シャトゥレイヨン・プラージュ~エイグル間の185.5kmで行われたツール・デュ・ポワトゥー・シャラント(UCI2.1)第1ステージは、地元ライダーのミカエル・ダミアン(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)が積極的な走りを見せ、ステージ6位に入るとともに敢闘賞に輝いた。

レースは32km地点でミカエル・ダミアンを含む4人の逃げが決まり、その後追走が追いつき7人の先頭グループが形成された。8分近くあった差は後半一気に縮められるも、集団で抑える動きがあり、逃げきってスプリント勝負となり、アントニー・ラヴァール(アグリチュベル)がステージ優勝し総合トップに立った。ダミアンは、少し遅れてしまい6位でのゴールとなったが、スタート直後からのアグレッシブな走りが評価され敢闘賞を獲得した。

このレース、初出場のEQA・梅丹本舗・グラファイトデザインは観客からの注目度も高いこのレース、初出場のEQA・梅丹本舗・グラファイトデザインは観客からの注目度も高い photo:Cyclisme Japon以下はCyclisme Japonによるレース詳細レポート

曇り空の肌寒い中、第1ステージがスタート。今日は海岸から内陸に入るコースだ。スタート地点から20kmほどに実家がある地元ライダーのミカエル・ダミアンは、スタート前から知り合いたちに囲まれ、本人もやる気十分だ。前日のミーティングでも、このあたりのコースに詳しいダミアンが積極的に動くようにオーダーが出た。

地元のレースにプロとして初めて出場するミカエル・ダミアン(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)地元のレースにプロとして初めて出場するミカエル・ダミアン(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン) photo:Cyclisme Japonそのとおり、スタート直後の逃げにダミアンは積極的に乗っていく。しかし逃がしてもらえず。集団のスピードは、ハイペースでどの選手も逃げに乗ろうと細かいアタックが繰り広げられる。道も細く、町中を通るためカーブも多いテクニカルなコースが続く。

そんな中、道を知り尽くしているミカエル・ダミアンは果敢にアタックし、再び逃げを形成。この4人の逃げが決まると、集団のペースは落ち、追走した1人がすぐに合流。50秒差ついてから追いかけたジェローム・ピノー(クイックステップ)とロイック・デリアック(アージェードゥーゼル)も前に追いつき、計7名の先頭グループができた。

集団でスプリントを試みる宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)集団でスプリントを試みる宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン) photo:Cyclisme Japon集団との差を最高7分50秒に広げ、先頭の7人は好調に逃げ続けた。レース終盤になると、集団はサクソバンクやサーヴェロテストチーム、ベソンショッス-ル・ソジャサンなど先頭に選手が入ってないチームが、何人かの選手を先頭交代に出して、ペースアップを図る。ラスト10kmで集団と逃げの差は1分10秒。逃げきるかどうかぎりぎりのタイムだ。

集団でもアタックがかかり、ペースアップするかに思われたが、逃げにエースのピノーを送り込んでいるクイックステップチームがコントロールし追走を封じ込め、ペースは上がらず。ラスト1kmでまだ20秒差あり、7人から6人に減った先頭グループでのゴールスプリントに持ち込まれた。

敢闘賞を獲得したミカエル・ダミアン(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)敢闘賞を獲得したミカエル・ダミアン(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン) photo:Cyclisme Japonスプリント勝負では他の選手に歯が立たないと考えたダミアンは、いち早くアタックを仕掛けて逃げ切りを狙うが、スプリントを得意とするアントニー・ラヴァール(アグリチュベル)が一気に加速し、ダミアンを抜かす。ここでダミアンは力尽き、最終的にゴールスプリント勝負には絡めず、4秒遅れの6位でゴールとなった。勝利は逃したが、最初から積極的に逃げに入った彼の走りは評価され、敢闘賞を獲得した。

10秒遅れでゴールとなった集団でも最後は激しいスプリント勝負が繰り広げられ、スプリンターの宮澤崇史が最後一気に加速し12位でゴールとなった。勝利とは関係ないスプリントだが、良い手ごたえを感じたようだ。明日も今日と同じく積極的な走りを大いに期待したい。

浅田監督のコメント
今日は6位入賞。積極的な展開で1つ勝利に近づいた感触を得た。この流れで明日以降のステージに繋げたい。


ツール・デュ・ポワトゥー・シャラント2009第1ステージ結果
1位 アントニー・ラヴァール(フランス、アグリチュベル)4h18m34s
2位 セバスティアン・ジョリー(フランス、フランセーズデジュー)
3位 ジェローム・ピノー(フランス、クイックステップ)
4位 ロイック・デリアック(フランス、アージェードゥーゼル)
5位 ミカエル・スティーヴンソン(スウェーデン、スパレバンケンベスト・リドレー)
・・・
6位 ミカエル・ダミアン(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+04"
12位 宮澤崇史(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+10"
84位 清水都貴(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
85位 福島晋一(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
88位 セバスチャン・イヴァース(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
89位 増田成幸(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
96位 グレゴール・ガズヴォダ(スロベニア、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)

敢闘賞:ミカエル・ダミアン

個人総合成績
1位 アントニー・ラヴァール(フランス、アグリチュベル)4h18'15"
2位 セバスティアン・ジョリー(フランス、フランセーズデジュー)+13"
3位 ジェローム・ピノー(フランス、クイックステップ)+15"
4位 ロイック・デリアック(フランス、アージェードゥーゼル)
5位 ミカエル・スティーヴンソン(スウェーデン、スパレバンケンベスト・リドレー)+16"
・・・
6位 ミカエル・ダミアン(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+23"
13位 宮澤崇史(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+29"
84位 清水都貴(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
85位 福島晋一(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
88位 セバスチャン・イヴァース(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
89位 増田成幸(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
96位 グレゴール・ガズヴォダ(スロベニア、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)

text&photo:Cyclisme Japon

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