ツール・ド・フランスでクリス・フルームの総合優勝を支えたリッチー・ポート(オーストラリア)がチームスカイを離れる。2016年シーズンはBMCレーシングの一員として活動することが決まった。



マイヨジョーヌを牽引するリッチー・ポート(オーストラリア、チームスカイ)マイヨジョーヌを牽引するリッチー・ポート(オーストラリア、チームスカイ) photo:Tim de Waele


リッチー・ポート(オーストラリア、チームスカイ)リッチー・ポート(オーストラリア、チームスカイ) photo:TDWsport「正式にリッチーをBMCレーシングに迎えることをここに発表する」。BMCレーシングのジム・オショウィッツGMはプレスリリースの中でリッチー・ポートの加入を明らかにした。「リッチーの加入は戦力だけでなく豊かな経験をチームにもたらしてくれるだろう」。契約期間などの詳細は明らかにされていない。

2010年ジロ・デ・イタリアでマリアビアンカ(ヤングライダー賞)を獲得したリッチー・ポート(オーストラリア、当時サクソバンク)2010年ジロ・デ・イタリアでマリアビアンカ(ヤングライダー賞)を獲得したリッチー・ポート(オーストラリア、当時サクソバンク) photo:Kei Tsuji2012年から4年間チームスカイに所属したポートは、2015年のパリ〜ニース、ボルタ・ア・カタルーニャ、ジロ・デル・トレンティーノで総合優勝。エースとして挑んだジロ・デ・イタリアは落車の影響でリタイアに終わったものの、7月のツールでは山岳アシストとしてフルームの右腕を担った。

移籍を決めたポートは「実は4年前にもBMCレーシングへの移籍を考えたことがある。もちろん難しい決断だったけど、正しい判断だったと思う。BMCレーシングはカデル・エヴァンスの遺伝子が息づくチームであり、彼が現役の時はオーストラリアチームのようだった。常にオーストラリア人選手が多く所属しており、現在でもローハン・デニスや、自分と同じタスマニア出身のキャンベル・フレークモアが所属。オーストラリアフレーバーの香るチームだ」とコメントしている。

ポートの目標は「勝ち続けること」。パリ〜ニースやボルタ・ア・カタルーニャで連覇し、そしてツールを目標に掲げる。現在エースを担うティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ)との関係については「彼との協力体制は上手く機能するだろう。自分にチャンスが回ってくるチームで走ることが今から楽しみだ」と語っている。ツールではヴァンガーデレンと力を合わせてフルームに立ち向かう。

text:Kei Tsuji