ツール・ド・フランス第16ステージを闘い終えた選手たちのコメント。

ミケル・アスタルロサ(スペイン、エウスカルテル)出典:letour.fr
独走でゴールに飛び込むミケル・アスタルロサ(スペイン、エウスカルテル)独走でゴールに飛び込むミケル・アスタルロサ(スペイン、エウスカルテル) photo:Makoto Ayano「最高に幸せな気分だ!ようやくツール・ド・フランスでステージ優勝出来た。これまでも成績は残していたけど、勝利数は少なかった。この勝利は間違いなく成績リストのトップに加わるよ。この勝利でツールが終わった訳じゃない。調子の良さを感じている。昨日の休息日の効果だと思う。」

「ハイスピードなダウンヒルを経て、強力な選手たちを相手にアタックするのは並大抵のことではなかった。モワナールのアタックで他の選手がどう動くか確認して、そこから絶好のタイミングで抜け出した。そこからは何も考えずに、ただひたすら独走。今日という日はいつまで経っても忘れないと思う。」

「スプリントは僕の得意分野じゃないから、逃げグループ内のスプリント勝負には持ち込みたくなかった。ラスト数キロで全力で飛び出そうとずっと目論んでいたんだ。」


フランコ・ペッリツォッティ(イタリア、リクイガス)出典:letour.fr
グラン・サンベルナール峠を先頭で上るウラディミール・カルペツ(ロシア、カチューシャ)とフランコ・ペッリツォッティ(イタリア、リクイガス)グラン・サンベルナール峠を先頭で上るウラディミール・カルペツ(ロシア、カチューシャ)とフランコ・ペッリツォッティ(イタリア、リクイガス) photo:Makoto Ayano「追走グループが追いついてからは、協力してゴールに向かった。そしてアスタルロサが勝った。僕はレース序盤から少し力を使いすぎていた。ファンデンブロックはとても強かったよ。2日前に彼は好調さを見せていたし、今年のツールで更に一皮むけたと思う。」

「マイヨアポワ獲得は、パリに辿り着くまで分からない。今日はスタート後すぐに上りが始まったから、逃げに乗るには打ってつけのステージだった。アタックして力を使ったけど、そのおかげで(山岳賞争いで)大きなリードを稼げたよ。」

「山岳ポイントを狙っていたからステージ優勝を逃したという感覚はない。残り2kmでのアスタルロサのアタックは抜群のタイミングだった。彼は総合成績も見据えていたし、とても調子が良さそうだった。彼のような選手はタイミングを心得ている。」


アンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)出典:letour.fr
プティ・サンベルナール峠でメイン集団を引くイェンス・フォイクト(ドイツ、サクソバンク)プティ・サンベルナール峠でメイン集団を引くイェンス・フォイクト(ドイツ、サクソバンク) photo:Makoto Ayano「落車したイェンス・フォイクトは今病院にいる。コンタドールは強いけど、今日は違った形でチームは負けてしまった。今日はアタックしたけど、大きな成果はなかった。残りのステージは毎日様子を見て闘っていく。」

「イェンスが落車したことはゴールしてから聞かされた。激しい落車だったと聞いている。今はイェンスが心配でちょっと神経質になっている。今はそのことでアタマがいっぱいなんだ。」


ランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)出典:astana-cyclingteam.com
集団内でプティ・サンベルナール峠をクリアするランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)集団内でプティ・サンベルナール峠をクリアするランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ) photo:Makoto Ayano「有力選手たちの加速に付いていけなかった。不意をつかれたけど、アルベルト(・コンタドール)とアンドレアス(・クレーデン)は有力グループに残っていた。出遅れた選手たち(キルシェンら)と一緒にいいテンポで上りを進んでいくうちに有力グループは近づいてきたけど、まだ頂上まで距離があったから一気にペースを上げた。調子が良かったから、予想以上に早く有力グループに復帰出来たよ。」

「プティ・サンベルナール峠のようなそれほど勾配がキツくない上りでは、アタックするタイミングが重要になってくる。平均6%の上りなら、勾配が7〜8%になったところでアタックしなければ、ライバルたちはついてくる。もう少し勾配のキツい上りの登場を待っているよ。」


ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、サイレンス・ロット)出典:davitamon-lotto.com
プティ・サンベルナール峠を先頭でクリアするユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、サイレンス・ロット)やフランコ・ペッリツォッティ(イタリア、リクイガス)プティ・サンベルナール峠を先頭でクリアするユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、サイレンス・ロット)やフランコ・ペッリツォッティ(イタリア、リクイガス) photo:Makoto Ayano「ステージ5位はいい結果。とてもいい結果だと思う。でももっと上を目指していた。もちろんステージ優勝を狙っていたんだ。日曜日の夜はヴェルビエの悪い結果が尾を引いてなかなか眠れなかった。今夜もあまり眠れそうにない。」

「ベルギーにいい結果をもたらせたことは嬉しい(7月21日はベルギー建国記念日)。でも優勝してこその栄光。個人総合成績でどれだけジャンプアップしたかについても、あまり興味がない。今はとにかく失望している。でも山岳に向けてのトレーニングが実を結んでいることは喜ぶべきこと。上りでは少なくとも山岳賞狙いのペッリツォッティに遜色なかったと思う。」

「最初の山岳の時点で調子はまずまず。今日は後半にかけて調子が上がって行った。疲労が明日に残るかもしれないけど、昨年のジロ(総合7位)では回復が早かった。コンディションは非常にいいし、落ち着いてレースに挑むよ。」


Bboxブイグテレコムのジャンルネ・ベルノドー監督 出典:
グラン・サンベルナール峠で先頭を追走するローラン・ルフェーヴル(フランス、Bboxブイグテレコム)グラン・サンベルナール峠で先頭を追走するローラン・ルフェーヴル(フランス、Bboxブイグテレコム) photo:Makoto Ayano「今日は非常に満足のいく結果を得た。チーム全体の走りは素晴らしかった。今日のパフォーマンスはスタッフが選手たちをベストコンディションで送り出した成果でもある。今年のツールは、栄養プログラムの変更やチーム内の小さな変更の数々が実を結んでいる。チームは成長している。組織として誇るべきことだ。」

「ゴールの結果についてピエリック(・フェドリゴ)は落胆していると思う。だがすでにステージ優勝を飾っているし、今回はステージ3位という好成績。充分に素晴らしい成績だ。」


カデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)出典:davitamon-lotto.com
精彩を欠いたカデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)はプティ・サンベルナール峠で大崩れ精彩を欠いたカデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)はプティ・サンベルナール峠で大崩れ photo:Makoto Ayano「自分自身に失望している。ここ数日間感じていた調子の悪さは、今日も何一つ変わらなかった。シュレク兄弟がアタックしたとき、全く何も出来なかった。病気を患っているわけじゃない。この不調の原因をトレーナーや医師と一緒に突き止めたい。」