先週末にかけてアメリカでは全米選手権が開催され、ロードでマシュー・ブッシュが、TTはアンドリュー・タランスキーが優勝。一方ジロ・デ・イタリア出場中のルーカ・パオリーニはカチューシャとの契約延長にサインしました。2本のニュースをダイジェストでお伝えします。
全米選手権ロードでマシュー・ブッシュが、TTはアンドリュー・タランスキーが優勝
独走でゴールに飛び込むマシュー・ブッシュ(アメリカ、トレックファクトリーレーシング) photo:www.usacycling.org
個人TTでトップタイムのアンドリュー・タランスキー(アメリカ、キャノンデール・ガーミン) photo:www.usacycling.org通常ツール・ド・フランス直前の6月半ば〜後半に開催される各国ナショナル選手権だが、アメリカでは一足早く開催されるのが通例だ。今年はテネシー州南東部に位置する都市、チャタヌーガがその舞台に選ばれた。
TT王者に輝いたアンドリュー・タランスキー(アメリカ、キャノンデール・ガーミン) photo:www.usacycling.org昨年はクリテリウムのようなレースとなり、エリック・マルコット(スマートストップ)がスプリント勝利を収めたが、今年のコースは市街地の周回コースと、山がちな郊外の周回コースをそれぞれ組み合わせた179.3km。更に土砂降りの雨がレース展開を難しいものにした。
レースは序盤の逃げからアンドリュー・タランスキー(キャノンデール・ガーミン)が単独アタックし、混沌とする集団に対して大きくタイム差を稼ぎだす。しかしメイン集団からはマシュー・ブッシュ(トレックファクトリーレーシング)やジョー・ドンブロウスキー(キャノンデール・ガーミン)、クリス・ホーナー(エアガス・セーフウェイ)らが追走を仕掛け、タランスキーに合流を果たす。
雨中アタックの応酬の末、先頭はブッシュとドンブロウスキーの2名に絞り込まれ、最終的にブッシュのアタックが決定打に。トレックファクトリーレーシングから単騎乗り込んだブッシュが2011年位続く2度目の星条旗ジャージを獲得することとなった。
また、事前に行われていた個人タイムトライアルでは、タランスキーが普段チームメイトとして走るベン・キング(キャノンデール・ガーミン)を10秒差で下し優勝を果たしている。
5月23日 全米選手権個人タイムトライアル2015(30.9km)
5月23日 全米選手権ロードレース2015(179.3km)
ルーカ・パオリーニがカチューシャと契約延長
ルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ) photo:Makoto Ayano
ヘント〜ウェベルヘムで勝利したルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ) photo:Tim de Waele一方、現在ジロ・デ・イタリアに出場中のルーカ・パオリーニ(イタリア)は、所属するカチューシャとの契約延長を発表した。
2000年にマペイでプロデビューし、2011年からカチューシャの重要なアシストとして務めてきたパオリーニは現在38歳。プロトンの尊敬を集める選手の一人であり、連勝街道を驀進するアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー)を支え、先のヘント〜ウェベルヘムでは自身初のメジャークラシック優勝を飾るなど、ここ数シーズンでその存在感は際立っていた。
パオリーニはカチューシャのプレスリリースの中で「まだ現役続行の気持ちがあるし、チームやクリストフのために走れる自信がある。自分の成績を求めると同時に、若手選手の育成にも手を貸せると思っている。それが契約延長を持ちかけられた際に一言"イェス"と言った理由。まだまだ一線級のチームでレースを走れることに、とても嬉しく感じている」とコメント。
カチューシャのヴィアチェスラフ・エキモフ監督も同リリース内で、「彼が素晴しい選手である事になんら疑問は無いし、世界中に多くのファンを持つ人気者でもある。幾度にも渡って彼は決定的な場面にいてくれたし、ルーカがチームに残留してくれたことにとても嬉しく思っている」と語っている。
text:So.Isobe
photo:www.usacycling.org
全米選手権ロードでマシュー・ブッシュが、TTはアンドリュー・タランスキーが優勝



レースは序盤の逃げからアンドリュー・タランスキー(キャノンデール・ガーミン)が単独アタックし、混沌とする集団に対して大きくタイム差を稼ぎだす。しかしメイン集団からはマシュー・ブッシュ(トレックファクトリーレーシング)やジョー・ドンブロウスキー(キャノンデール・ガーミン)、クリス・ホーナー(エアガス・セーフウェイ)らが追走を仕掛け、タランスキーに合流を果たす。
雨中アタックの応酬の末、先頭はブッシュとドンブロウスキーの2名に絞り込まれ、最終的にブッシュのアタックが決定打に。トレックファクトリーレーシングから単騎乗り込んだブッシュが2011年位続く2度目の星条旗ジャージを獲得することとなった。
また、事前に行われていた個人タイムトライアルでは、タランスキーが普段チームメイトとして走るベン・キング(キャノンデール・ガーミン)を10秒差で下し優勝を果たしている。
5月23日 全米選手権個人タイムトライアル2015(30.9km)
1位 アンドリュー・タランスキー(アメリカ、キャノンデール・ガーミン)
2位 ベン・キング(アメリカ、キャノンデール・ガーミン)
3位 デーヴィッド・ウィリアムズ(アメリカ、ジェイミス・ハーゲン)
2位 ベン・キング(アメリカ、キャノンデール・ガーミン)
3位 デーヴィッド・ウィリアムズ(アメリカ、ジェイミス・ハーゲン)
38'48"
+10"
+12"
+10"
+12"
5月23日 全米選手権ロードレース2015(179.3km)
1位 マシュー・ブッシュ(アメリカ、トレックファクトリーレーシング)
2位 ジョー・ドンブロウスキー(アメリカ、キャノンデール・ガーミン)
3位 キール・レイネン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
2位 ジョー・ドンブロウスキー(アメリカ、キャノンデール・ガーミン)
3位 キール・レイネン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
4h35'21"
+05"
+19"
+05"
+19"
ルーカ・パオリーニがカチューシャと契約延長


2000年にマペイでプロデビューし、2011年からカチューシャの重要なアシストとして務めてきたパオリーニは現在38歳。プロトンの尊敬を集める選手の一人であり、連勝街道を驀進するアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー)を支え、先のヘント〜ウェベルヘムでは自身初のメジャークラシック優勝を飾るなど、ここ数シーズンでその存在感は際立っていた。
パオリーニはカチューシャのプレスリリースの中で「まだ現役続行の気持ちがあるし、チームやクリストフのために走れる自信がある。自分の成績を求めると同時に、若手選手の育成にも手を貸せると思っている。それが契約延長を持ちかけられた際に一言"イェス"と言った理由。まだまだ一線級のチームでレースを走れることに、とても嬉しく感じている」とコメント。
カチューシャのヴィアチェスラフ・エキモフ監督も同リリース内で、「彼が素晴しい選手である事になんら疑問は無いし、世界中に多くのファンを持つ人気者でもある。幾度にも渡って彼は決定的な場面にいてくれたし、ルーカがチームに残留してくれたことにとても嬉しく思っている」と語っている。
text:So.Isobe
photo:www.usacycling.org
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