア、ISD)とオリヴィエ・カイセン(ベルギー、サイレンス・ロット)の2人が、最大8分40秒のリードを稼ぎ出して逃げる展開。中盤の山岳ポイントでミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ディキジョヴァンニ)が集団から飛び出すと、序盤から逃げる2名を抜いて先頭に立った。

スカルポーニは独走のままゴール地点ライグエリアにやってきたが、ラスト600mで吸収。最後は27名に縮小した集団によるスプリント勝負に持ち込まれた。

両手を挙げてゴールするフランチェスコ・ジナンニ(イタリア、ディキジョヴァンニ)両手を挙げてゴールするフランチェスコ・ジナンニ(イタリア、ディキジョヴァンニ) photo:CorVosルタ・デル・ソルでステージ2勝を飾ったばかりのダヴィデ・レベッリン(イタリア、ディキジョヴァンニ)に発射され、ラスト250mから先頭に立ったのは24歳のジナンニだ。ポッツァートを抑え込んだジナンニは、両手を挙げてゴールに飛び込んだ。

ジナンニは「有能なスプリンターを破って、ライグエリアに先頭でゴールするなんて。これは素晴らしい勝利」と喜びのコメントを残している。スカルポーニの逃げが有利なスプリントをもたらしたことは間違いない。シーズン序盤から勝ち星を重ねるディキジョヴァンニが、イタリアンレースを征服した。

スプリントに敗れたポッツァートは「昨年よりも調子はいいが、またまた2着だ。レース終盤にチームメイトはクリモフしかいなかったから、不利なスプリントになった。この先ミラノ〜サンレモ、フランドル、パリ〜ルーベに向けてティレーノ〜アドリアティコで調子を上げていくよ」と、悔しさを見せながらも今後のビッグレースへの意気込みを語っている。

イタリア・ガゼッタ紙より

トロフェオ・ライグエリア2009結果
1位 フランチェスコ・ジナンニ(イタリア、ディキジョヴァンニ)4h33'02"
2位 フィリッポ・ポッツァート(イタリア、カチューシャ)
3位 エンリコ・ロッシ(イタリア、チェラミカフラミニア)
4位 フランシスコホセ・ベントソ(スペイン、アルミオオロ)
5位 アレッサンドロ・バッラン(イタリア、ランプレ)
6位 ダニエーレ・ピエトロポッリ(イタリア、LPRブレークス)
7位 スティーブ・クミングス(イギリス、バルロワールド)
8位 サイモン・クラーク(オーストラリア、アミーカチップス)
9位 パスクアーレ・ムート(イタリア、ミケ)
10位 ステファノ・ガルゼッリ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)

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