ツアー・オブ・ジャパンが堺からスタート。24歳のブレントン・ジョーンズ(ドラパック プロフェッショナルサイクリング)がトップタイムで優勝。総合、ポイント、新人賞各ジャージを独占した。



1位 ブレントン・ジョーンズ(ドラパック プロフェッショナルサイクリング)3分19秒171位 ブレントン・ジョーンズ(ドラパック プロフェッショナルサイクリング)3分19秒17 photo:Hideaki TAKAGI
堺国際クリテリウムは10周のレース堺国際クリテリウムは10周のレース photo:Hideaki TAKAGI堺国際クリテリウム ニコラス・マリーニ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が優勝堺国際クリテリウム ニコラス・マリーニ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI


第1ステージ堺は例年通りに大阪府堺市の大仙公園を1周する2.65kmの個人TT。これに先立って、TOJ参加選手全員による堺国際クリテリウム、実業団堺クリテリウムも行なわれ、好天のもと主催者発表71,000人の来場者を数えた。

午前中の堺国際クリテリウムは10周する26.5km。逃げが数人できる中、序盤は集団をランプレ・メリダがコントロール、中盤からはこれにNIPPO・ヴィーニファンティーニも加わる。終盤はドラパック プロフェッショナルサイクリングがコントロールしフィニッシュへ。ニコラス・マリーニ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)、ニッコーロ・ボニファツィオ(ランプレ・メリダ)、ブレントン・ジョーンズ(ドラパック プロフェッショナルサイクリング)の3人によるスプリントをマリーニが制した。

午後からのTOJ堺はタイムトライアル。最終組走者のジョーンズが3分19秒17のトップタイムを出し優勝。2位はひとり前スタートのニール・ヴァンデルプローグ(アヴァンティ レーシングチーム)で3分19秒78。優勝のジョーンズは昨年3分19秒38で5位だった。



2位 ニール・ヴァンデルプローグ(アヴァンティ レーシングチーム)3分19秒782位 ニール・ヴァンデルプローグ(アヴァンティ レーシングチーム)3分19秒78 photo:Hideaki TAKAGI3位 トーマス・ディヴィソン(アヴァンティ レーシングチーム)3分20秒323位 トーマス・ディヴィソン(アヴァンティ レーシングチーム)3分20秒32 photo:Hideaki TAKAGI
日本人1位 8位 中根英登(愛三工業レーシングチーム)3分22秒73日本人1位 8位 中根英登(愛三工業レーシングチーム)3分22秒73 photo:Hideaki TAKAGIステージ優勝し、個人総合、ポイント、新人賞各ジャージを獲得したブレントン・ジョーンズ(ドラパック プロフェッショナルサイクリング)ステージ優勝し、個人総合、ポイント、新人賞各ジャージを獲得したブレントン・ジョーンズ(ドラパック プロフェッショナルサイクリング) photo:Hideaki TAKAGI


日本人選手では中根英登(愛三工業レーシングチーム)が3分22秒73のタイムで8位の最上位に。コースレコードのウィリアム・クラークが出した3分14秒09や、歴代2位のマイケル・マシューズの3分14秒31には及ばなかったが、むしろこの2人のタイムが突出しており、3分20秒を切る戦いの今年が例年通りのタイムだ。

優勝したジョーンズは、「昨年も走っていたことでいいタイムが出せたと思います。個人的にも今シーズン初優勝であり、チームとしてもいいスタートになりました」と語る。
日本人最高位の中根は、「自分でも信じられないですね。チームで最終走者だったのでチームメイトから状況を聞いて走れました。西谷コーチからも風向きなどのアドバイスをもらったことが良かったと思います。チームはクライマーが多いので自分も平塚さんも得意分野があるのでそれぞれで頑張りUCIポイントを獲得したいです」と語る。

次ステージは1日置いた5月19日(火)のいなべステージ。一ヶ所急で狭い登坂区間があり、そこの攻略がカギになる。集団コントロールはリーダーチームのドラパックが行なうだろうが、終盤にかけてはそれとは関係なく、タイム差をつけたいチームによる攻撃の連続で集団は破壊されるだろう。十分な下見ができることで上位を狙う選手たちに波乱は起きない可能性が高いが、大きな選別が行なわれるのは間違いない。

実業団E1クラスタ スタート実業団E1クラスタ スタート photo:Hideaki TAKAGI実業団Fクラスタ表彰 優勝は上野みなみ(鹿屋体育大学BLUE SKY)実業団Fクラスタ表彰 優勝は上野みなみ(鹿屋体育大学BLUE SKY) photo:Hideaki TAKAGI


結果
第1ステージ堺
1位 ブレントン・ジョーンズ(ドラパック プロフェッショナルサイクリング)3分19秒17
2位 ニール・ヴァンデルプローグ(アヴァンティ レーシングチーム)3分19秒78
3位 トーマス・ディヴィソン(アヴァンティ レーシングチーム)3分20秒32
4位 アダム・フェラン(ドラパック プロフェッショナルサイクリング)3分20秒76
5位 アンドレア・パリーニ(スカイダイブドバイプロサイクリングチーム)3分21秒13
6位 ピーター・コーニング(ドラパック プロフェッショナルサイクリング)3分21秒39
7位 テイラー・ガンマン(アヴァンティ レーシングチーム)3分22秒04
8位 中根英登(愛三工業レーシングチーム)3分22秒73
9位 ジェイソン・クリスティ(アヴァンティ レーシングチーム)3分22秒94
10位 ティノ・ソメル(RTSサンティックレーシングチーム)3分23秒76

個人総合ポイント順位 第1ステージ終了時点
1位 ブレントン・ジョーンズ(ドラパック プロフェッショナルサイクリング)10点
2位 ニール・ヴァンデルプローグ(アヴァンティ レーシングチーム)9点
3位 トーマス・ディヴィソン(アヴァンティ レーシングチーム)8点

チーム総合順位 第1ステージ終了時点
1位 ドラパック プロフェッショナルサイクリング 10分00秒
2位 アヴァンティ レーシングチーム +01秒
3位 スカイダイブドバイプロサイクリングチーム +10秒

堺国際クリテリウム
1位 ニコラス・マリーニ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)34分56秒
2位 ニッコーロ・ボニファツィオ(ランプレ・メリダ)
3位 ブレントン・ジョーンズ(ドラパック プロフェッショナルサイクリング)
4位 アンドレア・パリーニ(スカイダイブドバイプロサイクリングチーム)
5位 ルカ・ピベルニク(ランプレ・メリダ)
6位 黒枝士揮(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)
7位 野中竜馬(キナンサイクリングチーム)
8位 福田真平(愛三工業レーシングチーム)
9位 ベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)+03秒
10位 小橋勇利(日本ナショナルチーム)

photo&text:Hideaki TAKAGI