2014/09/12(金) - 12:25
逃げグループの中から最後の2級山岳ストークヒルでアタックを成功させ、フィニッシュまで独走したのは現オーストリアTTチャンピオンだった。集団をわずか14秒差で振り切り、マティアス・ブランドル（オーストリア、IAMサイクリング）が勝利を掴んだ。
逃げグループを形成するシェーン・アーチボルド（ニュージーランド、アンポスト・チェーンリアクション）ら4名 photo:www.tourofbritain.co.uk
ツアー・オブ・ブリテン2014第5ステージ photo:www.tourofbritain.co.ukツアー・オブ・ブリテン第5ステージはイングランド西部のエクスマウスからエクセターまでの177km。中盤にかけて1級山岳ヘイターを通過するが、それよりも勝負の鍵を握るのはフィニッシュ僅か2km手前の2級山岳ストークヒルだ。
1級山岳ヘイターを駆け上がる逃げグループ photo:www.tourofbritain.co.uk逃げ切りにチャンスがあると目されたこの中級山岳ステージで、開始直後からアンドレアス・スタウフ（ドイツ、MTNキュベカ）とシェーン・アーチボルド（ニュージーランド、アンポスト・チェーンリアクション）、マールテン・ワイナンツ（ベルギー、ベルキン）、ブランドルの4名がエスケープ。タイム差が3分まで広がったところで、オメガファーマ・クイックステップ率いるメイン集団が追走をスタートさせた。
独走のままフィニッシュに向かうマティアス・ブランドル（オーストリア、IAMサイクリング） photo:www.tourofbritain.co.ukスプリントに持ち込みたいBMCレーシングやチームスカイも集団牽引に加わり、先頭4名と1分差で2級山岳ストークヒルに差し掛かる。スプリンターにとって最後のハードルとなる全長2100m／平均勾配5.3%の登りで、頂上まで2.5km、フィニッシュまで4.5kmを残して先頭からブランドルが飛び立った。
独走でフィニッシュするマティアス・ブランドル（オーストリア、IAMサイクリング） photo:www.tourofbritain.co.ukメイン集団ではディラン・ファンバールレ（オランダ、ガーミン・シャープ）やクリストファー・ユールイェンセン（デンマーク、ティンコフ・サクソ）らが単発的な動きを見せたものの、決定的なリードを生み出す選手は現れない。
2年連続オーストリアTTチャンピオンに輝いている24歳が2級山岳ストークヒルを単独登頂し、そのままハイスピードダウンヒルへ。一緒に逃げていたアーチボルドとワイナンツを8秒、そしてメイン集団を14秒振り切ってブランドルが勝利した。
「どんな小さな勝利でも嬉しいけど、今日の勝利は格別だ。キャリア最大の勝利だと言える。逃げグループはうまく協調していたし、残り40kmで集団が追撃を本格化してからもペースを上げて対抗。最後の登りが始まってから一か八かアタックした。逃げ切るか捕まるか、最後までスリル満点だった」とUCIプロコンチネンタルチームに勝利をもたらしたブランドル。好調IAMサイクリングはチーム総合成績でもトップを快走中だ。
ステージ7位に入る安定感を見せたミカル・クヴィアトコウスキー（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ）が首位をキープ。総合2位エドアルド・ザルディーニ（イタリア、バルディアーニCSF）と総合タイム差3秒という僅差の状況は変わっていない。
選手コメントはチーム公式サイトより。
集団先頭でフィニッシュするソニー・コルブレッリ（イタリア、バルディアーニCSF） photo:www.tourofbritain.co.uk
リーダージャージを守ったミカル・クヴィアトコウスキー（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ） photo:www.tourofbritain.co.uk
ツアー・オブ・ブリテン2014第5ステージ結果
1位 マティアス・ブランドル（オーストリア、IAMサイクリング） 4h32'03"
2位 シェーン・アーチボルド（ニュージーランド、アンポスト・チェーンリアクション） +08"
3位 マールテン・ワイナンツ（ベルギー、ベルキン）
4位 ソニー・コルブレッリ（イタリア、バルディアーニCSF） +14"
5位 ベン・スウィフト（イギリス、チームスカイ）
6位 リック・ツァベル（ドイツ、BMCレーシング）
7位 ミカル・クヴィアトコウスキー（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ）
8位 ケヴィン・イスタ（ベルギー、IAMサイクリング）
9位 ニコラス・ロッシュ（アイルランド、ティンコフ・サクソ）
10位 ジャック・バウアー（ニュージーランド、ガーミン・シャープ）
個人総合成績
1位 ミカル・クヴィアトコウスキー（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ）20h21'50"
2位 エドアルド・ザルディーニ（イタリア、バルディアーニCSF） +03"
3位 ディラン・テウンス（ベルギー、BMCレーシング） +14"
4位 ニコラス・ロッシュ（アイルランド、ティンコフ・サクソ）
5位 ヨン・イサギーレ（スペイン、モビスター） +23"
6位 ブラドレー・ウィギンズ（イギリス、チームスカイ） +27"
7位 ダビ・ロペスガルシア（スペイン、チームスカイ）
8位 レオポルド・ケーニッヒ（チェコ、ネットアップ・エンドゥーラ） +29"
9位 セバスティアン・レイヘンバッハ（スイス、IAMサイクリング）
10位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ（イタリア、モビスター） +40"
ポイント賞
ミカル・クヴィアトコウスキー（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ）
山岳賞
マーク・マクナリー（イギリス、アンポスト・チェーンリアクション）
チーム総合成績
IAMサイクリング
text:Kei Tsuji
photo:www.tourofbritain.co.uk
逃げグループを形成するシェーン・アーチボルド（ニュージーランド、アンポスト・チェーンリアクション）ら4名 photo:www.tourofbritain.co.ukツアー・オブ・ブリテン2014第5ステージ photo:www.tourofbritain.co.ukツアー・オブ・ブリテン第5ステージはイングランド西部のエクスマウスからエクセターまでの177km。中盤にかけて1級山岳ヘイターを通過するが、それよりも勝負の鍵を握るのはフィニッシュ僅か2km手前の2級山岳ストークヒルだ。1級山岳ヘイターを駆け上がる逃げグループ photo:www.tourofbritain.co.uk逃げ切りにチャンスがあると目されたこの中級山岳ステージで、開始直後からアンドレアス・スタウフ（ドイツ、MTNキュベカ）とシェーン・アーチボルド（ニュージーランド、アンポスト・チェーンリアクション）、マールテン・ワイナンツ（ベルギー、ベルキン）、ブランドルの4名がエスケープ。タイム差が3分まで広がったところで、オメガファーマ・クイックステップ率いるメイン集団が追走をスタートさせた。独走のままフィニッシュに向かうマティアス・ブランドル（オーストリア、IAMサイクリング） photo:www.tourofbritain.co.ukスプリントに持ち込みたいBMCレーシングやチームスカイも集団牽引に加わり、先頭4名と1分差で2級山岳ストークヒルに差し掛かる。スプリンターにとって最後のハードルとなる全長2100m／平均勾配5.3%の登りで、頂上まで2.5km、フィニッシュまで4.5kmを残して先頭からブランドルが飛び立った。独走でフィニッシュするマティアス・ブランドル（オーストリア、IAMサイクリング） photo:www.tourofbritain.co.ukメイン集団ではディラン・ファンバールレ（オランダ、ガーミン・シャープ）やクリストファー・ユールイェンセン（デンマーク、ティンコフ・サクソ）らが単発的な動きを見せたものの、決定的なリードを生み出す選手は現れない。2年連続オーストリアTTチャンピオンに輝いている24歳が2級山岳ストークヒルを単独登頂し、そのままハイスピードダウンヒルへ。一緒に逃げていたアーチボルドとワイナンツを8秒、そしてメイン集団を14秒振り切ってブランドルが勝利した。
「どんな小さな勝利でも嬉しいけど、今日の勝利は格別だ。キャリア最大の勝利だと言える。逃げグループはうまく協調していたし、残り40kmで集団が追撃を本格化してからもペースを上げて対抗。最後の登りが始まってから一か八かアタックした。逃げ切るか捕まるか、最後までスリル満点だった」とUCIプロコンチネンタルチームに勝利をもたらしたブランドル。好調IAMサイクリングはチーム総合成績でもトップを快走中だ。
ステージ7位に入る安定感を見せたミカル・クヴィアトコウスキー（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ）が首位をキープ。総合2位エドアルド・ザルディーニ（イタリア、バルディアーニCSF）と総合タイム差3秒という僅差の状況は変わっていない。
選手コメントはチーム公式サイトより。
集団先頭でフィニッシュするソニー・コルブレッリ（イタリア、バルディアーニCSF） photo:www.tourofbritain.co.ukリーダージャージを守ったミカル・クヴィアトコウスキー（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ） photo:www.tourofbritain.co.ukツアー・オブ・ブリテン2014第5ステージ結果
1位 マティアス・ブランドル（オーストリア、IAMサイクリング） 4h32'03"
2位 シェーン・アーチボルド（ニュージーランド、アンポスト・チェーンリアクション） +08"
3位 マールテン・ワイナンツ（ベルギー、ベルキン）
4位 ソニー・コルブレッリ（イタリア、バルディアーニCSF） +14"
5位 ベン・スウィフト（イギリス、チームスカイ）
6位 リック・ツァベル（ドイツ、BMCレーシング）
7位 ミカル・クヴィアトコウスキー（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ）
8位 ケヴィン・イスタ（ベルギー、IAMサイクリング）
9位 ニコラス・ロッシュ（アイルランド、ティンコフ・サクソ）
10位 ジャック・バウアー（ニュージーランド、ガーミン・シャープ）
個人総合成績
1位 ミカル・クヴィアトコウスキー（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ）20h21'50"
2位 エドアルド・ザルディーニ（イタリア、バルディアーニCSF） +03"
3位 ディラン・テウンス（ベルギー、BMCレーシング） +14"
4位 ニコラス・ロッシュ（アイルランド、ティンコフ・サクソ）
5位 ヨン・イサギーレ（スペイン、モビスター） +23"
6位 ブラドレー・ウィギンズ（イギリス、チームスカイ） +27"
7位 ダビ・ロペスガルシア（スペイン、チームスカイ）
8位 レオポルド・ケーニッヒ（チェコ、ネットアップ・エンドゥーラ） +29"
9位 セバスティアン・レイヘンバッハ（スイス、IAMサイクリング）
10位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ（イタリア、モビスター） +40"
ポイント賞
ミカル・クヴィアトコウスキー（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ）
山岳賞
マーク・マクナリー（イギリス、アンポスト・チェーンリアクション）
チーム総合成績
IAMサイクリング
text:Kei Tsuji
photo:www.tourofbritain.co.uk
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