シャトールーの町をスタートし、西に153kmまわってシャトールーへ戻り、8kmの周回コースを6周する201.8kmで行われたシャトールー・クラシック(UCI1.1)は、パク・ソンベクが逃げに入るも、最後はゴールスプリント勝負になり、ジミー・ カスペール(フランス、ベソンショッスール・ソジャサン)が優勝。宮澤崇史は単独でゴールスプリントに挑み10位に入った。

逃げに乗ったパク・ソンベク(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)逃げに乗ったパク・ソンベク(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン) photo:Cyclisme Japon以下はCyclisme Japonのレース詳細レポート

EQA・梅丹本舗・グラファイトデザインにとって、毎年ヨーロッパ最後のレースとなるのが「シャトールークラシック」だ。昨年までチームメイトだった新城幸也もBboxブイグテレコムで出場しており、ヨーロッパ後半初めての顔合わせとなった。このレースは、フランスカップになっているため、フランスチームの各チームは、いいメンバーを揃えてくる。

ラスト周回に入り、福島晋一(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)が加速し集団の前方にラスト周回に入り、福島晋一(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)が加速し集団の前方に photo:Cyclisme Japonレースはスタートしてすぐにダミアン含む数人が逃げるも、すぐに捕まり絶えずアタックがかかる。EQA・梅丹本舗・グラファイトデザインのメンバーも積極的に逃げに乗る動きをするが、なかなか決まらず。ハイスピードで進む中、アタックした選手の後を追ったら、逃げが決まっていたとパク・ソンベクは12人の先頭グループに入った。

この逃げは最高4分近く開くも、集団はケスデパーニュとエウスカルテルが引いて差を縮めにかかる。一列棒状に伸び、全くスピードが落ちない。

ゴールスプリント、宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)惜しくも10位ゴールスプリント、宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)惜しくも10位 photo:Cyclisme Japonレース中盤を過ぎてもペースは落ちず。平均時速48kmのハイペースでのレース展開のため、集団後半では中切れが起きて福島晋一、風邪気味のギヨーム・ポンが集団から切れてしまう。8人くらいが遅れその後ポンは追いついたが、福島はあわや集団から脱落か!と思われたが、持ち前の不屈の精神で集団に引き返した。

シャトールーの周回コースに入り、逃げと集団との差は27秒で射程圏内となった。先頭からアタックする選手もあったが、2周目で逃げは集団に吸収され、そこからアタックの応戦が始まる。EQA・梅丹本舗・グラファイトデザインも宮澤を中心に、2周目は前方に清水、3周目はダミアンが宮澤のアシストをし、好ポジションをキープする。

昨年のチームメイトBboxブイグテレコムの新城選手と挨拶するEQA・梅丹本舗・グラファイトデザインの選手たち昨年のチームメイトBboxブイグテレコムの新城選手と挨拶するEQA・梅丹本舗・グラファイトデザインの選手たち photo:Cyclisme Japonレースラジオからも、「メイタンアタック!」が何度か聞こえ積極的に逃げを試みたようだ。しかし、なかなか成功せず。ラスト周回で福島がダミアン、ガズヴォダなどと一緒に宮澤のアシストをするために集団の前方へのぼってくるも、肝心の宮澤を見失ってしまい、最終局面で手助けすることはできなかった。宮澤は単独でライン取りをしゴールスプリント勝負へ。右からのラインで攻めいて行ったが、トップの勝負には惜しくも届かず。10位でのゴールとなった。

浅田顕監督のコメント
「シルクイト・デ・ゲッチョ」とこのレースは、チーム的に相性が良く、よく動けるレース。途中までの展開としては、今年も動けていたし、最後までチャンスはあった。最後のゴールスプリントで宮澤の10位と言う成績は、悪くはないが力を考えると決して上出来とは言えない。チームの選手間での連携を高めることで、今日の成績は3位まで引き上げられただろう。欧州全戦を終え、体制面での不備が成績にも影響した。勝つために作り直さなければならないものが、まだ多く残される。


シャトールー・クラシック2009結果
1位 ジミー・カスペール(フランス、ベッソンショスール)4h11'04"
2位 ロメン・フェイユ(フランス、アグリチュベル)
3位 アントニー・ラヴァール(フランス、アグリチュベル)
4位 シリル・ルモワンヌ(フランス、スキル・シマノ)
5位 ダニーロ・ホンド(ドイツ、PSKウィールプール・オーサー)
6位 ステファヌ・ボンセルジャン(フランス、ブルターニュ・シュレー)
7位 ミカエル・モルコフ(デンマーク、サクソバンク)
8位 セバスティアン・シードラー(ドイツ、フォアアールベルク・コラテック)
9位 クラース・ロデウィック(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン)
10位 宮澤崇史(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
33位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)

完走:福島晋一、グレゴール・ガズヴォダ、ミカエル・ダミアン、ギヨーム・ポン、セバスチャン・イヴァース
リタイア:パク・ソンベク、清水都貴

text&photo:Cyclisme Japon