6月7日、ロンドンのリーヴァレー・ヴェロパークでブラドレー・ウィギンズ(イギリス)がアワーレコードに挑戦。アレックス・ダウセット(イギリス)の記録52.937kmを1,589m上回る54.526kmを叩き出しました。



リーヴァレー・ヴェロパークでアワーレコードに挑戦したブラドレー・ウィギンズ(イギリス)リーヴァレー・ヴェロパークでアワーレコードに挑戦したブラドレー・ウィギンズ(イギリス) photo:Pinarello


54.526kmのアワーレコードを樹立したブラドレー・ウィギンズ(イギリス)54.526kmのアワーレコードを樹立したブラドレー・ウィギンズ(イギリス) photo:UCIアワーレコード挑戦の舞台となったのは、2012年ロンドン五輪で使用されたロンドン・リーヴァレー・ヴェロパーク(250mヴェロドローム)。元アワーレコード保持者で、ウィギンズの幼少期からのヒーローであるミゲール・インデュラインが見守る中での挑戦となった。

ウィギンズは100周回(25km)を終えた時点で54.612kmペース。残り2分を切った時点でダウセットの52.937kmを上回り、最終的に1,589m記録を伸ばして54.526kmで1時間の挑戦を終えた。他の追随を許さない55kmオーバーの目標には届かなかったが、「挑戦を終えることが出来て嬉しく思う。おそらく出産の痛みに限りなく近い苦痛だった。拷問だった」とウィギンズはコメントしている。

ツール・ド・フランス優勝者によるアワーレコード達成はルシアン・プティブルトン、ファウスト・コッピ、ジャック・アンクティル、エディ・メルクス、ミゲール・インデュラインに続く史上6人目の快挙。「これまでも今でもレジェンドたちに自分を照らし合わせている。彼らの仲間入りを果たすことが出来て嬉しい。そこに至るまでに多大な度胸が必要だった。とにかくタフだった」。

2014年のUCIルール改訂後、アワーレコードに挑戦したのはウィギンズが8人目、更新は今回が5回目。UCIのブライアン・クックソン会長は「ブラドレー・ウィギンズの走りはインプレッシブだった。ロンドン五輪を思い起こさせる雰囲気の中、UCIアワーレコードは達成された。54.526kmというずば抜けた記録はブラッドや彼を支えたチームが誇りにすべきもの。選手を極限まで追い込む60分間の闘いに今後も多くの選手が挑戦することを望んでいる」とコメントしている。

今後ウィギンズはチームウィギンズのメンバーとしてロードレースに出場しながら、2016年のリオ五輪トラックレースに集中。同レースを最後に現役から退くことを示唆している。

UCIルール改訂後のアワーレコード挑戦
2014年9月18日 イェンス・フォイクト(ドイツ) 51.110km(新記録)
2014年10月30日 マティアス・ブランドル(オーストリア) 51.852km(新記録)
2015年1月31日 ジャック・ボブリッジ(オーストラリア) 51.300km
2015年2月8日 ローハン・デニス(オーストラリア) 52.491km(新記録)
2015年2月25日 トーマス・デッケル(オランダ) 52.221km
2015年3月14日 グスタフエリック・ラーション(スウェーデン) 50.016km
2015年5月2日 アレックス・ダウセット(イギリス) 52.937km(新記録)
2015年6月7日 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス) 54.526km(新記録)

text:Kei Tsuji