パリ~ルーベとミラノ~サンレモを制したジョン・デゲンコルブ(ドイツ)を筆頭に今季も勝利を重ねているジャイアント・アルペシン。そのチームモデルを筆頭に、より拡充されたジャイアントの2016年ヘルメットラインアップが、アメリカで開催されたシーオッタークラシックにて正式発表された。ロード用のみならず、近年欧州で流行中のMTBエンデューロに向けたオフロードモデルも登場している。



シーオッタークラシックで発表された「Performance Collection」の4モデルシーオッタークラシックで発表された「Performance Collection」の4モデル photo:Hideyuki Suzuki
ウイメンズブランド「Liv」のラインアップにも(右から)Infinita、Attacca、Attacca TT、Rev Livの4モデルが登場ウイメンズブランド「Liv」のラインアップにも(右から)Infinita、Attacca、Attacca TT、Rev Livの4モデルが登場 photo:Hideyuki Suzuki国内での認知度はまだまだ低いものの、豊富なバリエーションのヘルメットを展開しているジャイアント。シーオッタークラシックの会場であるマツダレースウェイ(通称ラグナ・セカ)で発表されたのは、ハイエンドモデル「Performance Collection」に位置付けられる 「RIVET」、「RIVET TT」、改良が加えられた「REV」、そしてMTBエンデューロ/オールマウンテン系モデル「RAIL」の4種類だ。

そして、世界的に急成長を遂げているウイメンズブランド「Liv」のラインアップとして「Attacca」「Attacca TT」「Rev Liv」「Infinita」も用意される。男性用モデルと異なり、帽体などが女性専用設計とされ、各部にテーマカラーのパープルをあしらっている。

「RIVET(リベット)」は、ジョン・デゲンコルブらジャイアント・アルペシンのスプリンターが中心に使用し注目を集めているロード用エアロモデル。空力性能とベンチレーションを追求しつつ、軽さにも配慮したことが特徴である。フロントに設けられたの5つのポートから取り入れた空気は、負圧効果によって内部に留まることなく排出されるという。また、空力性能へのこだわりはストラップの素材にまで及んでいるとのこと。

ジャイアント RIVETジャイアント RIVET photo:Tim de Waeleジャイアント RIVET TTジャイアント RIVET TT photo:CorVos

プロテクション機能とエアフローを両立するチャンネル構造を採用。インナーパッドは抗菌素材「TransTextura Plus」製だプロテクション機能とエアフローを両立するチャンネル構造を採用。インナーパッドは抗菌素材「TransTextura Plus」製だ photo:Hideyuki Suzuki頭頂部から後頭部にかけての凹み(平面に見える部分)がスムーズなエアフローを実現頭頂部から後頭部にかけての凹み(平面に見える部分)がスムーズなエアフローを実現 photo:Hideyuki Suzuki


重量はMサイズで300gで、アジアンフィットが用意される予定。カラーは国内でも先行して発売がアナウンスされているチームカラーに加え、ジャイアントに限らず様々なブランドのバイクと組み合わせることができるシンプルデザインも用意される。

タイムトライアルやトライアスロン用として開発された「RIVET TT(リベットTT)」は昨今トレンドとなっているショートテールデザインを採用。フランスの元F1エンジニアによる技術集団「エアロ・コンセプト・エンジニアリング」の協力のもと、エアロダイナミクスを追求。約2年間の開発期間を経て完成した。

ジャイアント REVジャイアント REV photo:Hideyuki Suzukiジャイアント RAILジャイアント RAIL photo:Hideyuki Suzuki

REVを着用するジャイアント・アルペシンのライダー達REVを着用するジャイアント・アルペシンのライダー達 photo:Cor VosGoProやシマノCM-1000などウェアラブルカメラの取り付けにも対応するGoProやシマノCM-1000などウェアラブルカメラの取り付けにも対応する photo:Hideyuki Suzuki


その特徴は「ラディアス・シェイプ」と呼ばれる前面の形状と後部の凹みにあり、これにより最適なエアフローが得られるという。また、他社が採用している「シールド」については「ライダーの顔によっては適切なフィットが得られず、かえって乱流を発生させることがわかった」とのことで採用を見送っている。重量はMサイズで300gとTT/トライアスロン用としては軽量。アジアンフィットも用意される予定だ。

2015モデルで既にラインアップされているロード用モデル「REV(レヴ)」はポリカーボネートの積層と内部チャンネルデザインを改良。より軽く、快適なエアフローが得られるようになったという。ロードのみならず、ラース・ファンデルハール(オランダ)らはシクロクロスでも使用している。

パーツ&アクセサリー部門のマーケティングマネジャーであるジェフ・シュナイダー氏(右)と、プロダクトデザイナーのクリス・ボロック氏(左)パーツ&アクセサリー部門のマーケティングマネジャーであるジェフ・シュナイダー氏(右)と、プロダクトデザイナーのクリス・ボロック氏(左) photo:Hideyuki Suzuki
オフロード用として唯一Performance Collectionに加わった「RAIL(レイル)」は、ジャイアント・ファクトリー・オフロードチームの協力を得て開発したエンデューロ/オールマウンテン向けモデル。ヘルメット以外の装備との相性を考慮し、使い勝手を高めたデサインが特徴だ。

バイザーは可動範囲を大きくとることで、ゴーグルの着脱を容易とした。GoProやシマノCM-1000などのウェアラブルカメラの取り付けに対応し、かつベースが目立たないようなデザインを採用。また後頭部にゴーグルベルト固定用クリップを備えている。重量はMサイズで275g。ジャイアント以外のバイクとの組み合わせても違和感のない、モノカラーのシンプルなカラーリングとされている。



ジャイアント Performance Collection

ジャイアント RIVET
重 量:300g(Mサイズ)

ジャイアント RIVET TT
重 量:300g(Mサイズ)


ジャイアント REV
重 量:245g(Mサイズ)

ジャイアント RAIL
重 量:275g(Mサイズ)


※日本国内発売モデルや価格、デリバリーの開始時期など詳細は後日発表される

text&photo:Hideyuki Suzuki in Monterey

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