アルプスの難関山岳2つを越えるツール・ド・フランス第16ステージで優勝し、総合11位に入ったミケル・アスタルロサ(スペイン、エウスカルテル)に、禁止薬物EPO(エリスロポエチン)使用の疑いが発覚した。

ツール第16ステージを制したミケル・アスタルロサ(スペイン、エウスカルテル)ツール第16ステージを制したミケル・アスタルロサ(スペイン、エウスカルテル) photo:Makoto AyanoUCI(国際自転車競技連盟)が7月31日に出したプレスリリースによると、ツール・ド・フランス開幕前、6月26日に行なわれたレース外ドーピング検査で採取されたアスタルロサの尿サンプルの中から、禁止薬物EPO(エリスロポエチン)の陽性反応が検出された。今回の検査を行なったのは、マドリードにあるWADA(世界アンチドーピング機構)承認の研究機関。

UCIはRFEC(スペイン自転車競技連盟)が今回の陽性反応を精査し、聴聞会を行なうまでの間、アスタルロサを暫定的に出場停止状態に。アスタルロサはBサンプルの再検査を依頼する権利を有している。

今回の陽性発覚を受けて、エウスカルテル・エウスカディは反論。チーム公式サイト内で「納得のいかない発表だ。これまでのチーム内ドーピング検査で、アスタルロサのサンプルから異常値は一度も検出されていない。本人も禁止薬物の使用を完全に否定している」との声明を出し、アスタルロサを擁護する姿勢を見せている。

スイス〜イタリア〜フランスの三ヶ国を駆け抜けた第16ステージで、自身初のステージ優勝を飾ったアスタルロサ。エースとして出場する予定だった地元バスク開催のクラシカ・サンセバスティアンは当然欠場する。