最大の山場、難関山岳3連戦を迎えたブエルタ・ア・エスパーニャ。逃げ切りを決めたアレッサンドロ・デマルキや、熾烈な勝負を繰り広げた総合上位陣のコメントを紹介します。



ステージ優勝を飾ったアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、BMCレーシング)

シャンパンを開けるアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、BMCレーシング)シャンパンを開けるアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、BMCレーシング) photo:CorVos
アレッサンドロ・デマルキ(イタリア、BMCレーシング)らが快調に逃げるアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、BMCレーシング)らが快調に逃げる photo:CorVos少しの運とベストなタイミング、そしてその瞬間にエネルギーが溜まっていたので攻撃を仕掛けることができた。逃げメンバーの中で自分が最強だとは思わなかったので、勝利はラッキーだよ。ブエルタでステージを勝てるとは思わなかったし、今日は難易度が高かったし、全てが上手く運んだ。素晴しい気分さ。

「ギブアップ寸前だったが持ち直すことができた」サルヴァトーレ・プッチオ(イタリア、チームスカイ)「ギブアップ寸前だったが持ち直すことができた」サルヴァトーレ・プッチオ(イタリア、チームスカイ) photo:CorVos(アタック合戦が初めってからは)皆が自分のことを見ていた(逃げを追わなかった)ので、自分から逃げを潰すという大変な仕事を買って出る必要があった。そこからアタックする瞬間を待ちに待ったよ。

ステージ2位 サルヴァトーレ・プッチオ(イタリア、チームスカイ)

「逃げグループ内は上手く協調できていた」「逃げグループ内は上手く協調できていた」 (c)A.S.O.逃げに誰かを加えるのは常に僕らの作戦の一つ。今日は僕がその責を負うことにした。スタートから一時間半アタック合戦が続いて、何回かチャレンジした。最終的に逃げに乗ることができて良かった。僕らは脚が揃っていたし、ローテーションも上手く回っていた。誰も総合順位が高い選手がいなかったので今日はチャンスがあると思っていた。残り4kmでアタック合戦が始まるまではずっと良いペースを刻むことができていたんだ。

勝負が始まってすぐ脱落し、ギブアップ寸前だった。でも"ノー!まだ続けなきゃ!"と思い直した。ガブリエル(ラッシュ)監督もチームカーから檄を飛ばしてくれたし、211kmも走って残り4kmの段階で千切れるわけにはいかなかった。そこから力の限り追い込んだけれど、デマルキに残り800mでやられてしまった。最終盤は本当に勾配がキツかった。

もちろんクリスにはブエルタを走り続けて欲しかったが、反対に僕らが自由に走ることができるようになった。残りのステージも優勝できるようチャンスを狙っていくし、当然ミケルのためにも全力で走るよ。もっとレースをかき回して、エキサイティングな展開にしたい。

ステージ3位のホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター)

自分にとって"スーパー"な日では無かったし、登坂もキツすぎた。でも僕にチャンスを与えてくれたチームや監督、チームメイトのために集中できたし、追い込めもした。でも今日はデマルキが強すぎた。でも間違いなくまたチャンスを狙っていく。

自分の得意分野はスプリント。みんな僕のことをスプリンターとして評価するけれど、いつも自分が発言しているように僕はオールラウンダーでもある。どんな状況でも力を発揮できるし、アシストとしても働ける。このブエルタではナイロやバルベルデのために働き、今日は自分のチャンスを狙いにいった。これはオールラウンダーだからできることだ。

アンドラのステージまでナイロは体調不良に苦しんでいたけれど、今朝の時点では良く回復できている。山では良いパフォーマンスを見せていたし、チームにとって朗報さ。

総合2位、ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)

今日は上り勾配のキツいところで思っていた以上に調子が良かった。それまではバッド・デイで苦しい展開が続き、タイムをかなり失ってしまうだろうと思っていたんだ。アスタナは一日を通して先頭を牽き、最後の登りでもハイペースを崩すことが無かった。アルがアタックした時には付き切れしてしまうことが怖かった。だから無理して追わなかったし、そこで少し休むことができた。こうしてバッド・デイを消化でき、最終盤はアルよりも上手く立ち回れていた。ブエルタはまだ終わっていないし、自分向きのステージが幾つかある。でも一方でタイムトライアルではライバルから遅れを取るだろう。攻撃的に残るステージを走りたい。

総合3位、マイヨコンビナーダのトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)総合3位、マイヨコンビナーダのトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) photo:CorVos総合3位、マイヨコンビナーダのトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)

総合8位、マイヨプントスのエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ)総合8位、マイヨプントスのエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) photo:CorVos今日は良く走れた。とても調子が良い訳ではなかったがロスを最小限に留めることができた。

総合8位、マイヨプントスのエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ)

今日は疲れた。距離も長かったし、最後はアスタナが刻むペースがとても速く非常にキツかった。アスタナは強い。信じられないよ。今日は世界最高峰の選手達と一緒に走ることができていたので嬉しい。チームも全力でサポートしてくれたし、今一番大切なのは、このまま総合順位を守ることだ。

総合9位のナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) 

ここ数日は本当に苦しめられたけれど、徐々に身体の反応も回復してきている。まだ胃痛が強く残っていて、機能していない感じもある。全快では無いけれど今日は脚の調子も良く、調子は上向きだ。まだステージが多く残っていることに加えて回復する時間もある。脚が戻ればチーム力も活きてくるし、表彰台争いに加わることができると思う。まだまだブエルタに可能性はある。

98位でフィニッシュした新城幸也(ユーロップカー)

98位でフィニッシュした新城幸也(ユーロップカー)98位でフィニッシュした新城幸也(ユーロップカー) photo:Miwa Iijima
「明日、明後日とさらにきついステージが続くので今日は回復に努めた。登りに強いファブリスとローマンがしっかり前でゴールしてくれたので、良かった。明日はどこまで回復していかによって走りが変わるので、しっかり回復していることを願って休みます」

選手コメントは各チーム公式サイト、ならびにTeamユキヤ通信より。

text:So.Isobe
photo:CorVos


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