2015年1月19日から25日まで南米アルゼンチンで開催されるツール・ド・サンルイス(UCI2.1)には7つのUCIワールドチームが出場予定。オーストラリアのツアー・ダウンアンダーと双璧を成すシーズン初戦に世界チャンピオンらが出場することが決まった。



アルゼンチンの内陸部を走るツール・ド・サンルイスアルゼンチンの内陸部を走るツール・ド・サンルイス photo:www.toursanluis.com


南米アルゼンチンで開催されるツール・ド・サンルイス南米アルゼンチンで開催されるツール・ド・サンルイス photo:Cor.Vos寒さに凍えるヨーロッパを飛び出して、温暖な南半球でシーズンインを迎えるのが通例になりつつあるロードシーズン。その先駆けとなったのが1999年に初開催され、2008年からUCIプロツアー(現UCIワールドツアー)に組み込まれているツアー・ダウンアンダーだ。

2014年大会で総合優勝を果たしたナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)2014年大会で総合優勝を果たしたナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) photo:Cor Vos盛夏のオーストラリアを舞台に開催されるツアー・ダウンアンダーと並んで近年注目度を上げているのがアルゼンチンのツール・ド・サンルイス。レースカテゴリーはUCI2.1だが、主催者の尽力によってビッグネームが集うステージレースに成長しつつある。アルゼンチンはヨーロッパからフライト13時間&時差4時間。フライト24時間&時差9時間のオーストラリアよりも地理的に近い。

2013年第1ステージでロングスプリントを決めたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)2013年第1ステージでロングスプリントを決めたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ) photo:Cor Vos2014年の総合優勝者はナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)。過去の優勝者リストにはヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)やリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ)の名前も並んでいる。

アルカンシェルを着るミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)アルカンシェルを着るミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ) photo:Tim de Waele2015年大会の開催時期はツアー・ダウンアンダーと同じ1月19日から25日。本格的な山頂フィニッシュや個人タイムトライアルも設定されるため、平坦系のツアー・ダウンアンダーよりもスプリンターの比率が低く、オールラウンダーの比率が高いのが特徴だ。

出場する26チームのうちUCIワールドチームはモビスター、AG2Rラモンディアール、オメガファーマ・クイックステップ、ユーロップカー、ランプレ・メリダ、キャノンデール・ガーミン、カチューシャの7チーム。NIPPOヴィーニファンティーニやアンドローニジョカトリといったUCIプロコンチネンタルチームも出場チームリストに入っている。

注目選手としては、大会連覇が懸かったキンタナの他、カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、AG2Rラモンディアール)、トマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー)、フィリッポ・ポッツァート(イタリア、ランプレ・メリダ)らが出場予定。ここにオメガファーマ・クイックステップのマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)とミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド)が加わることが決まった。

2013年大会で総合12位に入ったクヴィアトコウスキーは「サンルイスには良い思い出があり、本格シーズンに向けた良いコンディション作りになるはず。天候もオーガナイズも良いので、シーズンインには打ってつけ。レインボージャージで南米を走るのは初めてだ。新しい経験になるし、とにかく楽しみにしている」とチームプレスリリースの中でコメントを寄せている。

2013年大会の第1ステージでスプリント勝利を飾ったカヴェンディッシュは「過去2年間出場したけど、シーズン初戦として最高のレースだと思う。オメガファーマ・クイックステップのメンバーとして初勝利を収めた場所でもあるので、また良い成績を収めたいと思う」とコメント。現在カヴェンディッシュはヘント6日間レースに出場中だ。

text:Kei Tsuji

最新ニュース(全ジャンル)