「まだ、信じられない」とは初のグランツール出場で劇的な勝利を飾ったアレクシ・グジャール(フランス、AG2Rラモンディアール)。総合リードを拡大したトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)は「タイム差を稼ぐことができ満足。しかし、明日はハードな1日になるだろう」と語っています。



ステージ優勝のアレクシ・グジャール(フランス、AG2Rラモンディアール)

ステージ優勝のアレクシ・グジャール(フランス、AG2Rラモンディアール)ステージ優勝のアレクシ・グジャール(フランス、AG2Rラモンディアール) photo:CorVos
アレクシ・グジャール(フランス、AG2Rラモンディアール)がステージ優勝。チームに久々の勝利をもたらしたアレクシ・グジャール(フランス、AG2Rラモンディアール)がステージ優勝。チームに久々の勝利をもたらした photo:CorVos
ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)から先行するトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)から先行するトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) photo:CorVos1日を通してレースをコントロールすることができた。そして、最終盤では20名のメイン集団の中にローソン・クラドック(アメリカ)とジョン・デゲンコルブ(ドイツ)とあわせて3名を残せた。本当にチームは良い働きをしてくれた。レース序盤は僕達のチーム力に疑念を持つ声が大きかったけど、今僕達は強力であることを示せている。今日のステージでは最後の登りまで完璧に導いてくれたからこそ、総合でリードを拡大できた。

僕自身のコンディションは良好だ。もちろん疲れてはいるけど、ライバルたちはより疲労が溜まっている様に見えた。そこで最後に抜けだしてみたら、総合で3秒のタイム差を稼ぐことができたんだ。今の状況では1秒1秒が結果を大きく左右することになるから、この結果には満足している。

僕達は今一度冷静になって、チームの強みを信じ、明日の戦略を練らなくてはならない。明日で勝負が決するステージになると同時に、僕にとってはとてもハードな1日になるだろう。

序盤に落車し、怪我を追ったファビオ・アル(イタリア、アスタナ)。怪我の具合は如何に序盤に落車し、怪我を追ったファビオ・アル(イタリア、アスタナ)。怪我の具合は如何に photo:A.S.O.マイヨコンビナーダはホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)の手にマイヨコンビナーダはホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)の手に photo:A.S.O.チームメイトのアルについて語るルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ)

ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)には、まだブエルタを制す可能性が残されている。アルの総合優勝のために僕たちに必要なのは、良い戦略とフレッシュな脚、そして少しの幸運だ。

マイヨコンビナーダとマイヨプントスを着るホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)

ダニエル・モレノ(スペイン)が、ドゥムランと共にフィニッシュできた点は良かった。モレノはただ一人デゥムランについていくことができ、そしてこのブエルタでは総合10位以内でのフィニッシュを目指している。僕自身、最後は思う様にリズムが取れず上手く走れなかったけど、幸運なことに石畳に苦しめられたのは僕だけではない様だ。今日の結果以上にドゥムランとのタイム差を縮めることは無理だった。

先週よりわずかにコンディションが落ちているし、明日もハードなステージだけど、今日より僕の脚質にあっていると思う。4つの登りと4つの下りがある。コンディションが上向きになることを期待しつつ、明日はアタックしようと考えている。

今日ファビオ・アルがクラッシュしたように、まだ様々なことが起こる可能性がある。レ―スを面白くするためにも、アルにはしっかりと回復してもらいたい。そして、明日は天気によっても展開が変わってくるかもしれない。予報では雨らしいからね。

明日のステージで総合成績アップを狙うラファル・マイカ(ティンコフ・サクソ)

ステージ終盤は、決して容易では無かった。最後の2級山岳からフィニッシュにかけては横風が強く、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が数回に渡ってアタックを繰り返し、その度に数秒差を築いていたからね。その結果、集団は常に長く伸びている状態になった。

積極的に動いたモビスター勢。チーム総合首位を獲得した積極的に動いたモビスター勢。チーム総合首位を獲得した photo:A.S.O.スタート直前にチームメイトに冷たいボトルを運んできた新城幸也(日本、ユーロップカー)スタート直前にチームメイトに冷たいボトルを運んできた新城幸也(日本、ユーロップカー) photo:Miwa.Iijima最後の登りに突入した順番と、フィニッシュラインを通過した順番はほぼ同じだったね。しかしながら、パウェル・ポルヤンスキー(ポーランド)が前方で素晴らしい働きをしてくれたからこそ、アヴィラの登りでバルベルデを捉えることができた。もちろん、明日はより一層ハードな1日になるだろう。マドリードを前に、僕達はどこかで攻撃を仕掛けなくてはならないね。

アタックを繰り返し総合争いを活性化させたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

もし、何も失うものが無かったとしたら、アタックを繰り返しつづける。このブエルタで、僕は総合を狙えなくなってしまったけど、このままではダメだと思い、今日はアタックを繰り返した。もちろん、明日だってアタックにアタックを重ねていくつもりさ。

66位でフィニッシュした新城幸也(日本、ユーロップカー)

調子が良いので、今日は逃げに乗りたかった。うまくいかなかったので、自分は総合上位のチームメイトのプロテクトに徹した。明日は最後の山岳。残りのステージも最後まで集中して走ります。

選手コメントは各チーム公式サイト、ならびにTeamユキヤ通信より。

text:Yuya.Yamamoto

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