「ルタデルソル」ブエルタ・ア・アンダルシア最終日の第5ステージで、好調フアンホセ・ロバト(スペイン、モビスター)が再びスプリント。ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)を振り切って、ロバトが2勝目で5日間の戦いを締めくくりました。
スタート前に談笑するクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)とアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) photo:Tim de Waele
メイン集団をコントロールするチームスカイ photo:Tim de Waeleブエルタ・ア・アンダルシア最終日はスプリンター向きの平坦コース。序盤に形成された7名の逃げを、モビスターとジャイアント・アルペシンが追走する展開となる。もちろんモビスターはロバト、ジャイアント・アルペシンはジョン・デゲンコルブ(ドイツ)のための牽引だ。
補給ポイントでサコッシュを受け取るアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) photo:Tim de Waele逃げの最終サバイバーであるマチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCスプランディポルコウィチェ)が残り7kmで吸収されると、2秒差の総合2位アルベルト・コンタドール(スペイン)擁するティンコフ・サクソが先頭に立った。
モビスターがメイン集団のコントロールに加わる photo:Tim de Waele残り1kmを切ってから高低差80mを駆け上がる登りフィニッシュが設定されているため、総合系のチームとスプリンターチームが入り乱れるピリピリとした状況に。登りが始まってすぐ勢い良くアタックを仕掛けたのは23歳のエドワード・テウンス(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)。快調にテウンスはリードを広げたものの、集団内で力を温存していたスプリンターを振り切ることはできなかった。
登りで飛び出したフアンホセ・ロバト(スペイン、モビスター)が勝利 photo:Tim de Waele残り500mを切り、勾配が増したところで飛び出したのはロバトだった。スプリントではなくアタックと呼ぶべき加速で集団から飛び立つと、すぐさま先頭のテウンスをパス。追走するデゲンコルブを振り切って、ロバトが涼しい表情でフィニッシュラインに飛び込んだ。
今シーズンすでに3勝目を飾ったロバトは「イージーな勝利なんて存在しないけど、今日はチームメイトのおかげで比較的簡単に勝利を掴むことができた。ハビ(モレーノ)とホセ(エラーダ)が状況をコントロールして、最後はゴルカ(イサギーレ)に守られてポジションをキープ。横風が吹き、総合系の選手も先頭に上がる複雑なフィニッシュだったけど、落ち着いて自分のタイミングで飛び出したんだ」と勝利を振り返る。「登れるスプリンター」として頭角を現した26歳は、ミラノ〜サンレモを始めとするクラシックレースで台風の目になるかもしれない。
総合上位陣は安全に先頭集団内でフィニッシュし、2秒差を守りきったクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)が総合優勝。「風が強くて予想以上に厳しいステージだったけど、心強いチームメイトたちに助けられた。彼らのためにもこうして総合優勝することができて嬉しいよ。シーズン初戦で勝つのは格別だ」とコメントする。
「まだまだツール・ド・フランスに向けてやることは沢山ある。スケジュールに沿って、怪我をすることなくコンディションを上げたい」と語るフルームと、ジロ・デ・イタリア出場を予定しているコンタドールの二強対決は2015年も見逃せない。両者は3月のティレーノ〜アドリアティコで再び顔を揃える予定だ。
選手コメントはチーム公式サイトより。
ステージ2勝で締めくくったフアンホセ・ロバト(スペイン、モビスター) photo:Tim de Waele
総合2位コンタドール、総合優勝フルーム、総合3位インチャウスティ photo:Tim de Waele
ブエルタ・ア・アンダルシア2015第5ステージ
1位 フアンホセ・ロバト(スペイン、モビスター) 3h48’56”
2位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・アルペシン) +01”
3位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、IAMサイクリング) +02”
4位 ピム・リヒハルト(オランダ、ロット・ソウダル)
5位 グレガ・ボーレ(スロベニア、CCCスプランディポルコウィチェ)
6位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
7位 モレノ・ホフランド(オランダ、ロットNLユンボ)
8位 ヤン・バケランツ(ベルギー、AG2Rラモンディアール)
9位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
10位 ニコラ・エデ(フランス、コフィディス)
個人総合成績
1位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) 21h21’14”
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) +02”
3位 ベナト・インチャウスティ(スペイン、モビスター) +2’38”
4位 ミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ) +3’05”
5位 ロメン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアール) +3’13”
6位 ピーター・ケノー(イギリス、チームスカイ) +4’03”
7位 シャビエル・ザンディオ(スペイン、チームスカイ) +5’10”
8位 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、チームスカイ) +5’17”
9位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、IAMサイクリング) +5’30”
10位 ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング) +5’50”
ポイント賞
クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
山岳賞
ペイオ・ビルバオ(スペイン、カハルーラル)
チーム総合成績
チームスカイ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele





今シーズンすでに3勝目を飾ったロバトは「イージーな勝利なんて存在しないけど、今日はチームメイトのおかげで比較的簡単に勝利を掴むことができた。ハビ(モレーノ)とホセ(エラーダ)が状況をコントロールして、最後はゴルカ(イサギーレ)に守られてポジションをキープ。横風が吹き、総合系の選手も先頭に上がる複雑なフィニッシュだったけど、落ち着いて自分のタイミングで飛び出したんだ」と勝利を振り返る。「登れるスプリンター」として頭角を現した26歳は、ミラノ〜サンレモを始めとするクラシックレースで台風の目になるかもしれない。
総合上位陣は安全に先頭集団内でフィニッシュし、2秒差を守りきったクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)が総合優勝。「風が強くて予想以上に厳しいステージだったけど、心強いチームメイトたちに助けられた。彼らのためにもこうして総合優勝することができて嬉しいよ。シーズン初戦で勝つのは格別だ」とコメントする。
「まだまだツール・ド・フランスに向けてやることは沢山ある。スケジュールに沿って、怪我をすることなくコンディションを上げたい」と語るフルームと、ジロ・デ・イタリア出場を予定しているコンタドールの二強対決は2015年も見逃せない。両者は3月のティレーノ〜アドリアティコで再び顔を揃える予定だ。
選手コメントはチーム公式サイトより。


ブエルタ・ア・アンダルシア2015第5ステージ
1位 フアンホセ・ロバト(スペイン、モビスター) 3h48’56”
2位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・アルペシン) +01”
3位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、IAMサイクリング) +02”
4位 ピム・リヒハルト(オランダ、ロット・ソウダル)
5位 グレガ・ボーレ(スロベニア、CCCスプランディポルコウィチェ)
6位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
7位 モレノ・ホフランド(オランダ、ロットNLユンボ)
8位 ヤン・バケランツ(ベルギー、AG2Rラモンディアール)
9位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
10位 ニコラ・エデ(フランス、コフィディス)
個人総合成績
1位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) 21h21’14”
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) +02”
3位 ベナト・インチャウスティ(スペイン、モビスター) +2’38”
4位 ミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ) +3’05”
5位 ロメン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアール) +3’13”
6位 ピーター・ケノー(イギリス、チームスカイ) +4’03”
7位 シャビエル・ザンディオ(スペイン、チームスカイ) +5’10”
8位 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、チームスカイ) +5’17”
9位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、IAMサイクリング) +5’30”
10位 ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング) +5’50”
ポイント賞
クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
山岳賞
ペイオ・ビルバオ(スペイン、カハルーラル)
チーム総合成績
チームスカイ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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