ツール・ド・フランス第15ステージを闘い終えた選手たちのコメント。

アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)出典:letour.fr
お得意のバキューンポーズでゴールするアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)お得意のバキューンポーズでゴールするアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ) photo:Cor Vos「出来る限りのことをした。上りに自分の力を全てぶつけた。最初は残り4〜5kmでアタックしようと思っていたけど、サクソバンクのペースアップによって集団の選手が数えるぐらいまで縮小していたから、予定より早めにアタックしたんだ。」

「これまでタフな2週間を走ってきて、今日のステージは仕掛ける必要があった。ライバルたちからタイムを奪うために攻撃を仕掛けたんだ。カラダの調子はすこぶるよかったけど、ライバルたちの状態も分からなかったし、脚がしっかり反応してくれるかどうかはアタックするまで分からなかった。」

「でもまだツールは終わったわけじゃない。最終週に一番難しいステージが残っている。もっとキツイ闘いが待っているんだ。特に今日総合順位を上げた選手に注意が必要。」

「今日マイヨジョーヌを受け取ったことは本当に嬉しいよ。でもマイヨジョーヌを獲得したことより、ライバルたちを振るい落としたことがもっと大切。ランス・アームストロングを振るい落としたという訳ではない。僕にとって、アームストロングはずっと模範的な選手だった。彼のアシストを受けるなんて光栄だよ。」


ランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)出典:letour.fr, lequipe.fr
コンタドールから1分35秒遅れでゴールしたランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)コンタドールから1分35秒遅れでゴールしたランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ) photo:Cor Vos「彼(コンタドール)はライバルたちから力を奪い、そして驚かせることができたと思っている。まだ難関ステージが残っているが、今日アルベルト(・コンタドール)は彼がこのツールで最強だということを見せつけた。自分は馬鹿じゃない。あの状況下で誰かが最強だと見せつけたら、他の選手たちができるのは、それを尊敬して賞賛することだけだ。」

「サクソバンクが上り始めからペースを上げた。全力のペースアップだったけど、アスタナは千切れずに付いていった。誰もが厳しい状況でアタック出来る選手がツール総合優勝に輝く。アルベルトの走りには脱帽。今日いい走りをしたシュレクブラザーズにも脱帽だ。」


アンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)出典:letour.fr
コンタドールを単独で追走したアンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)コンタドールを単独で追走したアンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク) photo:Cor Vos「もちろんトップを狙っていた。今日は全力を尽くしたけど、最後の上りでアルベルト(・コンタドール)に付いていけなかった。それが結果だ。でも総合順位はアップしたから、これから何をすべきかに集中したい。マイヨブランを奪回出来て嬉しいよ。これからは総合表彰台を目指して走りたい。コンタドールにはついていける。いつの日か、彼を上りで千切れればラッキーだ。」

「チームはチャンスがあれば欠かさず狙っていく。パリ〜ニースでコンタドールは今のような強さを見せながらも、一日大崩れして全てを失った。そんなことが今ツールで起こっても不思議ではない。今日はアルプス初日の頂上ゴールだったけど、難易度はそれほど高くなかった。休息日明けから、チームは死ぬまで闘い続ける。」


カデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)出典:davitamon-lotto.com
受け身の展開になったカデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)受け身の展開になったカデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット) photo:Cor Vos「今日はこれまで出場してきたツール・ド・フランスの中で最悪の一日だった。全てが思うように進まず、悪い一日だった。コンタドールは世界最強のクライマーだ。自分はいつもなら第3週にベストコンディションがやってくる。まだ希望は残されているよ。」

「自分の中でウィギンズの活躍が一番の驚き。彼はトラック競技で輝かしい成績を残しながら、今はツール・ド・フランスの総合表彰台の候補だ。僕はマウンテンバイク出身で彼はトラック出身。ツールとトラックのギャップの方が大きい。」


フランコ・ペッリツォッティ(イタリア、リクイガス)出典:letour.fr
マイヨアポワに袖を通すフランコ・ペッリツォッティ(イタリア、リクイガス)マイヨアポワに袖を通すフランコ・ペッリツォッティ(イタリア、リクイガス) photo:Makoto Ayano「自分にとって一番重要なのはマイヨアポワを守ったこと。もちろんレース序盤にアタックした時は、ステージ優勝のことも考えていた。でも僕と(マイヨブランの)トニ・マルティンが逃げに乗ったことで、メイン集団は逃げを容認しなかった。最後の上りで獲得ポイントはゼロだったけど、それは大きな問題じゃない。今の目標はマイヨアポワをパリまで着続けること。大きな挑戦であり、全力でジャージを守り続けるよ。」

「今の自分にとって、山岳賞ランキングのリードを守ることはステージ優勝よりも大切だ。イタリアの新聞に毎日日記を寄稿しているんだけど、明日は『リクイガスは何て素晴らしいチームなんだ!』というタイトルになると思うよ。」


カルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ)出典:cervelo.com, lequipe.fr
ライバルたちから遅れを取ったカルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ)ライバルたちから遅れを取ったカルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ) photo:Makoto Ayano「全力を尽くしたよ。アタックについていく爆発力が自分には欠けていたから、一定のマイペースで上り続けた。それが自分の走り方。そのおかげで一旦は脱落した有力グループに戻れたんだ。有力グループでゴールしたので悪い結果ではない。今日のような上りは自分向きだったけど、しばらく平坦ステージが続いていたから、急な山岳突入はリズムが取りにくい。今日彼ら(コンタドールやAシュレク)は自分より強かった。」

「ツールの終着地はここではなくパリ。でも現実的にならなければならない。ツールを制することは非常に難しい状況だ。自分にとって一番重要なステージはモンヴァントゥー。そこで優勝したい。」


サイモン・スピラック(スロベニア、ランプレ)出典:teamlampre.com
「今日の走りと敢闘賞獲得には満足しているよ。コルマールにゴールする日(第13ステージ)は最悪だった。最下位でゴールしたんだから! 今日が逃げに有用な最後のチャンスだったから、最初から逃げに乗る予定だった。ゴールまで残り20kmあたりで、逃げグループの中に牽制が生まれ、メイン集団の追い上げも激しくなってきた。そのままでは逃げ吸収が目に見えていたから、単独でアタックしたんだ。」

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