幅広くニッチかつ、コストパフォーマンスに長ける製品ラインナップで支持を集めるTNIより、ディスクブレーキ専用設計のフルカーボン製シクロクロスフレーム「MUDGORILLA」が登場。ロードバイクにも匹敵する1,040gというフレーム単体重量を実現したことが特徴だ。



TNI MUDGORILLATNI MUDGORILLA (c)トライスポーツ
これまでも素材にチタンや軽量アルミを採用したフレームをはじめ、シクロクロス用アイテムを積極的にラインナップしてきたTNI。「MUDGORILLA(マッドゴリラ)」は、そんな同社がリリースする初のカーボン製CXフレームにして、UCI(国際自転車競技連合)の認可によって徐々に広まりを見せるディスクブレーキのみに対応した専用設計の1本だ。

素材は各社のハイエンドモデルに使用されることも多い東レ製T700&T800カーボンの組み合わせ。全体的にフレーム設計はシンプルながらも、ダウンチューブの途中~BBシェル~チェーンステーに掛けてを一体的なデザインとし、各所に大口径の長方形断面を採用。テーパードヘッドチューブや幅広かつ厚みのあるモノタイプのシートステーの付け根と併せて優れた反応性を実現しつつ、1,040gという高い軽量性との両立との両立に成功している。

オーソドックスなストレート形状のフロントフォーク。ブレーキ台座はポストマウントオーソドックスなストレート形状のフロントフォーク。ブレーキ台座はポストマウント (c)トライスポーツグロッシーなブラックをベースとしたシンプルなグラフィックに仕上がっているグロッシーなブラックをベースとしたシンプルなグラフィックに仕上がっている (c)トライスポーツシンプルなデザインのリア三角シンプルなデザインのリア三角 (c)トライスポーツ


一方で、トップチューブを弓なりとすることで衝撃吸収性を高めトラクションを稼ぎ出すと同時に担ぎやすさにも配慮。BBにはポピュラーながら信頼性に長けるネジきり式のJIS規格を採用する。ストレートタイプのフロントフォークはガーボン製のブレードにアルミコラムを組み合わせることで信頼性を重視した。

ディスクブレーキ台座は前後共にポストマウント方式で、リアの台座はチェーンステーに配置。対応ローター径は160mm。ケーブル類はブレーキのみ内蔵で、シフトは外出しの下引きとされている。極端なマッドコンディションが少ない国内のCXシーンにおいては、変速時の引きの軽さは大きなメリットとなるはずだ。ホイールはクイックレリーズタイプを用いて固定を行う。

シフトケーブルは引きの軽い下通し。リアブレーキケーブルの挿入口はダウンチューブに設けられるシフトケーブルは引きの軽い下通し。リアブレーキケーブルの挿入口はダウンチューブに設けられる (c)トライスポーツワイドなダウンチューブ及びBBシェルによって高い反応性を実現ワイドなダウンチューブ及びBBシェルによって高い反応性を実現 (c)トライスポーツ


販売パッケージはフレームセットのみ。サイズは50、53、55の3種類で、カラーはブラック/ホワイトの1色展開となる。付属品はヘッドパーツ、シートクランプの2点。フレーム単体重量1,040gながら価格は118,000円(税別)という高いコストパフォーマンスはこれからシクロクロスを始めたいビギナーから、ディスクブレーキに興味のある上級レーサーまで様々な層におすすめだ。


TNI MUDGORILLA(フレームセット)
フレーム素材:東レ T700/T800
フォーク:カーボンブレード/アルミコラム
ブレーキ台座:ポストマウント
対応ローター径:160mm
シートポスト径:31.6mm
フロントディレーラー台座:31.6mm
BBシェル:JIS(ネジきり)
サイズ:50、53、55
重 量:1,040g(フレーム単体、53サイズ)
カラー:ブラック
付属品:ヘッドパーツ、シートクランプ
価 格:118,000円(税別)