2014/06/26(木) - 22:34
雄大な岩手山の麓は、気温30℃にも届こうかという真夏の気候。「日本最速」をかけた大一番を明日に控え、別府史之(トレックファクトリーレーシング)をはじめコースチェックを行った有力選手に話を聞いた。
いよいよ明日に迫った全日本選手権タイムトライアル。現地入りし試走を行った別府史之は「下りがキーになるコース。日本のファンの前で良い走りを披露したい」と語る。そのほか、ディフェンディングチャンピオンである大場政登志(Cプロジェクト)や阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)のコメントを紹介する。
別府史之(トレックファクトリーレーシング)
もちろん出るからにはタイトルを狙います。3年前の全日本に出場した際に持っていたイメージとは違い「TTのコースはあまり登っていないな」という印象です。スピードも出るし、コーナーも少なく全体的にテクニカルではありません。更に登りも爆発的な加速を要さないため、下りがキーになるでしょう。登りは自分のテンポを崩さずに走りきりたいですよね。
2日後には250km超のロードレースがありますから、その辺りを考えてペーシングをしたいと考えています。中一日というスケジュールは易しくありませんが、それ相応の準備をしてきました。なかなか日本のファンの前で走る機会が少ないので、良い走りを披露できれば良いと思います。
現全日本王者の大場政登志(Cプロジェクト)
コースは楽ではありませんから、とにかく全力を尽くすに限ります。アップダウンが苦手なのでどう攻略していくかは悩みどころですが、下りを飛ばしすぎても登りでタレるし、登りを飛ばしても下りで踏めなくなる。3周もありますし、難しいですね。
ギア比のセッティングなど、バイク自体も普段と変えているところは多くありません。登り対策で後輪をディスクにするかディープリムにするか迷いましたが、やはりディスクかな、と思います。細かな部分としてはブルホーンバーの高さをやや高めにしていることでしょうか。ただひたすらに頑張ります。
阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)
コースが起伏に富んでいますから、秋田よりは僕に向いていると思います。ただレースを走ってみないことには分かりませんし、自分の走りに集中していきたいですね。コースでタイム差が生まれやすいのはコーナーでしょうか。ラインをしっかりと見定めてロス無くクリアしたいですね。
(この間のレースでは100kmの逃げを披露しましたが?)ロードレースの100km逃げと40kmTTは違いますが、同じように良いパフォーマンスを披露できれば。
タイトルはかなり欲しいですが、欲しいと言って獲れるものでもない。だから自分の走りにフォーカスしていきたいですね。それで獲れれば儲け物だし、獲れなかったら仕方が無い。毎年全日本はケガに悩まされていたので、今年はそれが無い。良い結果が付いてくれば良いですね。
山本元喜(ヴィーニファンティーニ・NIPPOデローザ)
昨年はU23でタイトルを獲っているので、もちろん今年も狙っていますよ。最近はレース数も少なく調子自体は分からないですが、今日試走した感じだと問題はありません。登りと言ってもそこまで急ではありませんから、勝負を分けるのは「パワー」だと思いますね。
(ヨーロッパを経験して?)一気に自分の力が伸びたと感じています。昨年よりも力のレベルが完全に違いますし、プロ選手としての自覚が出てきました。
昨年のTT選手権(U23)ではエリートよりも平均速度で1km/h上回って走ったので、去年と同じメンバーで、かつ同じコースなら勝てたと思います。でも本場で走る別府(史之)さんがいて、先週のレースで好調さを見せた阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)さんもいて、佐野淳哉(那須ブラーゼン)さんも調子を上げています。阿部さんが第2ウェーブですから(*山本は第3ウェーブ)、そのタイムを基準に走りたいと思います。
萩原麻由子(Wiggle Honda)
久しぶりに国内のレースを走ります。與那嶺恵理(チーム・フォルツァ!)さんももちろん強敵ですが、個人的には金子さんもかなり仕上げてきたのでは?と感じています。
コースで重要なのは「風」でしょうか。下りが向かい風だとかなり踏み込まなくては行けないですし、登りもパワーで押しきるような緩斜面。全体的に力勝負になるだろうという印象でした。
アジア戦の後は数日を空け、スイスでの高地トレーニング合宿を数日行い、2日後にベルギー、翌週にイタリアでレースを行い、火曜日に日本に帰ってきました。時差ボケですか?いつもボケているのでわかりませんね(笑)。夏に向けて調子も上手い具合に上がってきたので、いい感じだと思います。
text:So.Isobe
photo:Makoto.AYANO,Hideaki,Takagi
いよいよ明日に迫った全日本選手権タイムトライアル。現地入りし試走を行った別府史之は「下りがキーになるコース。日本のファンの前で良い走りを披露したい」と語る。そのほか、ディフェンディングチャンピオンである大場政登志(Cプロジェクト)や阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)のコメントを紹介する。
別府史之(トレックファクトリーレーシング)
もちろん出るからにはタイトルを狙います。3年前の全日本に出場した際に持っていたイメージとは違い「TTのコースはあまり登っていないな」という印象です。スピードも出るし、コーナーも少なく全体的にテクニカルではありません。更に登りも爆発的な加速を要さないため、下りがキーになるでしょう。登りは自分のテンポを崩さずに走りきりたいですよね。
2日後には250km超のロードレースがありますから、その辺りを考えてペーシングをしたいと考えています。中一日というスケジュールは易しくありませんが、それ相応の準備をしてきました。なかなか日本のファンの前で走る機会が少ないので、良い走りを披露できれば良いと思います。
現全日本王者の大場政登志(Cプロジェクト)
コースは楽ではありませんから、とにかく全力を尽くすに限ります。アップダウンが苦手なのでどう攻略していくかは悩みどころですが、下りを飛ばしすぎても登りでタレるし、登りを飛ばしても下りで踏めなくなる。3周もありますし、難しいですね。
ギア比のセッティングなど、バイク自体も普段と変えているところは多くありません。登り対策で後輪をディスクにするかディープリムにするか迷いましたが、やはりディスクかな、と思います。細かな部分としてはブルホーンバーの高さをやや高めにしていることでしょうか。ただひたすらに頑張ります。
阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)
コースが起伏に富んでいますから、秋田よりは僕に向いていると思います。ただレースを走ってみないことには分かりませんし、自分の走りに集中していきたいですね。コースでタイム差が生まれやすいのはコーナーでしょうか。ラインをしっかりと見定めてロス無くクリアしたいですね。
(この間のレースでは100kmの逃げを披露しましたが?)ロードレースの100km逃げと40kmTTは違いますが、同じように良いパフォーマンスを披露できれば。
タイトルはかなり欲しいですが、欲しいと言って獲れるものでもない。だから自分の走りにフォーカスしていきたいですね。それで獲れれば儲け物だし、獲れなかったら仕方が無い。毎年全日本はケガに悩まされていたので、今年はそれが無い。良い結果が付いてくれば良いですね。
山本元喜(ヴィーニファンティーニ・NIPPOデローザ)
昨年はU23でタイトルを獲っているので、もちろん今年も狙っていますよ。最近はレース数も少なく調子自体は分からないですが、今日試走した感じだと問題はありません。登りと言ってもそこまで急ではありませんから、勝負を分けるのは「パワー」だと思いますね。
(ヨーロッパを経験して?)一気に自分の力が伸びたと感じています。昨年よりも力のレベルが完全に違いますし、プロ選手としての自覚が出てきました。
昨年のTT選手権(U23)ではエリートよりも平均速度で1km/h上回って走ったので、去年と同じメンバーで、かつ同じコースなら勝てたと思います。でも本場で走る別府(史之)さんがいて、先週のレースで好調さを見せた阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)さんもいて、佐野淳哉(那須ブラーゼン)さんも調子を上げています。阿部さんが第2ウェーブですから(*山本は第3ウェーブ)、そのタイムを基準に走りたいと思います。
萩原麻由子(Wiggle Honda)
久しぶりに国内のレースを走ります。與那嶺恵理(チーム・フォルツァ!)さんももちろん強敵ですが、個人的には金子さんもかなり仕上げてきたのでは?と感じています。
コースで重要なのは「風」でしょうか。下りが向かい風だとかなり踏み込まなくては行けないですし、登りもパワーで押しきるような緩斜面。全体的に力勝負になるだろうという印象でした。
アジア戦の後は数日を空け、スイスでの高地トレーニング合宿を数日行い、2日後にベルギー、翌週にイタリアでレースを行い、火曜日に日本に帰ってきました。時差ボケですか?いつもボケているのでわかりませんね(笑)。夏に向けて調子も上手い具合に上がってきたので、いい感じだと思います。
text:So.Isobe
photo:Makoto.AYANO,Hideaki,Takagi
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