キャノンデールが従来よりラインナップしてきたオーバーマウンテンMTBのJEKYLLとTRIGGERの2モデルに、近年トレンドの27.5インチモデルが登場。新型レフティフォークの搭載や、フォックスと共同開発したリアショックDYADの改良によってXCバイクの様な登り性能とDHバイクの様な下り性能の両立を図っている。


キャノンデール JEKYLL CARBON TEAMキャノンデール JEKYLL CARBON TEAM (c)キャノンデール・ジャパン
近年急速にシェアを伸ばし、オールマウンテン系モデルを中心に各メーカーがこぞって採用する27.5インチ。キャノンデールもそのトレンドを取り入れ、エンデューロ・ワールドシリーズで初代年間王者に輝いたジェローム・クレメンツの意見を積極的に反映させ開発したJEKYLL(ジキル)と、そのフィードバックを基に万能性と軽量性の向上を図ったTRIGGER(トリガー)という2モデルを発表した。

フロント/リアのストロークはJEKYLLが160mm / 160~95mm、TRIGGERが140mm / 140~85mmで、共にカーボン素材を採用するハイエンドレーシングモデルに位置づけられている。剛性と軽量性を更に向上させた新型レフティフォーク「SUPERMAX」や、瞬時に登り向き/下り向きとジオメトリーを変更可能なフォックス製リアショック「DYAD」などが共通して採用されている。

キャノンデール JEKYLL CARBON 2キャノンデール JEKYLL CARBON 2 (c)キャノンデール・ジャパンリアスイングアームにまでカーボンを採用するリアスイングアームにまでカーボンを採用する (c)キャノンデール・ジャパン

キャノンデール独自の片持ち式フォーク「SUPERMAX」キャノンデール独自の片持ち式フォーク「SUPERMAX」 (c)キャノンデール・ジャパンフォックスとキャノンデールが共同開発した「DYAD」リアショックフォックスとキャノンデールが共同開発した「DYAD」リアショック (c)キャノンデール・ジャパン


DHバイクのような下り性能とXCバイクの様な登坂性能を兼ね備えるDHバイクのような下り性能とXCバイクの様な登坂性能を兼ね備える (c)キャノンデール・ジャパン熟成を重ねてきたキャノンデール独自の倒立式片持ちフォーク、レフティーは27.5インチのオーバーマウンテンモデルで「SUPERMAX」というネーミングに改められた。重量は160mmストロークながらXCモデルに迫る1,850gを実現しつつ、フリーライド系モデルと同等の強度を兼ね備えている。

オフセットは27.5インチに最適化され、他社よりも10mmほど長い50mmに。オーバーマウンテンの寝かせ気味のヘッドアングルと組み合わせることで高速域での安定性や、低速域での俊敏さとコーナリング性能のバランスを高めることに成功。内部構造にも変化が加えられており、 オイル流量を増やすワイド・マウス・ピストンを新たに搭載し、継続されるハイブリッド・ニードルベアリングと合わせて優れた路面追従性を実現した。

リアショックにはフォックスとキャノンデールが共同開発し、2つのサスペンションを一体化することで様々なシチュエーションに対応可能とした「DYAD」をアッセンブル。手元のレバーを操作するだけでトラベル量とジオメトリーを一挙に変化させることができ、ペダリングのしやすさを重視したジオメトリーの上り専用(ELEVATE)と、安定性を重視した寝かせ気味のジオメトリーの下り専用(FLOW)と2つのモードから選択可能。ストローク量はJEKYLLが160~95mm、TRIGGERが140mm~85mmとされている。
キャノンデール TRIGGER CARBON TEAMキャノンデール TRIGGER CARBON TEAM (c)キャノンデール・ジャパン
キャノンデール TRIGGER CARBON 2キャノンデール TRIGGER CARBON 2 (c)キャノンデール・ジャパンJEKYLLとは大きく異るスイングアームの造形JEKYLLとは大きく異るスイングアームの造形 (c)キャノンデール・ジャパン


また、ストロークだけでは無く内部構造も改善されている。フロントフォークの動きと同調させるためにFLOWモードのピストンは新設計され、オイルの流れを改善した。ピボットなどの稼働部分の横剛性を強化したECS-TCテクノロジーと合わせて、中~高速走行時のコンプレッションダンピング性能がよりスムーズでしなやかに。特に小さくてシャープなでこぼこや岩の突起が連続するようなトレイルでの走破性が高まっている。

フレームの素材には、超軽量ロードフレームのSUPERSIX EVOにも使用されるバリスティックカーボンを使用し、リジッドフレームに引けを取らない重量とMTBに求められる高い耐久性を両立した。

ラインナップはJEKYLLとTRIGGERの両モデルでプロユースの「TEAM」と、同じフレームとサスペンションを採用したセカンドグレードの「2」の2モデルが揃う。いずれも発売開始は7月を予定している。
なおJEKYLL&TRIGGERスペシャルサイトがオープンしている。


キャノンデール JEKYLL CARBON
フレーム:Jekyll 27.5(650b), 160/95mm, BallisTec Hi-MOD Carbon, BB30, ISCG03, 1.5 Si headtube
フロントフォーク:SuperMax Ca rbon PBR 2.0 160 27.5, w/ Hybrid Needle Bearing Tech, 50mm offset
リアショック:フォックス DYAD RT2, 160/95mm adj . trav el, 2015 tun e
メインコンポーネント:スラムXX1/マグラMT6(TEAM)、シマノXT(2)
価 格:853,200円(税込、TEAM)、648,000円(税込、2)

キャノンデール TRIGGER CARBON
フレーム:Trigger 27.5, 140/85mm, BallisTec Hi-MOD Carbon, PF30, ISCG03, 1.5 Si headtube
フロントフォーク:SuperMax PBR 2.0 140 27.5, w/ Hybr id Needle Bearing Tech, 50mm offset
リアショック:フォックス DYAD RT2, 140/85mm adj. travel, 2015 tune
メインコンポーネント:スラムXX1/XO1(TEAM)、シマノXT(2)
価 格:853,200円(税込、TEAM)、648,000円(税込、2)


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